2009年6月30日火曜日

本「南の島のたったひとりの会計士」

<本の紹介>
故郷を豊かにしたいとひとりの公認会計士が叫んだ!公認会計士VS奄美大島の戦いが始まる!!超エンターテインメントノンフィクション。
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この本は、R+Bつながりでお世話になってるMaryが紹介してくれた本。
「会計は苦手だから話わかんないかもだけど、とりあえず、話のネタに読んでみっか」と思って読んでみたんだけど、すげぇおもしろかったです。一気に読んじった。

東京でうまくやってた彼が自分の故郷、奄美大島に帰って孤軍奮闘する。

自分の地元はそんなに遠くない成田だけど、自分としてはそこに帰ったら今の自分が諦めなきゃいけないものがたくさんある気がして、そこに行く方が楽しみに思えることもここにいるよりは少ないように思えて(昔の奴らはほとんど地元にいるわけだし、ないわけじゃないんだろうけど・・・絶対量としての話ね)、だからできれば東京にいたいって思いはある。そして、完全に孤軍奮闘となるような戦いを実際に経験したことはないから、そういった意味でも自分にはできないことをしているすごい人がいたもんだ、と感心しました。
ちょっとお世話になってる人の中に奄美大島出身の人がいて、その人の故郷の話を聞いてたのもよりこの本を楽しませてくれた気がします。

グローカライゼーション(グローバル展開と現地化)が進んでる今、ちょっとずつこういう動きをしていくべきなのかもしれないですね。現地調達ができるのであれば、それが一番のコスト削減かもしれないし、地域の良いとこを他の人たちに知ってもらう為にも最低限のできなきゃいけないことはある。

もう1つ、自分の中で認識が大きく変わったのは会計についてでした。
お金のことはよくわからない、それでも仕事はなんとかなってる。本人(企業の中にいる人)はそれでいいかもしれない。
ただ、健康診断に行ってない人が「俺が健康だって言ってんだから健康なんだよ。この先10年は固いね。」とか言ってても誰も信用しないのと同じで、やっぱり企業も医者に健康診断をしてもらうべきなんだ。その医者を、会計士って言うんだなってことをこの本読んで初めて理解しました。
であれば、会計が共通言語(それも視座が高ければ高い人になるほど)になってるのも納得がいくし、少なくとも簡単な診断くらいは社会人の端くれとして自分でできるようになってなきゃいけないな、と。ちょっと、勉強する意味を見出せて良かったです。
「会計は基本だから、全員勉強するように」って言われて、なんとなく理解はしてたけど、こうやって頑張ってる人をサポートするのが自分たちIT業界にいる人の務めなのかなと思うと、やっぱちゃんと知らなきゃって思うのは自然だなと思います。
会計の専門家の人たち、俺に会計を教えて下さいな。

会計に全然関わってこなかった人も、この本はおもしろいからゼヒゼヒ読んでみて下さいな☆
Maryありがとう☆

2009年6月28日日曜日

本「「経験知」を伝える技術」

<本の紹介>
組織の生き残りには、経験に裏打ちされた人の智慧「経験・専門知識・暗黙知」が欠かせない。継続的イノベーションと創造性を生み出す資源こそが、この人的資源であるディープスマートであり、持続的な革新を成し遂げるためには、ディープスマートの次世代への移転が欠かせない。
蓄積された経験知をいかにして組織内で移転するのか?「暗黙知」の形成段階にまで立ち返ってその性質を解き明かし、豊富かつ具体的な事例に基づいて移転方法を分析・解明した画期的な一冊。
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もうここ半年くらい考え続けてるテーマで、「引継ぎ」とか「知識の移転」とか「教育」ってのがあって、いろいろ調べていく中でぶつかったキーワードがこの「ディープスマート」。
「ディープスマート」(経験知)とは、人の直接の経験に立脚し、暗黙の知識に基づく洞察を生み出し、その人の信念と社会的影響により形づくられる強力な専門知識のことで、計画的にはぐくんだり、他人に移転したりすることができる。

こいつをうまくコントロールできるようになれないかな、てとこで探してきた本がこの本でした。自分がより成長していく為に。そして、自分と関わった人が(他の人より早く)成長していく為に。どうやって学んでいくべきだろう。何をどう教えていくべきなんだろう。
自分が今の会社に雇われている価値をちゃんと提供するには、自分の能力の向上は欠かせない。少なくともその会社で一番て言える分野を作れたり、業界の中で5本の指に入るって言われるものを持っていること。ただ、それだけじゃ自己満で、この本にも出てきてたけど「自分と同じことが出来る奴を育てられて一人前(初めて昇進する(=自分がその現場を抜ける)資格がある)」っていうのは自分でも考えていたことだったりする。

そういった領域についてすごく色んなヒントが書かれてて、自分の解の確認や補強が全般的にできました。この本は、難しいけど一度読んでみるといいと思います。特に、後輩を育てる立場の人に読んで欲しい。

自分が今後成長していく為に、何をすべきなのか。
個人の力量も大事なんだけど、俺がこの本読んで一番嬉しかったのは自分のやってきたことがそんなずれてなかったってことが確認できたことでした。
know whatよりもknow how、そしてknow howよりもknow who。
「何を知っているか」よりも「どうやるかを知っている」、「どうやるか」よりも「どうやるか知ってる人を知ってる」ことが、その人の力量として見られる世界があること。それは、やっぱり価値だよなと思います。
それに気づいたのは高校の真ん中くらいだったかな・・・自分の行く大学を選んだ理由も、今の会社を選んだ理由も、1つの活動に絞らずにその他の可能性にいつもオープンスタンスでいたことも、全ては自分を広げること、いろんな価値観を持つ「人」に触れることを目的としてた。PartyTimeなんて、その最たる例だと思う。

