2009年9月26日土曜日

本「坂の上の雲(7)」

<本の紹介>
各地の会戦できわどい勝利を得はしたものの、日本の戦闘能力は目にみえて衰えていった。補充すべき兵は底をついている。そのとぼしい兵力をかき集めて、ロシア軍が腰をすえる奉天を包囲撃滅しようと、日本軍は捨て身の大攻勢に転じた。だが、果然、逆襲されて日本軍は処々で寸断され、時には敗走するという苦況に陥った。
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「終わらせ方」がこの巻のテーマだったように思う。何かを始めるときに、それをどうしたら終わらせるのか、そこを考えることは(少なくとも自分は)少ないかもな、自省しました。
いつも、何かを始めるときは目標を持つ前に手を出してみて、それで得るどこまでできるか、何ができないかって感覚を簡単に分析(おもしろいかとか、やりがいを感じられるかとか)したあと、やるかやらないかを決めてるような気はする。でも、それでどこまで目指そうかとかあんま考えてないかも、、、久保さんじゃないけど「ボールを持ったらいけるところまでいけ」「一歩でも成長につなげろ」って感じです。

でも、これを考えていないと、だらだらと時間とお金を使ってしまう。お金はまた稼げるけど時間は帰ってこない以上、「何はどこまでやりたいのか」についてはちゃんと考えておいた方が良いかなと思いました。
かけなきゃいけない時間と、かけなくてもいい時間、早ければ早いほどいいってことは多いはずで、でも全部はできない。司馬さんは、物書き・読書の他に趣味と言われるものはなく、執筆中は人との付き合いも断って、ほとんど全ての時間をこういった執筆活動に費やしていたそうな。それを楽しんでいたんだって。

いろんなことをやりたいと思えば思うほど、時間が足りないと思う。新しいことを始めたいけど、何かを終わらせることは難しい。でも、終わらせどきってのを誤ると、あるいは他の動きを食いつぶすことにもなりかねない。いつでも、選べる未来は1つしかない。

その点の認識を合わせておくことが、動き方をシンクロさせる1つのポイントかなと思いました。一緒にやれる人がいることはありがたいけど、「どこまでいこう」が違うと求めるレベルもやり方も変わってきちゃいますからね。

考え直してみようっと。

2009年9月23日水曜日

本「「見た目」で選ばれる人」

<本の紹介>
あなたも周りも確実に変わる、「見た目」の法則が、本書でわかります。ミリオンセラー『人は見た目が9割』の実践編ついに登場!言葉より先に“あなた”は伝わる。人間関係が楽しくなる小さな習慣。職場!婚活!就活!これ1冊ですべてOK。
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この本はとっても勉強になりました。
普段、IT業界の人間だからか(←それを理由にするのは良くないとは思うけど)、他の業界と比べたらやっぱり見た目を気にする人が少ない中で仕事をしてる自分は、周りからの見られ方ってのをあんまり気にして仕事をしているわけじゃないです。日常生活もほとんどそんな感じで。
でも、こういう本を読むと多少なりとも意識が変わるなぁ、と。改めないといかんかなぁ、と反省しました。

なるほどなーと思ったのは、以下の2点。

・一般に、大企業の人は表情を見せない人が多い。それはなぜなら、日頃から表情を読まれない訓練を積んでいるから。上司を快く思っていない場合、その気持ちをいちいち相手に読まれていては、仕事に支障をきたすから。その結果、傾向として大きな組織でしのぎを削っている人ほど表情が読めない。隙がない。そんなわけで、朝8時頃の電車には表情のない中年サラリーマンがたくさん乗っている。彼らは、生気がないから表情がないのではない。努力して、表情を読まれない顔を手に入れたんだ。
⇒これ、ある意味当たってると思います。表情をいちいち顔に出してると、やっぱ人間関係がそのまま仕事の質になってしまって、誰とでも仲良くやれる人以外はどっかに仕事の進まない部分(ボトルネック)ができてきちゃう。それを避けるためには、やっぱり表情を隠すことが必要になるときもあるのは否めない。ポーカーフェイスっていうのか、プラスチックスマイルっていうのか、そういう奴ですね。

・高校や大学時代の同級生と何十年か経って同窓会をやると、その原理は実感できる。学生時代に「距離を置いてつきあう相手」だと思っていた人が、今では意外と価値観が近かったりする。社会に出ると、世代間ギャップもあれば経済的格差なども経験する。自分と恐ろしく価値観の異なる人も受け入れているうちに、学生時代のクラスメートとの心理的距離は狭まってしまうものだ。
⇒これも、「あぁなるほど」って思う節がいくつもある。昔からつるんでた連中も、同窓会を経て復活した連中も、やっぱり居心地がいいなって感じるのは、それ以降に触れたもっと大きい価値観の違いを経験したからなのかもしれない。たまたまクラスが違ったりであんまり話すことがなかった人たちも、今話してみると結構すんなり話せるってのは嬉しいことだなと思います。なんか、帰る場所がある気がして。だからこそ、そいつらといない間はもっと外の世界に出て、違う価値観に触れてみるってのも大事なことなのかもしれないすね。

この人の本は、演劇や見られる人の感じ方や考え方がわかりやすく書かれていて読んでておもしろかったです。一気に読めてためになる本だと思うんで、よかったら興味のある人は読んでみて下さいな。

「何を伝えても、伝わるのは自分」。

本「旅の極意、人生の極意」

<本の紹介>
世界的経営コンサルタントの発想の原点は、若き日の添乗員時代にあった!「添乗員・大前研一」が案内する15のプレミアムツアーから学ぶ、大前流・人生を豊かにする技術。
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この本、すごく良かったです。てーか、「大前さんの本だから絶対得るとこあるだろう」と思って読んでみたら、やっぱ濃い人生送ってますねぇ。
こんなに世界中のお宝、極上を集めた旅をしてる人、初めてでした。

これは、ほんの一例だけど・・・
・アンティーブ 世界の黒澤も虜になった白亜の殿堂に一泊!
・アマルフィ海岸 死ぬのはまだ早い アマルフィを見てからだ!
・ホテル・ダニエリ 美術品のような内装に圧倒される名門ホテル
・ポンタヴェン&モン・サン・ミシェル 食いしん坊たちよ!「er」の季節に集結せよ!
・シリヤライン 白夜に包まれて進む幻想的なバルト海船旅(クルージング)
・ドバイ 本気(マジ)か酔狂か ドバイの超・観光力
・アマンプリ 地上の楽園って、きっとこんなところだ
・カサ・デ・カンポ カリブ海で発見! 完璧・極上のパラダイス

日本を出るのが億劫だ、いや、家を出るのすら億劫だ、とか言ってる場合じゃない。世の中まだまだ見たことないもの、行ったことないとこだらけで、お店だって知らないし最高の景色だって見てない。
すごーく旅行に行きたくなりました。ゆっくり過ごすのもいい。
お金をかけてみるのもいい。好きな人とや好きな仲間と、世界各地に旅に出よう。

何年か経って落ち着いたら?そんなのきっとずっと来ない。
思い立ったら吉日ってわけじゃないけど、とりあえずそろそろ今年の読書マラソンも終わりを告げることだし、100冊達成したら少し外の世界に出てみようと思います。こんなに人生を満喫してる人がいて、かたや仕事のみに没頭してる人もいて、外の世界を一生みないで過ごす人もいて。そんなの、もったいない。人生は一度しかないから、翼を広げて世界を見てみようと思います。

