2011年11月29日火曜日

本「「通貨」を知れば世界が読める」

ニーベルングの指環の話になぞらえて、これまでの基軸通貨の移り変わりとその中での日本の「円」の立場や果たしてきた役割をまとめてくれてて、非常にわかりやすく、著者の明晰な感じがとっても伝わってきました。そして、歴史が繰り返すわけについても、深い洞察で「確かにな」と思いながら読み進めることができました。
そして、これから起こるであろう基軸通貨の変化に対しての提案もとても根拠のあるもので、地域通貨と基軸通貨それぞれの求められる役割と難しさをうまく解消できるモデルで、「これがあるべき姿なんじゃないか?」って今回のユーロ危機を見ていて感じるところが多々ありました。
ちょっと、財布に複数種の通貨があるのははじめはこんがらがりそうだけど、慣れれば今も旅行に行ったときとかそうしてるし問題なさそう。
TPPの話についても、集団鎖国って表現は正しい気もする。そこに入らなった国との通商ってどうなるんだろう。もう少し注意して経過を見てった方がいいかもしれないですね。

2011年11月13日日曜日

本「アルゼンチンサッカーの思考力」

難しい本ばっかり読んでたので、息抜きに好きな分野の本も読んでみました。
アルゼンチン―最初に好きになったきっかけは「俺たちのフィールド」だったか、ウイイレでのやりとりだったか忘れてしまったけど、98年のフランス大会のときからワールドカップでの応援国は僕はずっとアルゼンチンです。
シュートの止まない波状攻撃、ドリブルで仕掛ける心意気、アルゼンチンのスタイルがバティやオルテガ、シメオネの頃から、クレスポとベロン、サビオラ、リケルメ、アイマールの頃、そしてテベスやメッシの今の代表に至るまで変わらずにずっと好きですね。きっともう10年早く生まれていたら、マラドーナの頃もずっと好きだったろうと思います。^^

そんなアルゼンチンのサッカーにあるスタイルについて新しい発見もあった読んでて楽しい本でした。俺フィーでもサッカーは手でするってのが出てきてたけど、それが「自分しか知らないチョコレートの盗み方」なんですよね。
これは生活のいろんな場面であるある。教えるわけないこと、ってのがいくつあるかってのも、比較はできないけどいい選手ほど持ってる気もする。
それと、リケルメ。ボカにいた著者の話なんでやっぱりボカの話がメインになる。そうすると、時期的にリケルメの話もたくさん出てくる。リケルメ履き、リケルメ食い、リケルメ飲み、、なんでも伝説にしちゃうリケルメのオーラもすごいと思うけど、上にも書いた「俺はなぁ、嫁と娘に愛されたら十分に幸せなんだよ。あんたに愛されたくはない。」
っていうスタンスもリケルメらしいなぁ、とか思いました。でも、本質そこでいい気はする。

そして読んでて考えてたことは、日本にはまだそこまでの国民みんなが共有してる好きなスタイルがあるわけではないんだなぁってことでした。そりゃ、各チームレベルではあるけれど、アルゼンチンだけじゃなくイングランドやスペイン、イタリアが持ってるその国のサッカースタイルっていうのがまだ、日本スタイルって形では認識できないなと。これからどういう形で形成されていくのか、ちょっと楽しみにも思いました。^^