もちろんwhoは数じゃないから、「どれだけの人と知り合いか」じゃなく「誰と知り合いなのか」が大事で、その「知り合いたい人の1人」になれるように成長していきたいと感じてます。

知識の移転の方法も単純に仕事じゃ「引継ぎ」っていうけど、どんなタイプの人にはどんなメソッドが適応するのか。どこまで知識があればどういう形式が望ましいのか。
全部指図するのがいいのか、それともソクラテスメソッドがいいのか、実践形式がいいのか、講義型スタイルがいいのか、コーチはどこまでの知識を持っているべきか(逆に、若手でも教えられることはないのか)、考えなきゃいけない要素はたくさんあると思います。

計画的にローテーションされるような職業であればあまり意識はされないかもしれないけど、数日で完全に交代する、なんて引き継ぎがざらにある仕事での引き継ぎはやっぱり考えなきゃいけない。お客さんへ提供している価値を落とさず、すんなり引き継げるように後輩も育て、自分が抜けても何事もなかったかのように(そうなると当人はちょっと寂しいかもしれないけど)、それがどんな仕事であれきっちり引き継げるようなメソドロジを自分の中で確立したいと思います。自分の後輩になってくれる人の為にも。

もしよかったら、読んでみて下さいな。

本「ブロードバンドSaaSがつくる新市場」

<本の紹介>
中小企業や市町村でも気軽に導入できるASP・SaaSがブロードバンド、モバイル、Web2.0と結びつき、今、広範な企業にビジネスチャンスをもたらしている。ICT関係者のためのSaaS入門書。

この本は、うちの後輩が社内の実力テストで課題図書として配布されてたものを、終わった頃に借りてきた。
社内でこれをベースの知識として使うなら、知っておいて損はないですからね。コミュニケーションも出来るし。

読んでみた感想。
内容はテクニカル的に詳しくはないけど、全体の俯瞰して押さえるにはいい本かなと思いました。一つ一つの業界(IT業界って、その中だけでもビジネスだけど基本は1つの業界+ITって形のビジネスを全方位の業界向けに展開してるっていうか、、、なんでもござれなわけです。多分、中にいる人は全ての業種を経験してるなんて人はいないと思うけど)についてのこれまでの経緯も、これからの見解も入ってて、「じゃーどうする」ってのを考えるネタにはなりました。

ASP・SaaSにサービスが取って代わられていく中で、企業はもしそのサービスを買おうとしたら、自社の機密情報を相手の会社に預けることになる。まさか、その時は「相手が倒産」なんてことを考えたりはしないで「コスト削減の活動の一環として」くらいで対応するんだろう。でも、外に預けるってのはリスクも確かにあるよなと思いました。
俺たちは、そういうお客さんの命と同等の価値のある情報を扱うんだってことを改めて感じたことと、セキュリティについてもっと勉強しないと失礼だなってことを全体としては感じました。
ITが変わってく中で必要になっていく技術も違うから、求められることも当然変わる。そして、その変化についてこれない人たちに対してどれだけ優しく教えてあげられるか。そんなところをやっぱり常に考えつつ、仕事として取り組んでいくべきなんだよな、て感じました。
日々、トライ&エラーですわ。

そして、そういうことを考えて実際に自分たちのサービスとして具現化できるポジションを与えられてるってのはすごく貴重なんだろうなーと思うと、答えがなくてたまに「俺のやってること意味あんのか?」とか思うけど、アイデアをうまくいろんな人と形にしてく、その過程を楽しんでいきたいなと思いました。

IT業界に興味を持っている人、2,3年目の若手、いろんな業界の情報システム部の人たち、現場でなくソリューション企画、デザイン、ITコンサルも入るかな、を仕事にしているくらいの人が読むのには悪くない本だと思います。

よかったら読んでみてください。
あー、知識もそうだけど技術力とかひらめきやセンスがもっと欲しいです。

本「男どき女どき (下)」

<本の紹介>
成功する時を男時、めぐり合わせの悪い時を女時という-。著者最後の小説4篇に珠玉のエッセイを加えた、ラスト・メッセージ集。大活字本の下巻。

こちらも上巻と同じく、さくさく読めたけど「そうだったのか」的な新たな発見はなくたんたんと終わった感じでした。。。

なんだろう。
転がる石は、どこまでも。

読書をしようって最近はあえて強く思わなくても、近くに時間を潰せる本がないとなんとなく手持ち無沙汰になる自分がいたりします。
直木賞作家の本にあんまり響かない俺は、感性的に何か欠けてるものがあるのかな。それが何か、読書を続けてればわかってくるんだろうか。

本をどう読むかってとこもそうだけど、1冊の本を通して自分がどう変化するかってとこに興味のある俺は読みたい本も絞られちゃうんだなーと、そんなことも最近感じてます。
なんかいい本あったら紹介してください。

2009年6月21日日曜日

本「男どき女どき (上)」

<本の紹介>
成功する時を男時、めぐり合わせの悪い時を女時という-。著者最後の小説4篇に珠玉のエッセイを加えた、ラスト・メッセージ集。大活字本の上巻。

この本は多分どこかの本でオススメされていて、リストアップしといて借りてきた本。借りてみて、あまりの字の大きさにビックリでした。

大活字文庫っていう文庫から出ていて、この文庫は「見えない、見えにくい人の為に」って文字を大きくして出版してる。個人的には、多少小さめの文字の方が早く読めて良いんだけど、そういう人ばっかりじゃないしこういうのもありなんだろなと思います。ページをいっぱいめくれて、なんか読むのが楽しかったです。
「同じ本で出版年月が一番新しい本=一番誤字等が修正されている版」てイメージがあったんで新しいものを予約するようにしていたとこで、見事に引っかかった感じ。。。