100回ハワイに行ってる人もいるんだ。

日本全国は結構旅をしてきたけど、それでもまだまだ行ってないとこもある。
そう簡単に行くかYOって思うようになる前に、行ってきたいと思います。

この本は、難しくないです。大好きな人とどっか行ってみようって考えてる人、普通の至れり尽くせりのツアー満載の旅行雑誌読むのよりちょっとグレードもハードルも上がるかもしれないけど、旅に出たいと思ってる人ぜひ読んでみてくださいな。

俺、この15本のツアーを巡る旅を生きてるうちにしてみたいかも。
ちゃんと英語覚えてみようかな。

2009年9月22日火曜日

本「坂の上の雲(6)」

<本の紹介>
作戦の転換が効を奏して、旅順は陥落した。だが兵力の消耗は日々深刻であった。北で警鐘が鳴る。満州の野でかろうじて持ちこたえ冬ごもりしている日本軍に対し、凍てつく大地を轟かせ、ロシアの攻勢が始まった。左翼を守備する秋山好古支隊に巨大な圧力がのしかかった。やせ細った防御陣地は蹂躪され、壊滅の危機が迫った。
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この巻は、今までと違う動きが出てきた。「大諜報」って項だったんだけど、戦争で戦ってるのは前線の人間だけじゃなく、世論を有利になるよう煽る人たちもいて、その人たちのことはあまりクローズアップされないだけに新鮮でした。
何かしたいけど、理由があってできない。そういう人は過去にも現在にも、そしてこれからも残念ながらいなくなることはない。その人たちの後押しをすること、その人たちの背中を押してあげること、大きな流れにしてあげること。そういった応援を通して、自分も、賛同してくれる人たちも楽しめる世の中になってくといいなぁと思うし、それができるのにやらないのは、「やりたくてもできない」人に対して失礼にあたるんじゃないか。そう思って、PartyTimeなりなんなり、いろんな形のグループやイベントを作って楽しんできた。
半分裏方として、半分は表にも出て。そういう人たちって、今の世の中にだってたくさんいるはずなんだ。でも、誰もがいろんな人がやってることに目を向けることも、その情報にアクセスすることも、やろうと思えばそんなに難しくないハズなんだけど、そうは言っても実際は難しかったりして。

相手のことがわからない以上、どこまで情報を出していいものか、どこまで入り込んでいいものか。そこまでどっぷりつかるつもりもなくて、真ん中に引きずり込まれるのが嫌で、自分のペースを乱されるのが嫌で入っていかないってのもあるだろうし、入りたいは入りたいんだけど、入り方がわからないってパターンもあると思う。何をすべきか。

そういう人たちが楽しめる部分だと思いました。
放り出された場所で、今までの功績を誰も知らない場所で、今までに築いてきたものの力を一切借りずに、同じものかそれ以上のものをまたイチから作り上げる。そんなチャレンジをどんなアプローチでやっていくのか。仮想、自分。

戦争の話については、この巻だから特筆したいってことも少なかったけど、司馬遼太郎の新聞観、みたいなものがあったので紹介します。
「日本においては新聞は必ずしも叡智と良心を代表しない。むしろ流行を代表するもの。そして、煽った世論に煽られて、国民も、新聞自体も錯覚を抱くようになる。」
起こった事件を他社よりも一秒でも伝えることも大事かも知れない。けど、それだけじゃなくこういう要素があってもいいんじゃないかなと思いました。新聞を読めば読むほど、知識が増えていったり。読めば読むほど知性が上がって、人として尊敬されるようになっていったり。
それは新聞では出せない部分なのかも知れないけど、何も考えずに他の人に発信する、何も考えずにだらだら受信するってのは、本当に流行に煽られるだけで大事なことがわかってない人になったりしないかな、とか思いました。

新聞、しばらく取ってないけど、活字にも慣れてきたし取ってみてもいいのかな。なんて思いました。

2009年9月21日月曜日

本「さあ、才能(じぶん)に目覚めよう」

<本の紹介>
頑固さ、神経質といった欠点さえ、それが力を生み出すなら「才能」となる。ビジネスを成功に導く、あなたの強みは何か。
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この本、絶対にオススメです。
「自分の強みを発見して、それを伸ばすアプローチは自分の弱点を補うことよりも、能力を伸ばすことにつながる」って考え方をはっきり打ち出した本は初めてでした。

自分が就職活動をしていたのはもう6年前になるから、今とは若干様子は違っているのかもしれないけど、その当時はみんなリクナビで自分の将来を決めていた。そして、そこから進める企業の選考は、その人の素養・才能よりも学歴や、全科目の試験とたくさんの人との面接による、「なるべくソツがない人を選ぶ為の」選考だったようにも思う。

そして、今の会社も、他の会社の話を聞いていても、就職した後は全ての従業員に同じような教育を受けさせ、なるべく「弱点のない人」に育てようとしているように感じることがある。新人研修に始まって、○年次研修といった横一列の研修、○○の資格を取ってない人は取ること。なんて。
もちろん、それが会社の強みになる場合もあるだろう。どんなに組織編制をいじっても容易に順応してくれる従業員(サッカーでいうユーティリティプレイヤー)がたくさんいた方が、日々変化していく「相手・シーンに合わせて」自分たちの戦術を変えていく場合に非常に有効にも思える。
ただ、資質にものすごくデコボコが大きい人には、そういった風土は合わない場合もある。「ものすごく技術に詳しいけど人と話すのチョー苦手」とか、「大規模のPJディレクションはできるけど、金銭面はまるでダメ」って人もいる。そういう人が、苦手な分野である「人と話すこと」や、「金銭面を覚えること」を強化するよう指示を受けて、果たしてその人は幸せだろうか。また、その組織は幸せだろうか。
現場担当者として必要なスキルと管理者として必要なスキルは全然違うのに、現場担当者としてものすごく評価を受けている人が管理者になるのはいいことなんだろうか。その人が管理者に全然向いてなくて、その人の昇進によって現場も管理も質が落ちる、なんてことになるリスクを犯してでも、その人に違う職務を担当させる意味はどれだけあるんだろう。逆に、現場担当者としては評価があんまり上がらなかった人が違う資質が必要な管理者になってみる方が、組織としてはいいチャレンジと言える、なんてことはないんだろうか。

そんなことを考えた影響力のある本でした。そして、この本はそれに対して「ストレングスファインダー」なる強み診断ツールを用いて、34の資質のうち自分はどれに特化しているのか、その資質はどう活かすべきかをそれぞれに記載しています。

ただ、その「ストレングスファインダー」はこの本の背表紙についているコードでWebサイトにユーザ登録をしないとできない(=この本を買った人でないと自分の資質がわからない)んで、この本は興味があるなら買わないと100%の活用ができません。僕は、この本を読んだ後に結局買って試しました。その結果、以下が僕の持って生まれた資質のうち、強く打ち出されているもの上位5つです。

