2010年7月25日日曜日

脳の効率化とmindia

突然ですが、あなたのパソコンの値段はいくらですか?

僕は個人的に、自分のパソコンの値段を2億円まで持っていきたいと思って、日々資料作りやノウハウの取得・加工・整理・蓄積に励んでいるわけですが、そのプロセスは長い目で見ればどんどん変わってきています。

ずっとコンセプトは同じで、「自分のレベルを上げていくために必要なことをする」ってだけなんだけですけども、はじめは単純に紙に書いていたものをPCに移してました。これは保存場所の省スペース化と、検索性の向上を狙ったものでした。これができると、インプットできる情報量がまず飛躍的に増えます。
そのうち、増えた情報量に応じて同じような情報をまとめるようになりました。これは情報量が増えるに従って、オーバーフローを起こしてきたからです。まぁ、誰でも考えることですけど、データの正規化というか、いくつかの軸で分類してまとめていく形ですね。
それから、データの加工をするようになりました。情報は加工しないとノウハウにならないことに気づいたからです。加工しないままのデータをたくさん持っていても、実際には使いたい場面で使えない。個別の事象それぞれに対応するのではなく、個々の事象を包含するような上位概念を見つけ、包括させる。苫米地さんはこれを「情報の次元を上げる」って表現してますね。
そこまでいくと、収縮させたノウハウからまた裾野のアイデアを広げることはそんなに難しくなくなります。横の範囲でアイデアを広げるだけの状態から、上位・下位の階層間での移動・展開ができるようになるからです。ここまで来ると、アイデアの穴を見つける速さが飛躍的に上がると思います。ただ、ここまで来ても壁があります。それは「個人でできることには限界がある」、という壁になります。

なので、そこからさらに自分のアクセスできる情報・できることを増やしていくには、今度は自分の中だけで考えを完結させてしまう、という壁を破る必要が出てきます。それは、結果として「組織化」という動きになると思います。自分にできない部分を自分で補うんでなく、できる人とやることでトータルとしてできるようにする。ただ、この関係を築くためには相手にとっても自分が同じようなレベルにいることが求められます。すなわち、相手のできないことを自分が提供できること。その領域で信頼を得ていくだけのパフォーマンスを安定して発揮できること。それができなきゃ、周りの人たちだって力は貸してくれません。

ただ、ここまでできるようになると、自分のやりたいことで、やってみてできないことは大抵ありません。なにせ、「自分にできるかどうか」はあんまり大きな問題ではなくなっているからです。自分の武器があれば、あとはできない部分はできる人を見つければいいんです。

でも、この先にもまだ次の世界があります。ここまでは、自分の世界に周りの人たちの世界も含めて考えることができれば到達できるレベルでした。自分にとっては、自分の頭とPCがあればなんとかなります。

が、このままでは不特定多数の人たちとナレッジを活かしあうレベルには到達できてません。そして、そのレベルに到達する方法に、僕は先日まで悩んでいました。なぜ悩んでいたか。それは、自分の持っている情報を開示する必要が出てきたからです。情報には、「発信すると集まってくる」という性質があります。自分が得たい情報があるのであれば、誰にも何も言わずに1人でやみくもに探すよりも、「これが知りたい」って発信する方が早いんです。ただ、基本は等価交換が原則です。自分が得るだけ、または与えるだけの立場の場合、その情報連携の関係は本質的には成立しません(企業内の職階構造など強制力を持つ場合は少し話が変わってきますが)。だから、欲しいレベルの情報に見合うだけの価値を提供する必要があります。
それを提供できる人たちは何をしているのか。かなり積極的に知識やノウハウの開示をしています。フリーミアム戦略などもあるのでやり方は様々ですが、大なり小なりそういった動きをしている人に情報は集まってきています。

で、どう展開していくべきかを考えていた矢先に、一つのサービスを発見しました。
それがmindiaでした。

これは、①僕が脳から切り出してPCにやらせていたことと、②ブログでは足りないと思っていた領域をうまくミックスしてくれているサービスです。詳しく言うと、

①脳には主に「考える」機能と「覚える」機能がありますが、覚える機能は昔は別にして今はコンピュータの方が得意です。そして、この2つの機能は脳内で相互依存する部分はありますが、基本的には独立して動きます。そして、お互いに脳の中のリソースを食い合います。簡単に言うと、「あ、これ後でやんなきゃ」と思ってることが頭の隅にあると、覚える機能にリソースを奪われるために、考えることに集中できません。だから僕は、覚えておかなきゃいけないことはPCの中に記憶させていました。検索するときも確実ですし早いですしね。お金も、使う使わないに関わらずPC買ったときに既に払ってるわけですし、使った方が得ですし(←貧乏性)。

②情報は大きく2つに分類されます。マスタ情報と、トランザクション情報です。マスタ情報は、他の情報が参照しにくるような辞書的な役割を持つ情報で、トランザクション情報は「あれが欲しい」とか「誰を待ってる」とか、動きを持ってる情報です。大きく、時間が経っても変わらない情報と、時間の経過で変わっていく情報と言えると思います。ブログは、このトランザクション情報を記憶することに長けてます。その日、その瞬間に考えていたことを記憶することは得意ですが、時間の経過と共に風化していく傾向にあります。ゼロから記事が作られていくことが多く、何年もかけて考えてきたことにちょっとだけ今わかったことを足す、みたいな動きに対応できません。

この2点をミックスして、自分辞書として自分の知識をWeb上に現状の自分の理解しているレベルで開示することができて、その理解は「発信されていること」で発信しなきゃ集まらなかった情報を集めやすくなり、さらに辞書的な立ち位置の情報ゆえに、マスタ情報の改善(今までにわかってたことに新たにわかったことを追記したり)をすることがしやすくなっている。いつもゼロからwikipediaを引いて、「ここまでは知ってる」「どこがわかんないんだっけ」「載ってるかな」とかを考える必要がなくなって、結論を言ってしまうとこういうサービスを使った方が自身のレベルアップがしやすくなります。

そんなわけで、僕はこれからmindiaを使っていくことにしました。

そして、僕がこんな経緯を書いたのは、mindiaというサービスの性質的に、そのサービスの恩恵をよりみんなが受けるためには母数の拡大が求められるように思えるからです。使ってくれる人が増えれば、自分はその人たちと頭の中の共有ができるようになり、全体として持っている知識量が増えることで、お互いに有益になる割合が増えていくから、もしよければみんなで使えないものかなと思って今回ここで取り上げさせてもらいました。

この類の話は自分は得意分野なんでいくらでも話せるけど、まぁ詳しく聞きたい人は直接聞いてください。いろいろと意見交換はしたいと思ってます。これで僕はまた一つ、レベルを上げられます。

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