で、読んでみた感想。
難しい言葉が少なくてすんなりさくさく読めて、あっという間に一冊読んだ感じでした。
「あり?もう?」って。短編集だし、知識を増やすために読むというよりは気分転換に読むのにいい本だと思います。

俺としては、ちょっと物足りなかったかも。。。

まぁ、いろんな本を経験することも目的にしてるんだしこれはこれでオーケーでした。
最近、目が悪くなってきた読書好きにはいいかもしれないっすね。

2009年6月20日土曜日

本「LOVE理論」

著者 : 水野愛也
大和書房
発売日 : 2007-07-20
<本の紹介>
過去に読破した恋愛マニュアル本は200冊以上。その膨大な知識と数少ない恋愛経験から導き出されたモテるための恋愛理論、それが「LOVE理論」である!!!ベストセラー『ウケる技術』、大ヒットDVD『温厚な上司の怒らせ方』を手がけた水野敬也が放つ、最終兵器。

この本は、「夢をかなえるゾウ」の水野敬也が愛の体育教師・水野愛也となって書いた恋愛本(笑)で、俺はある会社の社長さんと意見交換をさせてもらってたときに、「kijiこれ読んだ?絶対おもしろいから読んでみてよ。」ってオススメされて、読んでみた。
夢をかなえるゾウが良かっただけに、今回も期待して。

感想。使えるかどうかは別にして、すげぇおもしろかったです。この人、すごい。
人のことよく見てるわ~、思わず「そうだな~」とか思うこともいっぱい書いてあって、一気に読めました。恋愛マニュアルというとあれだけど、人付き合い的な部分でも読んでみてもいい本だと思います。

・イヌとネコはコミュニケーションの天才である。実際、犬と猫を飼ってみるとわかるのだが、あいつら全然働かない。いわばニートである。にもかかわらずきっちり3度の飯にありついているし、死んだ場合は葬式を出してもらうこともある。何故これほどまでに愛されるのか?
⇒尻尾振りは「無駄にカロリーを消費している」から、社交辞令に見えない。
 ⇒無駄な動きの量と、好感度は比例する!
それ以外にも、「言いなり」「手間かけ」「リード」「馬鹿」等のいろんなテクニックが紹介されている。いやー、もっかい読んでもバカみたいだけどおもしろいし、納得。笑

・空気が読める奴と空気が読めない奴の差・・・空気とは何か?
⇒それは、その場を支配するキーマンの気分である。これも、納得。笑

こんな感じで、読みながら1人で笑ってることも多くて、読書ってのよりハードルの低い、読みやすくておもしろい本でした。

よかったらどうぞ。

本「男の一生 (下)」

<本の紹介>
秀吉に仕えて一介の野武士から十一万石の大名に、やがて悲運の最期をとげる前野将右衛門の生涯を、新史料を駆使して描く戦国ロマン。
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上巻を忘れないうちに一気に読もうと思って読んだ本。

時代が違えば生き方も変わったろうに、本当に難儀な時代だったなと思いました。
あと、上司(この場合秀吉)が暴走してしまったときの部下の悲惨さ。

戦う理由も、勝てる見込みもない戦いを強いられた朝鮮出兵。大将不在の戦線で苦戦を強いられ、報告すべき実情を報告できない(悪い報告をすれば殺されるから)内情とそれによりますます弱体化する戦力(補強を求める報告じゃないんだからしょうがないけど)。。。
この時代にもあるんじゃないかな。

自分(秀吉)が立身出世を夢見て、部下をおだてて、同僚をうまく使い、底辺からやっと手にした頂点。
でもそこに立った途端に自分が全権を握ってふんぞりかえって、ろくに下の面倒も見なくなったら部下の心は離れていく。部下が上司についていく理由が、「この人についてくと偉くなれるから」って理由なら、ある程度までは許容するかもしれない。
でも、「この人の下で働きたいから」なら、求心力を失えば離れていくんじゃないかな。どんなに上司が偉かろうが。
そして、それはイコール「対抗勢力の台頭」を意味する。そっちに勢いがあれば、「妻子を守るため」って理由で仕えてた部下は元々忠誠心より一族優先であれば離れるかもしれない。

部下が何に自分の価値観を置いていて、なぜ自分と一緒にいるのか、その理由がわかってない上司は、危険かもしれないすね。その人が近くにいてくれて当たり前、何でも言うこと聞くのが当たり前、そんな当たり前はない。
翻って、俺はどうだろう。一緒にいてもらえるだけの理由を持ってもらえてるだろうか。
そんなに一緒にいることでメリットや楽しみを感じてもらえる人ではない気もするし、まだまだ頑張んないとですかね。

この本、最後ちょっと劇的な終わり方をするんですが、それも端を発したのは秀吉だった。
ちょっと離れたところから冷静に助言を与えてくれる仲間を持たなかった彼は、結局自分が偏っていくことに歯止めをかけることができなかった。後に引けないって思いもあったのかもしれないけど、相手をどれだけ軽視していたかが最後に露呈してしまったのは、彼が自分の成長を止めてしまったからじゃないか、そんな気もしました。