【戦略性】
戦略性という資質によって、あなたはいろいろなものが乱雑にある中から、最終の目的に合った最善の道筋を発見することができます。これは学習できるスキルではありません。これは特異な考え方であり、物事に対する特殊な見方です。他の人には単に複雑さとしか見えない時でも、あなたにはこの資質によってパターンが見えます。これらを意識して、あなたはあらゆる選択肢のシナリオの最後まで想像し、常に「こうなったらどうなる?では、こうなったらどうなる?」と自問します。このような繰り返しによって、先を読むことができるのです。そして、あなたは起こる可能性のある障害の危険性を正確に予測することができます。それぞれの道筋の先にある状況が解かることで、あなたは道筋を選び始めます。行き止まりの道をあなたは切り捨てます。まともに抵抗を受ける道を排除します。混乱に巻き込まれる道を捨て去ります。そして、選ばれた道――すなわちあなたの戦略――にたどり着くまで、あなたは選択と切り捨てを繰り返します。そしてこの戦略を武器として先へ進みます。これが、あなたの戦略性という資質の役割です。問いかけ、選抜し、行動するのです。

【ポジティブ】
あなたは人をよく誉め、すぐに微笑みかけ、どんな状況においても常にポジティブな面を探します。あなたのことを陽気と言う人もいます。あなたのように楽天的になりたいと思う人もいます。しかし、いずれにしても、人々はあなたの周りにいたいと思います。あなたの熱意は人に伝染するので、あなたの近くにいると彼らには世界がより良いもののように見えてくるのです。あなたの活力と楽天性がないと、人は、自分の毎日は同じ事の繰り返しばかりで単調であるとか、最悪の場合、プレッシャーを重く感じてしまいます。あなたは、彼らの気持ちを明るくする方法を必ず見つけます。あなたはどんなプロジェクトにも情熱を吹き込みます。あなたはどんな進歩も祝福します。あなたはどんなことでも、よりエキサイティングで、より生き生きとしたものにする方法をたくさん考え出します。一部の懐疑的な人たちは、あなたの活発さを否定するかもしれませんが、あなたはめったにそれに引きずられることはありません。あなたの積極性がそれを許さないのです。あなたは、生きていることは素晴らしいという信念、仕事は楽しいものにできるという信念、どのような障害があろうと人は決してユーモアの精神を失ってはならないという信念から、どうしても逃れられないのです。

【着想】
あなたは着想に魅力を感じます。では、着想とは何でしょうか? 着想とは、ほとんどの出来事を最もうまく説明できる考え方です。あなたは複雑に見える表面の下に、なぜ物事はそうなっているかを説明する、的確で簡潔な考え方を発見すると嬉しくなります。着想とは結びつきです。あなたのような考え方を持つ人は、いつも結びつきを探しています。見た目には共通点のない現象が、何となく繋がりがありそうだと、あなたは好奇心をかき立てられるのです。着想とは、皆がなかなか解決できずにいる日常的な問題に対して、新しい見方をすることです。あなたは誰でも知っている世の中の事柄を取り上げ、それをひっくり返すことに非常に喜びを感じます。それによって人々は、その事柄を、変わっているけれど意外な角度から眺めることができます。あなたはこのような着想すべてが大好きです。なぜなら、それらは深い意味があるからです。なぜなら、それらは目新しいからです。それらは明瞭であり、逆説的であり、奇抜だからです。これらすべての理由で、あなたは新しい着想が生まれるたびに、エネルギーが電流のように走ります。他の人たちはあなたのことを、創造的とか独創的とか、あるいは概念的とか、知的とさえ名付けるかもしれません。おそらく、どれもあてはまるかもしれません。どれもあてはまらないかもしれません。確実なのは、着想はあなたにとってスリルがあるということです。そしてほとんど毎日そうであれば、あなたは幸せなのです。

【活発性】
「いつ始めようか?」これはあなたの人生で繰り返される質問です。あなたは動き出したくてうずうずしています。分析が有用であるとか、ディベートや討論が貴重な洞察を生み出す場合があることをあなたは認めるかもしれませんが、心の奥深くでは、行動だけが有意義であると知っています。行動だけが何かを起こすことができるのです。行動だけが功績につながります。決断が下されると、あなたは行動を起こさずにはいられません。他の人は「まだ知らないことがあるのに」と戸惑うかも知れませんが、あなたのペースを遅くすることはなさそうです。そのうえあなたの考え方では、行動と思考は互いに相容れないものではありません。事実、活発性という資質によって、あなたは、行動は最良の学習手段であると考えています。あなたは決断し、行動し、結果を見て、そして学びます。この学習方法によって、あなたは次の行動、そしてさらに次の行動へと導かれるのです。もし行動しなかったら、どうやって成長できるでしょう? あなたは、行動がなければ成長できないと考えています。あなたは、危険を冒してでも行動し続けなければなりません。次の行動を起こさなければなりません。思考を常に活き活きと豊かにしておく方法が、他にあるでしょうか?発言したことや考えたことによってではなく、実行したことによって判断されるということを、あなたは知っています。これが重要なのです。あなたはこれを恐れることはありません。あなたにとって、これが喜びなのです。

【最上志向】
優秀であること、平均ではなく。これがあなたの基準です。平均以下の何かを平均より少し上に引き上げるには大変な努力を要し、あなたはそこに全く意味を見出しません。平均以上の何かを最高のものに高めるのも、同じように多大な努力を必要としますが、はるかに胸躍ります。自分自身のものか他の人のものかに関わらず、強みはあなたを魅了します。真珠を追い求めるダイバーのように、あなたは強みを示す明らかな徴候を探し求めます。生まれついての優秀さ、飲み込みの速さ、一気に上達した技能――これらがわずかでも見えることは、強みがあるかもしれないことを示す手がかりになります。そして一旦強みを発見すると、あなたはそれを伸ばし、磨きをかけ、優秀さへ高めずにはいられません。あなたは真珠を光り輝くまで磨くのです。このように、この自然に長所を見分ける力は、他の人から人を区別していると見られるかもしれません。あなたはあなたの強みを高く評価してくれる人たちと一緒に過ごすことを選びます。同じように、自分の強みを発見しそれを伸ばしてきたと思われる人たちに惹かれます。あなたは、あなたを型にはめて、弱点を克服させようとする人々を避ける傾向があります。あなたは自分の弱みを嘆きながら人生を送りたくありません。それよりも、持って生まれた天賦の才能を最大限に利用したいと考えます。その方が楽しく、実りも多いのです。そして意外なことに、その方がもっと大変なのです。
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大体予想はついてたけど、まさかこんなにピッタリくる結果になるとは思いませんでした。
他の人たちの才能もある程度予想のつくものもあるけど、試してみて欲しいなぁ。お互いに、お互いが持って生まれた才能(ギフトって言うんですよね)を尊重しながら、相手が自然に他に人よりも結果を出せることを相手の強みとして認めて、うまくお互いの強みを伸ばせる形でこの先一緒にやってけたら楽しいだろうなぁと思います。

なにはともあれ、僕はこういう奴です。
自分でもそうだと思うし、僕を知っている人ほど「確かに」って思うのかなと思います。まぁ、せっかく自分の得意分野に確信を持てたわけだし、今やってることもそうずれてないと思えるんでどんどん得意分野を磨いて成長していきたいと思います☆

自由であるべきコトが制限されたコトに対する怒り

たまたま、mixiのニュースを見てたら気になる記事があって。
飛んでったら、横山健さんのコラムに行き着きました。
http://www.pizzaofdeath.com/staff/column/ken-column.html

