2010年6月6日日曜日

自転車事故はどのように起きているか

先日、表題の研究会に出席してきました。

2010年度第一回自転車活用研究会
「自転車事故はどのように起きているか」
・・・事故に遭わないために知っておきたい分析データ
講師:(財)交通事故総合分析センター研究部吉田伸一氏

この研究会は自活研のメンバーであれば無料で聞ける研究会で、僕はこの研究会へは初めて参加してきました。この研究会は、昨年のこの時期に逝去された自活研副理事長だった方が担当されていたそうで、その後少し停滞していたところをようやく復活させたのがこの日だったそうです。
そういう意味では、待ちわびていたイベントだったって人もいたみたいで、50名くらいの教室が後ろまでいっぱいになるくらいに人が集まってきてました。
事故というのも、みんなの関心を引いたんだと思います。やっぱり、自転車乗ってると怖いですしね。

知っておくだけで避けられるリスクなら、知っておくにこしたことはないと思います。

それで、研究成果の発表を聞いていて僕が気になった点をいくつかあげておきます。
・自転車は、歩行者や四輪車に比べて、事故の減少率が低い。
⇒安全になってきているとはいえない状況が続いている。

・四輪車と歩行者では、H20年以前は四輪車の方が死者が多かったが、H20年以降は歩行者の方が死者が増えている。
⇒高齢化社会を反映している?

・17歳以下が起こす交通事故では、自転車の割合が年々増加傾向にある。
⇒自転車の乗り方が粗くなってきている?また、自転車の性能が上がっているため、事故につながりやすいのでは?

・逆に75歳以上が起こす交通事故では自転車の割合は減っており、四輪車が増加傾向にある。
⇒免許を持っている人がそのまま四輪車に乗り続け、その人口が増えているから?

・そして、免許の保有率は現在、
 ①75歳以上  男50%女5%
 ②65歳~74歳 男80%女35%
 ③55歳~64歳 男90%女65%
 となっている。
⇒10年後には①の一番危険なゾーンの免許の保持率は②になり、20年後には③になる。四輪車の注意力はどんどん下がるものと考えておく方が無難だろう。

・交差点での四輪車vs自転車の事故の半分は、四輪車右折時に発生している。
⇒右折時に横断歩道まで見て運転している車は少ないことを認識しておくべきかなと。

・歩道を走る自転車が逆走している場合、四輪車との事故の発生確率は10倍以上に上がる。
⇒逆走は歩道であっても死んでもしないのが、楽しむコツと言える。

・自転車vs歩行者の事故は、事故の中で唯一増えているケースの事故。そして歩行者は軽症を負う場合が多い。
⇒歩道を自転車が走るのはやっぱり危ないなと。

・ヘルメット装着で、事故の数が減っているという事実はない。
⇒あくまで重大な事故を減らすためのもの。

・他国と比べて突出しているようなケースはない。
⇒ま、そんなもんかなと。

・ただ、事故からの経年的な後遺症等の経過観察等をしたいケースもあるが、個人情報過保護の観点で情報が全く追えない状況。
⇒これは、、同じ事故を起こさないためにって意味では、積極的に開示していった方がいい気もするけども。

ひとまず、そんな感じで新しい事実をいろいろと教えてもらえた有意義な研究会でした。大阪堺の自転車博物館の館長さんなんかも来ていて、やっぱりすごい集まりだなと思うと同時に、もっともっと広く訴えかけていかないとスピード感的にらちが空かなそうな印象も受けました。いいこと言ってるし、どんどん自分が得た知識は展開していきたいと思います☆

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