いろいろ思うところのある、一生でした。
自分はこの乱世にどう生きるのか。よく考えないとですね。

2009年6月17日水曜日

本「YOSHIKI/佳樹」

著者 : 小松成美
角川グループパブリッシング
発売日 : 2009-05-25
<本の紹介>
TOSHIとの友情、HIDEの死。X JAPANの誕生から解散、再結成までの軌跡と、自らの生い立ち、そして父の死―。すべての真実をYOSHIKIが初めて語る。
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忌野清志郎さんが亡くなって、青山霊園にファンの献花の行列が出来てて、hideのときのことを思い出したりして。あのときは信じられなくて、現実を受け入れられなくて、多分あのときが妹に一番きつくあたったときだったなと思ったり。ごめんなさい。今回の清志郎さんもすごく偉大な人を亡くしたと思ったけど、当時高校生でhideにはまりまくってた俺にとってはあの事件はあまりにも大きな死だった。でも、「hideが悲しむことはしない」って生きていくことを選んで良かったなと今は思います。
で、久しぶりに当時のスポーツ新聞(大事に持ってる)を読んでみたりして。25000人も並んでたんだよね。どれだけの人の力になった人だったろう。そんなhideの年齢に自分が近づいてきてることに気づいて、「超大好きだけど絶対負けたくない」hideの何分の1かでも自分が誰かを助けてあげられることができるようになれてっといいな、と思います。思えば、骨髄バンクもhideが入ってなきゃ入らなかったんだろな。。。

そんな中、フラッと寄った書店でこの本を見つけて、即購入。
読んだところでhideは帰ってこないけど、やっぱり読んでみたかった。
(注:タイトルがYOSHIKIなのにhideのことばっか書いてるのには理由があって、俺が読みたかったのはYOSHIKIを通したhideのことだったからです。もちろん、YOSHIKIも好きだけど。)

で、本を読んでみて。
若干自分の世代よりは上だったのもあって(大学あたりで、「あと10年早く生まれてれば」って言ってた自分が懐かしい)、Xとしての活動を生では知らなかったけど雑誌も読み漁ってたし、ビデオやCDは擦り切れる程見たし、聴いてた。でも、その結成に至るまでのYOSHIKIとTOSHIが小学生で出会ってからのことや、PATAの名前の由来、TAIJI脱退の秘密とか、どうやってEXTASY RECORDを立ち上げたのかとか、その膨大な練習量のこととか知らないことも多くて、読んでてめっちゃおもしろかったです。
ただ、あんま褒められたもんじゃないことも結構書いてあったりして、予想はしてたけどガッカリした部分もあった。ま、人間だもの。全部パーフェクトなわけじゃないすよね。

で、そんなこの本でhideが死んでからのYOSHIKIのことを知って、少し親近感が沸きました。なんか、自分が考えたことと似てて。そりゃXのリーダーなんだし、マスコミ対応とかいろいろあったと思うけど、hideのことを大好きだったのはよく伝わってきた。むしろ、XはYOSHIKIあってこそでもあり、hideあってこそでもあったことが改めて感じられて、読んで良かったです。YOSHIKIも「音楽で人の役に立とう」って思って動いてきたんだ。Xがどんなに奇抜で、最初白い目で見られてたかは想像することしかできないけど、本質的にはみんなとそう変わらないんじゃないかなと思います。

瞬間の美学、今を完全燃焼させて生きること。
そういうことに気づかせてくれて、エネルギーをたくさんもらった大好きなバンドを結成して全国、いや全世界に自分たちの音楽を届けたYOSHIKI。すごい人だと思います。

高校時代に自分の大好きだったhideと、クラスメイトでもありバスケ仲間でもあったT之内を同じ時期に失ったことはすごく悲しかったけど、今思うと甘かった俺はすごく大事なきっかけをそこでもらった気もする。
人は、人との関係の中で生きていくんだ。全てが常にうまくいくなんてことはないけど、いつかどこかで終わりが来るからこそ、今を一生懸命に生きていこう。前を向いて、自分にできることをしていこう。それをかみしめることになった本でした。

書評じゃなく、自分の思い出話になっちゃったけど、もし良かったら読んでみてください。

2009年6月15日月曜日

本「本がどんどん読める本」

<本の紹介>
大量に読めて、頭にしっかり残る!
読字障害を克服した著者が開発した「読書法」。
世界最速達成受講者8000人! 奇跡を起こした人が続々……!!

プリペアードマインドやプライミング効果などを使い、記憶のメカニズムを生かしたリーディングの技術。記憶力が上がった、特別な勉強をしなくなったなど成果多数!
◎「速読」で失敗した私が園式ならできた!
◎特別な勉強をしなくても公認会計士試験に合格した!
◎年収が5倍になった!
◎集中力がついた!
◎記憶力がアップした!
◎言いたいことがうまく伝えられるようになった!
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最初読みながら、「勝間さんの本にもこんなこと書いてあったな」とか思ってたら、勝間さんもこの著者のセミナーの卒業生だそうな。なるほどね、と思いました。

この本は良かった!
なにが良いって、本を読むことを目的にしていないとこ、ですかね。

本を読むのは大事だし、ものすごく勉強にもなってる。
でも、だからもっと勉強したいからってひたすら速く読めればいいわけじゃない。
読んだ本から何を得たのか。それを自分のこれからに活かしていくことができなきゃ、その本を読んだ数が実績として100冊でも1000冊でも意味がない。そこをはっきりと打ち出して、「so what」を掘り下げて実践できるレベルで解説をしてくれているとこがすごく良かったです。