以前参戦直後のRIJ参戦日記にも書いた(コチラ)けど、「これでこそ横山健さん」と思いました。
こういう人だから、支持もしたくなる。

個人的には、例えば03年の初参戦のとき、やっぱ右も左もわからなくって、知ってるバンドは近くで見たくって、「うぉー」っつって最前列まで何人いようが一歩でも前に騒ぎに行って、上から足が降ってきたり頭がぶつかったりしてたけど関係なく楽しんでた。痛かったけど。メガネ壊れたりしてたけど。^^;
それから2年くらい経って一通りのバンドを前で聞き終えた頃から、モッシュピットに入る責任を考えるようになった。「自分たちが盛り上げるんだって自覚を持つこと」「モッシュ&クラウドサーフは覚悟すること」「どうなってもいいこと」「なにより、そのバンドを心から好きな奴なこと」・・・で、少し後ろで聞くようになった。年取ったから?(苦笑)、いやいや、汗と吐息と密着がテーマ(笑)の場所を離れて、ちゃんと音楽として聞きたかったからデス。そうなると、少し周りが見えてきて、少しデカめな俺は「後ろの人見えないかもな・・・」とか考えるようになった。それでも、それ以上は下がらなかったけど。後ろにいて見えないのは、俺より後ろにいる奴が悪い。見たかったら前に出るべきだっていう論理で自分を納得させてはいた。

今は前に行くことすら本当に少なくなってるけど、それで楽しんでる。自分は、楽しみ方が変わった。
でも、FESのルールが「ラブ&ピース、そしてフリーダム」を謳ってる中で、「モッシュ&ダイブ禁止」ってのは聞いてなんだか、少し寂しかった。もちろん、こういったFESが多くの人に開かれている性質上、そのバンドのことを「何も知らない」「時間があるから寄ってみた」って人たちもたくさんそのバンドの音楽を聞いてる。それがFESの良いところだと思うし、好きなところでもある。おかげで、自分も音楽の幅や見識はだいぶ広がったと思ってる。でも、そういった初めて見るって人に合わせて、聞いてる人の表現方法をルールで縛る必要はあるんだろうか。

もちろん、モッシュやダイブが危険行為だってことはわかってはいる。その行為で後遺症が残ってしまった人がいて、その人が「暗黙の諒解でなくルールとして対応して欲しい」っていうなら、そこに運営側が真摯に対応をしなきゃいけないってのもわかるし、当然の判断だと思う。
でも、正直な話、何年か前の自分だったら、「それは個人の責任範囲の問題でしょ、なんで俺らがそれに合わせなきゃなんないのかわかんない」って言いそうです。「お金を払ってんのはこっちであって、盛り上がり方を決めるのは運営じゃない、俺たちだ」って言いそうです。
「じゃ、RIJには来るなよ」って言われちゃうと、すごく困ると思うケド。
「それは嫌」デス。

ただ、毎年参加してて、仲間との思い出もたくさんあって、少なからず自分たちも一緒に育ててきたFESって実感があって、そういうFESで去年みたくRSRとのバッティングを避ける為にRIJには出ないようにってアーティストが制限をされたり、今年はモッシュ・ダイブ禁止って観客側が制限をされたり、なんか利権とかいろんなコトにこれからも対応してく為に変えざるを得ない部分が出てきて、長くやってることによる良さと足かせみたいな難しさがここ数年たくさん出てきてるのかなって思います。
こういうの、あんま気持ちよくないな。

健さんも言ってるけど、どうすべきかみんなで考えていかなきゃいけない部分なんだと思います。

何年経っても気持ちいいFESであって欲しいから。このFESを通して自分たちの仲間が増えて、いつか奥さんや子供なんかも出来ちゃったりして、BBQセットなんか持ち込んじゃったりして、今一緒に行ってるみんなが相変わらずファミリーで参加してたりしてビッグなテントはっちゃったりして、大家族でステージから流れてくる音楽に耳を傾けながら、5歳になったチビ助に「え、ドラゴンアッシュの新譜まだ聞いてねーの?ったく、やれやれだぜ。」とか言われちゃったりして。

そんな週末がずっと続くといいなと思うから、自分の意見を書いてみました。

2009年9月20日日曜日

本「世界の名言100選」

著者 :
PHP研究所
発売日 : 2007-12-03
<本の紹介>
「天才とは永遠の忍耐だ」―これはルネサンス期を代表する芸術家ミケランジェロの至言だが、その言葉が生まれた背景を知れば、より深く味わい、自らの人生の糧として胸にきざむことができる。本書は、古今東西から100の名言を厳選し、エピソードなどを織り交ぜながら、その意味や内容をやさしく解説する。愛、人生、幸福など、“自分”を確認しながら耽読できる箴言集。
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こういった短編集のようなテンポで読める本はいいですね。いい気分転換になります。
自分が大事にしてる言葉はこの本にはほとんどなかったけど、「100こに絞れ」って言われてもそんなに世界の言葉に触れてもいないし、こういう機会に少しずつ他の人のオススメに触れていくのもいいなぁと思います。

・時間が万物の中で最も貴重なものであるとすれば、時間の浪費こそ最大の浪費である。
・少なくとも1度は人に笑われるようなアイデアでなければ、独創的な発想とは言えない。
・幸運は、向こうからやってくるものじゃない。自分で探して追いかけるものだ。
・人は必要に迫られると、すぐに実力を発揮する。
・友人とは君がその傍で偽りのない姿でいられる人物だ。
・他人に接して苛つくことの全ては、自分自身の理解に役立つ。
・失敗とは、よりよい方法で再挑戦するいい機会である。
・わずかな人間しか思考しない。そのくせ全員が物事を決定しようと欲している。

さくっと自分の気に入った&気になったフレーズを書いておきます。
考え方についての指針となるようなこういったフレーズに辿りつくまでに、それぞれの人はどんな失敗をしてきたろう。結果としてえらく見える人たちにも、いやそういう人たちだからこそ、自分が「頑張ってる」っていうレベルよりも何倍も上のレベルでの頑張り方をしてきた人たちなんだろうな、と思います。

もらったアドバイスを全て聞いてたら、反対の意味のもあるしそれこそ何にも考えなくなる、それに動こうにも動けなくなる。だから、今までの自分の生活の中で、少し変えてみようかな、と思える部分を探して、よくもわるくも変えてみようかな、と思います。

必要に迫られると、すぐに力を発揮する。ナルホドね。追いつめてみるか。笑

2009年9月19日土曜日

本「坂の上の雲(5)」

<本の紹介>
強靱な旅順要塞の攻撃を担当した第三軍は、鉄壁を正面から攻めておびただしい血を流しつづけた。一方、ロシアの大艦隊が、東洋に向かってヨーロッパを発航した。これが日本近海に姿を現わせば、いま旅順港深く息をひそめている敵艦隊も再び勢いをえるだろう。それはこの国の滅亡を意味する。が、要塞は依然として陥ちない。
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読んでて、色んな立場の人が色んなものを背負って戦ってるのを改めて感じました。
特に、上層部の面々の描写。本当に多岐に渡って取材して、魂込めて書いたんだろうなって、中身もそうだけど司馬さんに感謝を伝えたいと思いました。この人、本当にすごいですね。
「売れる本を書こう」とか、そういう次元の本じゃない。