そして、この本の割合にして半分以上が自分で考えてきた考え方とか、実践手法とかとかぶってたとこが嬉しかったです。「俺は間違っていなかった(byゴリ)」って感じ^^v
そして、残りの部分は自分の強化にもつながったし、自分のまだ考えられていなかった部分、見えていなかった弱点を見つけることもできてすごく勉強になりました。これで俺はまた強くなれる。

成功するまでやれば、必ず成功する。
諦めないなら、焦ることはないさ。

もっともっと、本を読んでいこうと考えている自分にとって、その1冊1冊を無駄にしない為の方法論を早期に確立することは急務。結局は暗中模索というか、やってみてダメなら別のやり方を試してみて、そうやって進めていくしかないと思うけど、ちょっと加速しそうで嬉しくなれた本でした。
内容はあるのに、サクッと読めるとこも良かったし。

準備に力を入れるあまり、「目の前の信号が全て青にならないと発車しない」って人もいるけど、結局はいろんな本を読んでこないと俺もこの本にぶち当たらなかった。そういう意味で、たくさんの本を読むことでできるようになっていくこともあると思うし、「量は質を凌駕する」って考え方は間違ってないです。きっと。
その「量」を増やすための方法について学びたい人は、よかったら読んでみて下さいな。

2009年6月14日日曜日

本「「世間」とは何か」

<本の紹介>
古来から、日本人の生き方を支配してきた「世間」という枠組。兼好、西鶴、漱石らが描こうとしたその本質とは。西洋の「社会」と「個人」を追究してきた歴史家の視点から問い直す。

「世間」とか「社会」とかって言葉の違いをあんまり意識したことはなかった。
でも、話し言葉では「渡る世間に」とか「世間は狭いね」とか、「世間」を使うことが多いように感じる。
逆に、「社会」って言葉は文字として見ることが多い気が。教科書とか、新聞とか。

おもしろいなーと思いました。
自分を日本人の代表だとは思わないけど、日本に生まれてずっと日本に住んできて、やっぱ見える範囲は大きい社会じゃない。もっと狭い、自分と関わりのある人たちの範囲を自分の社会として見てるんだろうなって思いました。
多分、それぞれの人たちのその範囲を「世間」って言って大きくずれてないと思うし、自分が今までに大事にしてきた人たちも、これから大事にしていきたい人たちも、この「世間」の中に入る人たちだったりする。
本の中では、同じ電車に乗ってる人でも自分と関わりのない人に迷惑がかかってもそこまで気が回らない人も、自分と一緒に乗ってる人に同じことされると気分を害したりして、そこに境界線があるんじゃないかって書き方をしてて、「たしかに」とか思っちゃいました。

その「自分の世間」の範囲を広げていければって思ってもいるし、年々広がっていってるような気もするけど、だからと言って世界中の人たちとつながろうとまでは思ってない。そこまで大きな社会で生きているわけじゃない。

ただ、世界の人たちは「6次の隔たり」でつながっているわけだから、自分が自分の周りにいる人たちと楽しく笑って過ごしていくことを続けていければ、それを受け取った誰かがまた他の誰かにつなげていければ、いつか世界の裏側の人にも届くんだ。だから、自分の世間を大事にしていこう、と改めて思いました。

あと、日本特有の文化として、こんなこともあるんだそうです。
・世間を騒がせたことをお詫びしたい、という言葉は
 英語やドイツ語に翻訳することができない。
・宝くじにあたると日本では世間をはばかって隠したりするが、
 アメリカでは新聞に堂々と顔写真がでる。
個人的には、そんな日本の文化の方が好きです。

周りにいる人たちのおかげで、自分も活きる。
自分がいることで、周りにいる人たちが活きていく。

自分が今いるのは、両親はもちろんたくさんの人たちのお世話になってきたからだ。
だから、その人たちに自分にできるだけのことを返せる人になりたいです。
そして、もらった分は自分たちだけのものにせず、自分の同世代や後輩たちに確かにつないでいけるといいなと思います。

この本が明らかにしたかったことは全然違うのかもしれないけど、周りの人たちの存在とか、その人たちとの付き合い方について考えるいいきっかけになった本でした。

2009年6月13日土曜日

本「男の一生 (上)」

<本の紹介>
秀吉に仕えて一介の野武士から十一万石の大名に、やがて悲運の最期をとげる前野将右衛門の生涯を、新史料を駆使して描く戦国ロマン

三国志を読んで以来、「歴史小説は勉強になる。うん、読もう!」と感じてた。
そんな中どっかの本でオススメされてたこの作品。

恥ずかしながら、遠藤周作の作品と言っても何一つ知らなかったです。
この人が知られていることは知ってた。でも、何故知られているかを考えたことはなかったし、今もわかってないです。これから色んな本を読み比べていく中で、そんなテーマも考えて行けるといいなと思います。

で、この本。
正直こういう主人公は好きでした。自分の好きな女の子にうまいこと思いを伝えることはできず、その女の子を信長に取られ、その信長への奉公を「あの子取られたから絶対やだ」とか言っても結局は女の子に流され奉公する。でも飽きっぽいし本気で従ってないから続かない。
で、バカにしてた秀吉に力を貸したらあれよあれよと、、、

良禽は木を選ぶ。
いい家来は主人を選ぶ。

誰と一緒にいたいのか、誰と一緒なら自分と家族を守って行けるのか。
それは、今の社会でもそんなに変わらない。仕事の選択肢は確かに増えてる。

「どんな仕事でもやれよ!やんねぇと斬る。」このご時世、そこまでは言われない。
でも、どんな業界、どの会社って選んだとしても、結局はそこのトップだったり、直属の上司だったりを下はよく見てる。理不尽な要求だったり、受け入れられない価値観だったり、選びたくない選択肢でも仲間や家族の為を思えば逃げられなかったり。
似てるよ、というか、変わらないよ。

自分についてきてくれる後輩や、自分に声をかけてくれる仲間ももちろん大事にしなきゃだけど、たまにはそれだけじゃなくやりたいことやっちゃったりするとこも変わらない。

自分の活かし方って意味じゃ、考えさせられるとこはあったかな。
もしも自分にその仕事を遂行できるような能力がない場合、それでも結果を出さなきゃいけない場合、あなたならどうしますか?