同じ日本人に伝えたいことがあったんだろうな、残したいものがあったんだろうな、自分も日本人の端くれとして、それを感じて読まずにはいられない。時には日本のダメさ加減の描写も、一時的には反感を買ったとしても長い目で見て「後世に伝える」って意味じゃ宝になってると思います。

自分たちの本当の歴史をリアルに描くことで伝えたかったのは、この人が日本人として生まれて、歴史を創る戦争に自らも参加して感じた、「日本に生まれたことへの、同じ国に生まれた人たちへの感謝」だったんじゃないかな。とか、思いました。そういう想いを感じるからこそ、いろんな人が共感する作品な気がします。

この戦争を戦った人たちはたくさんの同じ時代に一緒に生きた人たちの生死に直面して、自分の限界も何度も味わって、何度も死線を越えて、でもそこから逃げることもできない。およそ彼らの想像できなかった未来を生きてるだろう自分は、その彼らへの感謝も少なくとも今までしてこなかった。
「イチ(1)どハク(89)うにっシン(4)やきそば」とかってロゴで覚えた日清戦争と、その10年後の日露戦争。年号を語呂合わせで覚えただけだった日本の歴史上の出来事は、今、リアルに脳裏に刻まれていってる。「これをどこかで教科書にしたらいいのに」とか思うけど、多分中学、高校の俺がそんな授業を受けても余計読まないと思う。焼くか捨てるか売るか。。。今思えば恥ずかしいことだけど、多分そんな感じ。
でも、仕事を始めて、自分の生き方を考えるようにもなって、戦場に駆り出された人たちはその先に「死」が待っていようとも上官の命令は絶対で、逆らうことは許されない。そんな人たちと比べたら、自分はまだまだ甘ちゃんだと思うし、けどそれでもこの時代にこの平和な国に生まれたことを感謝したい。そしてそういう世の中に生まれたんだったら、したいことを思う存分させてもらおうかな、なんて気にもなってくる。

口で言うのは簡単だ。そろそろ、自分も形で見せなきゃな。

2009年9月15日火曜日

本「闇の支配者に握り潰された世界を救う技術」

<本の紹介>
水で走る自動車、ガンが完治する電磁波、寿命を千歳まで延ばす技術、海水を真水に変える装置、地球上を瞬時に移動する円盤…。すでに実現している数々の大発明!それらは一体、なぜ封印されたのか。
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この本は、読んでみて衝撃的でした。ドラえもんじゃないけど、「こんなのがあったらいいのに」っていう技術をホントなら人類は既に手に入れてるって話。
ただ、それはずーっと「闇の支配者」に封印されてきた。なぜか。「石油・製薬・軍需の利権確保の為」に。新しい技術は、現在の基盤や価値観の上で勝ちをおさめている人たちにとっては、できれば出てきて欲しくないものだろう。それは、誰でも納得できると思う。仕事の話をしててもよく話題になるキーワードは「属人化」だったりして。

これは、悪い見方をすれば「自分のアイデンティティとなる今までに自分が頑張って覚えてきた仕事を、他の人ができるようになってしまったら自分がいる意味(自分の価値)がなくなるじゃないか」っていう属人化してるスキルや経験を持ってる人の心理。
それと、できるだけ属人化は排除したいけど、ユーザやクライアントのコスト削減要求に対して、自分たちのリソースを最大限に発揮しようと思ったら「誰でも何でもやれる形」よりも、「○○は誰」ってそれぞれの分野に専門家を立てて、適材適所でまわすことが一番安くできる方法だっていう管理者サイドの認識。
大きくはこの2つが壁になってるんじゃないかと思ってる。

そういう意味で、自分たちが築き上げてきたものの価値が大きい程、独り占めしたくなる気持ちってのはよくわかる。そして、社交界の常識というか、集団心理ってのは似たもの同士を集めるから、そういう「最高レベルの勝ち組」がいるとしたら、その人たちは容易にはノウハウを下にいる人たちに落としてきたりしないんだろうな・・・ってのもわかる。

だから、この本に書いてあることが全て本当だったとしても、「そうなんだろな」と思いました。「なんで分けてくれないんだ、それがあればこんだけ多くの人が助かるのに!」ってのは、一見世の中全体を見てるようで完全に庶民側の立場の人からしか出てこない論調な気がします。人は、出来てるところ、自分が困ってないことにはなかなか目が向かないし、人から言われたことはやらない生き物だから。そして、自分の損になることをあえてやる人が少ないからこそ、やる人が賞賛される。自分が自分事として捉えたことには異常に執着しても、それ以外は無頓着、それはB型に限ったことではないんじゃないかなと思いました。(ちなみに俺はB型デスが^^;)

ただ、内容いいこと書いてるとは思うけど、1つ1つの論拠が薄いのが少し残念だったな。
書いた人が文系なのか、証明と呼ぶには少し粗い展開が多い。それでも、テーマがおもしろいだけにハマる人は一気にハマると思います。
賢者の石は実際にあった。瞬間移動は実は既にできる。エジソンよりも偉大な発明を世の中に残したにも関わらず、歴史上から抹殺されてる人がいる。地震や竜巻は誰かの仕業。などなど。

中でも、タイムリーにおもしろいと思ったことが1つ。
酒井法子さんの逮捕は記憶に新しいですが、覚せい剤の他に大麻も所持してたって話があった。それってホントに悪いこと?なぜ、いけないのかがおろそかにされてはいないですか?

大麻って、「麻」の別名に過ぎないってことは知ってました?かつては日本で普通に作られてて、その証拠に各地に「麻」のつく地名はたくさん残ってる。調布は麻が育てられていたし、多摩川や多摩丘陵も「多麻」の意味に他ならない。麻生区なんてのもあるよね。実は七味唐辛子にも入ってるから、みんな常習はしてないまでも微量ながら口にはしてる。インドでは今も普通の漢方薬として売られていたり、国によっては合法です。
そして、麻は植物素材としては最高の強度を持ち、上にも書いたように日本でも(育てれば)身近なところから簡単に調達できる。鎮痛剤として痛みを和らげ、うつ病や目の病気、リウマチなどにも効果があるらしいです。手術や歯の治療で使う「麻酔」は文字通り、大麻を使うことを意味している。そして、ハーバード大学の医学者によれば大麻には致死量がないんだそう。少なくとも、これまでの調査で死亡例が報告されておらず、幻覚作用もないそうです。むしろ鎮痛作用がある為、凶悪犯罪につながる危険性は全くと言っていいほどないのが真相とのことです。
トヨタの子会社では、麻の一種、苧麻(ちょま)からバイオプラスチック原料を抽出し、自動車部品を生産する見通しを明らかにしたそうな。苧麻はケナフに匹敵する二酸化炭素吸収能力を持ち、九州や沖縄では、年に5,6回も収穫できる。トヨタ自動車では、自動車の樹脂部分をどんどんこうした素材に転換すると言っている。それもやってみたらわかるけど、いろんなところでネットで検索できます。
ちなみに、こういった麻についての「おかしいだろ」を公に掲げて活動している団体もありました。
こちら

この本は、予想だけど著者の想像で書かれている部分も多分にある。でも、考え方とかアイデアをたくさんもらえたし自分としては良かったです。学問を細かく細かくして、本当に意味のあるところから遠ざけて、「遠ざかることが価値なんだ」って、そんな社会の価値観を裏で誰かが形作ってる場合もあるそうなんで、みなさん自分のことは自分で考えてみて下さいね。
「一番何もわからない人を育てる方法は、MBA(経営学修士号)を取らせることだ。」って言ってる人もいるみたいです。自分の周りにもMBAとか目指してる人は多いけど、どれだけの効果があるもんなんだろか。違う世界が見えてるもんなんだろか。それとも、取ってない人たちより視野も狭く、レベルも下がってたりしてないだろうか。

「ポーカーを30分やってもカモが誰かわかんない奴は、自分がカモだ。」

世の中いい人ばかりじゃないし、正しいことばかりでもない。
自分に知識がないことを棚に上げて、うまくいかないのを誰かのせいにばかりしてても前に進めないですよね。知らないことは失うこと。今やるべきことは、少しでも自分の仲間と知識を増やすことかもしれない、と感じた1冊でした。

2009年9月14日月曜日

本「坂の上の雲(4)」

<本の紹介>
明治三十七年二月、日露は戦端を開いた。豊富な兵力を持つ大国に挑んだ、戦費もろくに調達できぬ小国…。少将秋山好古の属する第二軍は遼東半島に上陸した直後から、苦戦の連続であった。また連合艦隊の参謀・少佐真之も堅い砲台群でよろわれた旅順港に潜む敵艦隊に苦慮を重ねる。緒戦から予断を許さない状況が現出した。
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参謀と兵卒それぞれの役割について、非常に考えさせられました。
参謀は、作戦を立てるのが仕事。でも、参謀的な仕事を他の人がしないかと言うと、そんなことはない。「ああしたほうがいい」「ここはこうするべきだ」ってのは、誰が何をするときにも思うことだと思います。そういった考えられる要素や情報を集約して、時機と兵力と弾薬が限られている中で最も効果的な戦いをする為の作戦を考えること。そして、その状況に変化があれば、柔軟に作戦を変えていけること。それができない参謀のために、どれだけの命が奪われたか。それを痛いほど考えさせられました。背負ってるものをプレッシャーに感じて、自分がつぶれてもいけない。非常に難しいけど、だからこそどんな参謀と戦えるのかってのは大事なポイントなんだろなと思います。

あと、兵卒については、役割の理解が甘いと結果は概して低くなる。やることと合わせてそこで狙っていることをはっきり伝えないと、全体が見えてない中で結果を出すのは難しいのかなと思いました。だからこそ、現場の力が勝負を分ける。例えばこの本の中では、海軍の夜襲で水雷艇による魚雷攻撃って場面があるけど、「魚雷を打って帰って来る」ことが目的の船と「魚雷を戦艦に命中させて、敵の戦力を削る」ことが目的の船であれば、自ずと打つ距離は変わってくると思います。目的なく仕事してちゃいけないよなー、とか、そんなことを考えさせられました。

まだまだ自分は戦場で負ける側にいんだろな、と思いますわ。精進精進。

2009年9月13日日曜日

本「崩壊する世界繁栄する日本」

<本の紹介>
『ドル崩壊!』『本当はヤバイ!韓国経済』の著者、“マクロ経済”診断士が緊急提言。国家のモデルとは、その国の経済がいかに「付加価値」を稼いで成長し、「輸入」(輸出ではない)を可能にするか、ということである。マスメディアはGDPなど単体の経済指標を取り上げて「日本はもうダメだ」と言うが、それはそもそも大きな間違いなのだ。「GDP/GNI」「国際収支」「対外債権・債務」「為替相場の推移」など多面的かつ連結的に分析することで初めて、国家のモデルは見えてくる─。
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ここ数年、日本の中でもいろんなことが起きた。
ライブドアショック、村上ショック、サブプライムを発端とする世界同時不況、、、そして政権交代。
その間、同じように世界の通貨にも韓国ウォンがデフォルト寸前にまで追い込まれたり、石油の取引通貨がドルからユーロに変わるって話が出てきてたり、イギリスのポンドの価値が半分になったりしてる。
日本の株式市場が安定しなかったこともあって、自分は外貨債権や外国株式に手ぇ出したりしてるんで手持ちの通貨はドル、ユーロ、元、ウォン、リラ、ランド、、、といろんな通貨になってて、一見リスク分散されているようにも見える。「こんだけやっとけば例え日本円がどうにかなっても、その分上がった通貨があるはずだし大丈夫だろな」とか思ってたけど、この本を読んで実際のとこはリスクの考え方を見直した方がいいのかなって思いました。

この本はおもしろかったです。
アイスランド、韓国、ロシア、イギリス、ドイツ、スペイン、中国、アメリカ、そして日本。
世界の各国の国家の経済モデルを解き明かして、メリットデメリットを比較しながら今後どうなっていくって予想を立ててる。確かになーとか、あんときホントやばかったもんなーとか、自分の経験も相俟ってしっくりくることがたくさんありました。で、思った感想が、「日本に生まれてきて良かったな」でした。これは、本を読めばわかると思います。
世界で一番安定している国、逆にそれで反感買ってるくらいの優等生な国ですわ。日本が借金で崩壊するなんて、この先世界が全部敵にでもならない限りあり得ない。日本の国債の95%は日本人への貸し出しだし。日本の借金が何千兆円あろうが、あくまで国民にとってはそれは借金でなく、債権だ。日本が円の通貨発行権を持っている限り、つぶれることはまずあり得ない。そして、近い将来につぶれそうな国もちらほら、、、多分、モデルを変えてくるとは思うけど。そのときは自分たちもそれに合わせて変えればいいんだしね。
他国の通貨の価値が下がっていくリスクがあるのに、他国の通貨にリスク分散してることってそんなにいいことではない気がしました。でも、じゃー円だけ持ってりゃいいのかっつーと、それもちょっとな。。。

一冊で世界の経済を広く見渡せるいい本だと思います。
やっぱり、「今何にお金を使うのか」は「あとに何を残せるのか」を考えながらバランス取って振り分けていかないといかんなぁ。。。

2009年9月12日土曜日

本「まず、戦略思考を変えよ」

<本の紹介>
21世紀、戦略は最高のアートになる。情報化の嵐が「戦略の進化」を加速する時代。いまマネジャーに求められる新しい思考スタイルとは?その先を読め、そこから戦略思考が始まる。その先に戦陣を築け、そこから戦略行動が始まる。
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この本は、戦略系の仕事をしている経営者や管理職、リーダの人たちに限らず、いろんな人が読んでみるといいと思います。自分の将来どうしていきたい、に対してのアプローチが変わると思うので。