「できません、誰か他の人をアサインして下さい。」これもある意味正しい判断だろう。
医者とか命を預かる仕事なら、「やればできるかも?」なんて成功率の仕事をしちゃいけない。でも、これでその人の評価が上がるかと言えば、人によっては下がるかもしれない。
結局、できてないわけだから。そいつを食わしてる意味がないわけだから。価値を提供できてないわけだから。

そうでなく、誰ができるのかを見極めてできる人と一緒にやっていく、このスタンスを取れると基本的には何でもやれるんだろうな、と思いました。
この主人公の最大のファインプレイは、秀吉との出会いを逃さずにしっかり捕まえたことだった。それには、秀吉が他の人とどう違うのか、他の人との付き合いから学んでおく必要があったはずだ。それをしてたからこそ、見えたものがあったんじゃないかなと。
そういう意味で、今いろんな人に会っておくことって大事だろなと思いました。

遠藤周作の代表作は他にもあると思うけど、さくさく読めるんで読んでみてもいいと思います。

2009年6月9日火曜日

本「仕事に役立つマインドマップ」

最近、自分の周りにいる人に貸してもらうことが多くなった本ですが、相変わらず図書館でも借りてきてます。

続いて読んだこの本は、半年以上前に図書館に予約して、やっとまわってきた本。
一般にどんな本が読まれてるかってのは本屋に行っても最近のしかわからない。
人へのリサーチベースで積み重ねて精度を上げていくべき類のものだと思うけど、俺はある程度この「図書館で予約を待っている人の人数」を参考にはしています。

世代をまたいで参考にできる数字ってのは、自分たちの世代に閉じた付き合いじゃ得られないですから。

<本の紹介>
脳のはたらきに沿って“思考を地図化”するテクニック。紙とペンさえあれば、いつでもどこでも始められ、アイデアが湧き、仕事の効率がアップします。トニー・ブザンによって発明され、ビル・ゲイツやアル・ゴアをはじめ、グローバル企業のビジネスパーソン、各界のリーダーたちが使っている革命的思考ツールである。

初めて知ったのはもっと前だったけど、実際に仕事に使い始めたのは2年くらい前だったかな。そーだ思い出した、当初は「特性要因分析の手法」ってことで入社すぐに部長に教えてもらったんだ。
それから、今は自分の仕事を進める際の基本はこれになってます。セミナーにも行こうと思ってんだけど、10万のオーダーは非常にキツイ。。。まぁ、いつか行きます。ちゃんと教えて欲しいし、そこでできる人脈にも興味があるし。

そんな自分がセミナーに一番近づけると思った本がこれで(なんせトニーブザン直伝の本だし)、結果的にも非常に為になりました。

ゼロベースにしろフレームワークを使うにしろ、何かを考え出すときにアイデアがどんどん湧き出る人と「うーん・・・」って言ってるだけの人がいる。その違いはなんだろう。
「世界最高の工場を手に入れることはできても、アイディアがなければただの箱」。こんな言葉もある。

アイデアを出せるか出せないか、それによって人の選択肢は大きく変わってくる。
大げさに言えば、「一生言われたことをやり続ける」か、「好きに生きる」か。

そこまで変わんねーよって、実際そうかもしれません。
でも俺は、ここまで変わると思ってやってます。
アイデアも出し方次第だし、どこまで形にできるかとか、協力してくれる人がいるかどうかも大事だけど、多分こういう考え方ができる人は非常に力になる。自分個人としても、誰かの力にもなるときでも。そして、それは日々の積み重ねで差としては広がる一方にしか進んでいかない。だから、早くやり方を覚える必要がある。10年後に覚えたんじゃもう遅い。

仕事の進め方が変わる一冊になるかも知れません。
マインドマップだけじゃなく、TEFCAS成功メカニズムとか、他のフレームワークや考え方のヒントもたくさん載ってて、読み終わって貸したげた後輩は「目から鱗」って言ってました。

もし、今の仕事をもっと効率的に進めたいとか、もっと早くとか、もっと漏れなくとか、手戻りを押さえたいとか、そういった改善がしたい人がいれば、少なくとも無駄にはならない本だと思います。
うまくいけばこれ1冊でOKかもしれない。笑

よかったら読んでみて下さい。
一緒にでかい仕事をできるようになったら、これ使ってやりませぅ☆

2009年6月8日月曜日

本「日本は「侵略国家」ではない!」

この本は、「渡部昇一の昭和史 正」に続いて、親父がオススメって貸してくれた本。

<本の紹介>
「「田母神論文」が日本人の歴史観を正す」「愛国心こそが、国を守る原動力である」。祖国を愛する渡部昇一と田母神俊雄が大提言。田母神俊雄による懸賞論文「日本は侵略国家であったのか」も収録。

戦争は悪で、なるべく避けなくちゃいけないとは思う。
そして、そんな戦争を欧米の列強と同じく日本も引き起こしたことがあって、その為に国内外に多大な犠牲を戦争中も、戦後の何十年も払い続けることになった。今だって原爆の後遺症とか、そういった傷は完全に癒えているわけじゃない。
でも、それでイコール「日本は悪い国」にはならないとも思う。日本が戦争を仕掛けるように仕向けた人物がいた。日本を貶めたかった国があった。資源のない日本に対して、包囲網を敷かれた。それに対して、日本は国民の英知を集めて、植民地にされることなく肩を並べようと全力を尽くしていたけど、状況がそれを許さず、国として戦争を仕掛けざるを得なかった。
ただ、資源確保(&本土に直撃を受けない為の領土確保)の為に植民地化したアジアの国だって、無碍に食い荒らしたわけじゃなく、インフラを整備したり教育を施したり、日本が援助することで国として独立できるようにって考えて対応をしてる。満州国の王に日本人でなく、溥儀を迎えたのがいい例だろう。植民地なのに、満州国の国民数は飛躍的に増え、国は潤っていった。安心して暮らせなきゃ、人は集まって来ない。この数字は、僕らにとって大事な数字なはずなんだ。
そして、理由がどうあれ引き起こしてしまった戦争に関して、日本は裁判を受け敗戦国としての裁きを受けている。当時の罪はもう払ったんだ。いまだに「戦争を引き起こしてしまい、申し訳ありません」なんて謝る必要はない。それを言い出したら、もっと謝ってなきゃいけない国は日本以外にもたくさんあるだろう?
過去にとらわれて未来を無駄にすることはない。お互いの利益の為にも、未来に向けて話をしていくべきなんだ、と思います。

そして、それを闇に葬ってきたことで日本の特に戦後世代のジュニア以降は、そういった事実を知らされずに、東京裁判や村山談話のみを正として暮らしている。自然と、悪いことばっかりしてきた日本に対して国民の愛国心なんて生まれるはずもなく、、、。
「国がどうとか関係ねーし」とかって白けた世の中に拍車がかかっている一因になっているのかな、とか思います。俗に、こういう状態のことを文民統制(シビリアンコントロール)とかって言うんじゃなかったっけ?

「日本は悪い国だ」って言うとうなずかれて、「日本はいい国だ」って言うと非難される。外国人にされるならわかる。やり返してやるだけだ。でも、同じ日本人にそういう反応をされたくない。
日本が好きだ、日本に生まれて良かった、って誇りを持って言える自分でいたいし、自分たちの世代だけじゃなく、次の世代やこれからの世代にも「この国に生まれて良かった」って、そう思ってもらいたい。だからこそ、自分の国の歴史くらい、知っておいても良いと思います。その為に、読んでみて欲しい本だと思いました。

大友慧

今日、サッカーのWebサイトをいつも通りに徘徊してたら、大友慧のblog発見。

彼はもう俺のことなんて覚えてないと思うけど、小学生の時に同じチームでサッカーをしてた。あのときからめちゃくちゃうまくて、「なんでそんなことできるの!?」って感じだった。そんな彼は今FC岐阜でプロサッカー選手として頑張っている。みたい。

ごめん、仙台→鳥栖に行ってからわからなくなってた。
だから、見つけてすごく嬉しかったです。

そんな彼のblogを読んでて、上がった一節。

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長谷部 誠選手がヴォルフスブルグのマガト監督(ドイツでは、かなり有名)から言われた言葉

生活のすべてを

サッカーに捧げるんだ

プロは、たくさんの人達を

喜ばせなければならない。

そのために普通の人の

何十倍、何百倍も

努力しないとダメだ。
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俺は、プロSIerだ。
職業は違っても、立場は一緒だ。

同世代として、負けてらんねーなって思いました。
周りの人たちみんな喜ばせてやる!!!
その為に、まだまだできること増やしていきたいなと思いました。

P.S.
先日、あのとき同じチームにいた奴と話をしてたときのこと。
A「○○、何でサッカー始めたの?」
B「××と遊んでるのが楽しくて、××が始めたから」
C「俺も」
A「俺も」

そんな××がいてくれたことをありがたいと思うし、チームメイトとして慧と出会えて、彼がこうやってサッカーを続けてくれてるのもあんときを思い出せたりして嬉しく思います。
今度、試合も見に行ってみようかな。

2009年6月6日土曜日

本「こころの処方箋」

<本の紹介>
あなたが世の理不尽に拳を振りあげたくなったとき、人間関係のしがらみに泣きたくなったとき、本書に綴られた55章が、真剣に悩むこころの声の微かな震えを聴き取り、トラブルに立ち向かう秘策を与えてくれるだろう。

ちょっと仕事で体制変更があったりした時期で人間関係の機微に敏感になってたとこだったんで、「いつか全部読んでやる本リスト」にリストアップされてたこの本を読んでみました。

人間関係は確かにストレスになることもあるけど、これからも0にできない以上は自分で対処できる強さを身につける必要がある。俺は自分で言うのもなんだけど、一匹狼タイプよか周りとコミュニケーション取りながら仕事を進めていくタイプ(理想は阿吽レベルまで高めたひ)なんで、相手のケアについても勉強しておく必要があるし、自分も何度か倒れてるんで、まだまだ試行錯誤しながら仕事のやり方については日々トライ&エラーしてる感じです。

で、この本はそういった部分でいくつか良い視点をもらえた本になりました。

「イライラは自分の見通しのなさを示す」
イライラは、自分の何か-多くの場合、何らかの欠点に関わること-を見出すのを防ぐために、相手に対する攻撃として出てくることが多い。イライラしてきたら「何か見通してないぞ」とゆっくり構えると、有益な発見が生じてくることがある。