以下、自分の勉強になったポイント。
・「危機感」を持つということは一種の「才能」であり、ビジネスにおける「天才」と呼ばれる人々は、例外なく、まさに野性的といえるほどの鋭敏な「リスク感覚」を持っているが、この「リスク感覚」は使わないと「退化」していく。「リスク感覚」を喪失するということが、実は「最大のリスク」である。
・現代の市場においては、先行ランナーがこれまで走った後を追いかけ、追いつき、追い越す、という「抜き去り」の戦略思考ではなく、先行ランナーがこれから走っていく方向を見定め、その場所に最短距離でいち早く先回りするという「先回り」の戦略思考を身につける必要がある。
・戦略とは、決して「楽をする」為のものではない。「楽ができる戦線」を探す為のものではなく、「苦労すべき戦線」を選ぶ為のもの。ビジネスは、それがビジネスである限り、必ずきわめて現実的な苦労や困難に直面する。問題は、どの苦労を選ぶか。
・「ネット革命の本質」とは、「情報主権革命」。これまで「情報弱者」であった人々が「情報主権」を獲得していく革命。
 ・誰でも容易に欲しい情報を入手できる「情報バリアフリー革命」
 ・誰でも容易に自分の意見を発信できる「草の根メディア革命」
 ・誰でも容易に高度な知識を利用できる「ナレッジ共有革命」
・これまでのような「山登り」の戦略思考では、ドッグイヤーならぬシカダーイヤー(蝉の年)では通用しない。「波乗り」の戦略思考(偶然性のマネジメント)が必要になっている。
・単に「瞬時の判断力」や「責任を持った決断力」を身につけただけでは、「戦略的反射神経」を身につけることはできない。それには、「重層的な戦略を準備する」ということが必要。
 ・重層的な打ち手を準備すること。
 ・重層的な目標を準備すること。
・「優れた戦略」とは、たとえそれが失敗に終わっても、極めて価値ある何かを残すものであることを理解するべき。
・行動とは、最も洗練された認識のスタイルである。実際に戦術を実行して、現実の市場に働きかけることこそが、その市場を深く理解する為の最良の方法。

まだまだ勉強になったところはありましたが、全部書けないのでこのくらいで。
歴史に学ぶことはもちろん必要だけど、かつて起こったことから学んだことをそのまま活かせる部分と、より現状にマッチした形に加工しなきゃいけない部分が絶対にあって、それをどう見つけるのか。どういう変化がありそうで、その変化があっても大丈夫なやり方ってどんなやり方なのか。
自分の戦略を考える上で、いいヒントもらえました。

2009年9月10日木曜日

本「渡部昇一の昭和史(続)」

<本の紹介>
昭和史は、まさに今日の時事問題。満州国に関する誤解、皇統「125代」という日本の誇り、朝日新聞への疑念、東京裁判の真実、煽情ジャーナリズムの淵源など、様々な話題から反日に勝つ昭和史の常識を綴る。
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この本は、以前に読んだ「渡部昇一の昭和史(正)」の続編なんですが、韓国と中国の、すでに清算したハズのことに関するいちゃもん1つひとつに日本側のあるべき主張の姿として反論しています。靖国の問題とか、おかしいですよね。「世界の禍の根源」とか言われてるけど、そういう立場に日本を追い込んだのは欧米亜諸国だった(ABCD包囲網)。それに対して、日本が潰されないために戦争に打って出るしかなかった当時、その日本国家の上層部にいた人たちは本当に日本を救うために、植民地化させない為に戦った。それを国民が感謝を持って参拝して何が悪い。
国家の内政に口出しをするのは、内政干渉として国際的には閉口されるべき行為じゃないのか。そして、戦争は平和条約の締結で終わってる。平和条約を結んだってことは、それで過去の行いについては清算してもう言うのはよそう。平等な関係を回復してやっていこうってことになるんじゃないのか。いまだに「日本は悪い、日本は悪い」っていうなら、もう付き合わない、でもいいんじゃないかとか思います。
同じ日本人が読んだら、そういう感想を持つのが自然な本で、もう少し自分の国のことに興味を持って、もっと自分の国に誇りを持って、ちゃんと自分の国について自分の言葉で話せるようになってくといいなぁ、と思います。
ジャーナリストや政治家とかが自分の意見を言いたい放題に言うのは別に間違ってない(自分の知識のなさを披露することと裏表になってるから、よく知らないことでもなんでもかんでも口出しするのはやめた方がいいと思うケド)。ただ、それを自分たちは聞いて鵜呑みにせずに、自分で賛否について判断しなきゃいけないよな、と思います。そういうことを繰り返して、自分の感性や価値観は確立していくんじゃないかなと。

その必要性を今まであまり感じてこなかったのは、これを自分たちの身の回りのこととして、直接被害を受けていることとして落とし込めてなかったことにも原因の一端がある気がします。でも、それは「誰か他の人(一部の上層部)が考えれば良かったこと」から「1人ひとりが考えなきゃいけないこと」になってきてるって潮流をあらわしていることでもあって、これも情報革命で変わってきたことの一つなのかな、とか考えたりして。
「知らない方が幸せなこと」も確かにいくつかあると思うけど、「知らなきゃいけないこと」「知っておいた方がいいこと」ってのの方が若いうちはたくさんあると思います。このご時世に自分の判断で進んでいける人と、あるべき姿がわからなくて他の人の動き出しがなきゃ前に進めない人と、結構明確に差が生まれだしてるようにも思うから、よかったら考え方の一つとして読んでみてもらえるといいなと思います。
目指せ、日本の歴史を語れる日本人。

2009年9月8日火曜日

本「見える化」

<本の紹介>
あなたの会社は見えていますか?顧客、市場、経営、問題…見えれば、企業は強くなる現場力の中核コンセプト「見える化」を体系化。34の事例紹介付き。
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いろんな事例と共に見える化に必要な要素を解き明かしていくスタイルで書かれた一冊で、今の仕事にも活かせそうなポイントもあったりして参考になりました。

結局、いろんな「○○力」とか「○○る化」とかって考え方や切り口は出てくるけど、要は人なんだよなぁ~。組織として、個人の能力をどう活かして強い組織にしていくか。個人として、自分の能力をいかに組織に還元するか。意識の問題と言えばそれまでなんだけど、いろんな価値観が出てきて、成功の定義やそこまでの道筋が今や個人個人で違ってるから、1つの方向に向けて力を結集していくことってすごく難しい。なんでもかんでも見せてたら、忘れちゃいけないことだからっていつでも見えるようにしてたら、コンプライアンスの問題も出てくるし。。。情報の開示範囲と、見えるようにしなきゃいけないことをしっかり整理しておかないとどっちも言い訳ができる状態になっちゃう。

参考にはなったけど、あくまでケーススタディなんで引き出しを増やしただけ。
それをどう活かすかは、自分で考えるべき領域なんで、トライ&エラーで少しずつブラッシュアップしていきたいと思います。

2009年9月6日日曜日

本「地球はやはりがらんどうだった」

<本の紹介>
地球の内部に、私たちの世界と反転した「地平線のない国」3億平方キロメートルの未知の大地が広がっている!コペルニクスの大転回を超える衝撃の科学仮説。
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この本、すごい!!!
超おもしろいです。そして、今までに「謎」とされていた以下のこと全部に説明がつくのがすごい。読んでる途中から結論は予想がついてくるんだけど、いろんな根拠がデータで示されていて、絶対読んで納得してもらえると思います。(著者じゃないけど)
・恐竜の絶滅
・漂流する大陸
・すべての大陸を取り巻いて大陸棚がある理由
・山脈形成のエネルギー源
・地震が起こる真の原因
・ノアの大洪水は本当にあったのか!?
・海面変動の真の原因は何か?
・氷河期は本当にあったのか?
・海面の高低差最大200mの原因は?
・他の重力異常について
・海洋上の消失事件など
・何ゆえに磁場が生まれるのか?
・木星の赤斑は実のところ何なのか?
・火星の洪水痕跡

日頃、自分の目の前の生活に追われて、こんなことも疑問として捉えることなくなってたなーって改めて思いました。そして、自分で考えて出した結論や経験を通して得られたノウハウと、人から聞いたりテレビで言ってたとかで「アタリマエ」になってる情報を混同して扱ってることを感じました。事実を事実として、仮説を仮説として分けて認識するってことが苦手だなーと常日頃感じてはいたんですけど、改めてこうやって示されると「今まで何やってたんだろ」って恥ずかしくもなりますね。。。^^;

言われてみると、そうなんだ。なんで人間って地球の環境に合ってないんだろ。服がないと寒いし肌すぐ傷つくし、日焼けしたら病気になるし、暗いところでは見えないし、2本足での直立は重力に反してるから、体の至るところに負担がかかってる。しかも、そんな感じに地球に合ってないのは人間だけ。調整しなきゃ生きていけないのは人間だけ。
そして、人間の起源は北京原人とかネアンデルタール人ってなってるけど、彼らと人類の間にはまだ大きなミッシングリンクがある。どこかにいるの?