「100点以外はダメなときがある」
常に80点の努力を続けてきた人は平均値としては非常に高いが、100点以外はダメなときも80点を取っていては結局ダメ。が、常に100点を狙うと人間関係が攻撃的になる人もいる。100点は時々で良い。

「やりたいことはやってみること」
やりたいことを我慢してやるべきことをやっているときは概して効率は上がらない。しかも、次の日も上がらなかったりする。逆に、やるべきことをしないでやりたいことをした人は次の日すっきりして案外効率が上がったりする。やりたいことをしたのだから、と仕事もちゃんと終わらせようとする。エネルギーも、やりたいことをしてるときはほとんど疲れないので、全体の消費量は特に変わるわけでもない。やりたいことは我慢せずにやった方が良い。

「ものごとは努力によって解決しない」
「自分の努力が足りない」とか「頑張ってるのに報われない」とか言う人がいるが、逆に「努力すればうまくいく」なんてことがあるのか。人間が自分の努力によってなんでも解決できると考える方がおかしくないか。解決するはずのない努力を免罪符にしていないか。

「自立は依存によって裏付けられている」
自立と依存は反対ではない。自立は十分な依存の裏打ちがあってこそ、そこから生まれてくるもの。人間は誰かに依存せずに生きてゆくことなどできない。自立は依存を排除することでなく、必要な依存を受け入れ、自分がどれほど依存しているかを自覚し、感謝していることではないか。依存を排して自立を急ぐ人は、自立でなく孤立になってしまう。

「強いものだけが感謝することができる」
他人に心から感謝する、ということは大変なこと。自分が他人から何らかの援助や恩義を受けた事実を認めねばならない。正面から取り組んで事に当たるとき、人間のエネルギーは不思議に開発される

他にも、「あ、そういう視点も確かにあるな」って思うことが多くて、自分の視野の狭さや考えの偏ってたことに気づけたことが一番良かったことかも。。。
人との付き合いを苦手にしている人もいるけど、てんぱっちゃう人もいるけど、それでも隠居しないで自分の力で働いて生きていこうと思ってるなら、うまくストレスを逃がしながら前向いてやっていくことが必要で、その方法についてもうまいこと書いてるんで読んでみて損はないと思います。

よかったらどうぞ。

2009年6月2日火曜日

本「江戸の繁盛しぐさ」

<本の紹介>
互いの傘を外側に傾けてすれ違う「傘かしげ」、あとから乗ってくる客のためにこぶしひとつ分の幅を詰めて空間をつくる「こぶし腰浮かせ」など、江戸の商人たちが築き上げた「気持ちよく生きるための知恵」満載!

この本は、Aちゃんが紹介してくれたんだけど、「日本人のいいとこってもっとあると思うんだ」って話をしてたとき教えてもらった本。
早速読んでみました。

結構大事なこと言ってるなって感じた。
そして、江戸時代ってすごいじゃん、とも感じた。

単に安穏と過ごしてたから平和な400年だったわけじゃない。
一日一日をもっと良くしていこう、お互いに気持ちよく過ごしていけるようになろう、そうした努力を積み重ねてきた400年だったんだってことが、よくわかりました。時代を治めていくのは確かにお上だったかもしれない。でも、お上だけじゃ世の中は治まらない。
やっぱり庶民一人一人の意識や生活レベルによる部分も非常に大きかったんじゃないかなと思いました。今、希薄だなと自分が感じている部分。
今の時代にこの時代の人たちがいたら、仕事めっちゃできる人たちだったんだろな~と思います。自分もそうだけど、なかなか相手への気遣いってのができてなかったりするときもある。
そんな余裕なかったりして。で、後から後悔・・・orz

「この人と会うのは自分の人生で今の一度きりかもしれない。だから今日の付き合いを美しく、大切で楽しいものにしていこう。」
「汗を流している人がいたら冷たいおしぼりや水を一杯出すとか、健康状態は見ればわかるのに「お元気ですか」なんて言わない。見て分かることは口に出さずに実行する。」
「意見の不一致を歓迎すること。2人の人間がいて、いつも意見が一致するならそのうちの1人はいなくてもいい。改善を求めるなら、違いがあることを大事にすべき。」
「うまくいっている勉強会はメンバーが良いのはむろんだが、縁の下の力持ちとして幹事が実にきめ細かく気配り、手配りをしている。何かおもしろそうだ、自分の得になりそうだと、目先の計算で動く人が増えているだけに、幹事役がきわめて貴重な存在になってくる。最終的には縁なき衆生は去っていくにしても、幹事があってこそ人の輪ができる。」
「言葉は「言の端」ではなく、事(行為、行動)と同じ意味を持つ。言葉の乱れは生活の乱れ、逆に、生活の乱れは言葉の乱れ。」

こういったことが当たり前にできなきゃ、「江戸の人」としては笑われた。
あと、心に残ったのは相手を見て、相手に合わせて自分の振る舞いを変えることが当然と思われていたこと。相手が乱暴な言葉遣いなら、こちらもそうする。相手が心のこもった応対をしてくれるなら、こちらもそうする。

なんとなく、そうなってるし、それでいいんだろうな、って思いました。
だからこそ、自分がその人と気持ちいい付き合いをしていきたかったら、自分が相手にどれだけ気持ちよく思ってもらえているかが大事になる。
お金の問題とか、自分さえよければ良いとか、そういうことでなく。

先人に学ぶことってまだまだいっぱいありそうすね。