ノアの箱舟の伝説って、世の中には聖書に記されているだけじゃなく、メソポタミア、ペルー、中国、ロシア、インド、南北アメリカ、、、地球上のどこを旅しても、この大氾濫の記録は見つかるんだそうな。当時、地球規模の何かが起こったんだ。どうやって?その水はどこから来たの?

そういった謎を1つ1つ解き明かしてくれる、読んでてどんどんおもしろくなる本でした。こういうことだったんだ。。。って、一週間前の話なんだけどそこから自分たち(に関わる全て)についての考え方が少し変わったような気がします。そのくらい、衝撃的な本でした。

よかったら読んでみてくださいな。

2009年9月4日金曜日

本「下天は夢か(4)」

著者 : 津本陽
角川グループパブリッシング
発売日 : 2008-11-22
<本の紹介>
長篠で武田騎馬隊を撃破した信長は、一向一揆を率いる石山本願寺攻めに取りかかる。安土城を拠点に、諸国からもたらされる情報を分析し、天下政権の確立に向けて次の作戦を練り上げてゆく。中国路で戦果を挙げた羽柴秀吉が寵を集める一方で、信長の猜疑心深い暗黒の性格は、次第に制御を失いつつあった…。信長の思考、行動に、緻密なままでの分析を試みつつ壮大なスケールの戦国小説として描ききった歴史文学の最高傑作、完結。
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「人間五十年、下天のうちをくらぶれば、夢幻の如くなり。一度生を享け滅せぬもののあるべきか」
この一節を覚えたのは、中学くらいの頃かな。信長の野望にはまって、ずーっとやってたら戦国時代の武将はもちろん日本地図まで書けるようになってたし、「九十九茄子」とか有名な茶器の名前までも気づけば覚えてた。

でも、ここまでちゃんと織田信長って人物のことを深く知ったのは初めてでした。鋭すぎる切れ味の日本刀に接しているようなイメージだったんだろうけど、力を持ってた人だったんだろうなと思いました。
そして、夢半ばで潰えたとは言え、一旗上げるとかそういうレベルでの話でなく、この国をもっと安定させるには、繁栄させるにはどうしたら良いかってことを考えてた。領民(=国民)がもっと安心して農業に精を出せるようにするのに必要な制度は、とか、商売をもっと活性化する為に荘園や土豪の設置したうじゃうじゃある関所が邪魔だから撤廃する、とか、都市を行き来する為の間道の整備が必要、とか。お金を稼いで使って終わり、でなく、この人が作った楽市楽座の制度や、道路なんかのインフラは後世にしっかり残ってった。
織田信長のしたことは良かったのか悪かったのか、それをゼロイチで判断するのはあんまりしたくないですが、俺は何も残せなかった人たちがたくさんいた中でこれだけのことを残してった人ってとこだけでも評価されて当然なのかな、と思います。

何が違ったんだろう。
「頭領としてのハロー効果」とか、「ブレない志」とか、「現地現物主義(ト○タ風に言えば)」とか、「変化への柔軟性」とか、考えられる要素はたくさんある。それらは全て結果論だけど、必要な要素だったと思います。せっかく、こういった本を読んでこういう気づきを得られたんだから、これからの自分にちゃんと活かしていけるといいなぁと。そう思います。

いや、いい作品だったなぁ。楽しめました。

2009年9月1日火曜日

本「下天は夢か(3)」

著者 : 津本陽
角川グループパブリッシング
発売日 : 2008-11-22
<本の紹介>
本願寺率いる一向一揆との泥沼の戦いが信長を待ち受けていた。将軍・足利義昭は、信長を失脚させようと陰謀をめぐらす。敵対勢力の拠点と化した比叡山延暦寺を焼討ちにより殲滅するが、三方ケ原では徳川家康との連合軍が武田信玄に大敗。信玄の急死で辛くも窮地を脱した信長はついに義昭を追放し、浅井・朝倉討滅を果たす。戦いに明け暮れる信長の胸中に、暗い猜疑心が次第に大きく渦巻いていく…。日本の歴史文学史上に輝く傑作。
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パレートの法則じゃないけど、目的を達する為に最初の80%をどれだけうまくやっても、最後の20%を完遂するのは本当に困難だなと、そう思いました。領地を増やして、兵力を蓄えて、当初の目標にしていた上洛は果たして。そこまでは良かったものの、見なきゃいけない方面があらゆる方面に増えていって、自分の見える範囲がだんだん薄くなっていくと反抗勢力が台頭したり、恩賞に一貫性がなくなったり、管理すべき人が増えて管理しきれなくなったり。
進んでいけば、はじめに見えてなかった困難が見えてくる。そこは見えてなかったから準備ができていないんだけど、対応しなきゃいけない。そういった中で、どれだけ柔軟に早く対応していけるか。そういう意味じゃ、信長が即断を常にしていたってのは僕らも見習わなきゃいけない姿勢なんだろなと思います。
先送りしても、毎日出てくる問題が雪だるま式に増えていくだけだ。常にもぐら叩きじゃないけど、即断できるように準備しておくことと、実際に即断をしていくこと、そして、その即断の精度を時間の経過の中で少しずつでもいいから上げていくこと。
そういうことが求められているのは、戦国時代でも今の世の中でも一緒かもしれないですね。いや、戦国時代はある程度大きい規模の人をまとめる人が持っていれば良いスキルだったかもしれないけど、今はドッグイヤー。過去の7年分の出来事が1年で起こる。
いや、ドッグイヤーじゃなく、シカダーイヤー(蝉の年)なんて言葉も出てきてる。ドッグイヤーって人生が7倍に凝縮されるってことでしょ?蝉って7日間、、、さらにどんどん短くなってきてるってことだと思うけど、そういう世の中ではもっと多くの、言ってみればほとんど全ての人に必要なスキルになってくのかもしれないですね。

あと、やっぱり信長がすごいと思ったのは鉄砲の使い方だったり、発想の大胆さ。これは新しい技術をどんどん自分のものとして取り入れるってことになるんだけど、今で言えば、IT革命、情報革命の中でできることが新しいサービスや製品、コンセプトや考え方が飛躍的に増えていってる。今まではわからなかったこと、一部の人にしか知られてなかったことがどんどん公になってきてる。その波にうまくバランスを取りながら、自分の位置や相手の位置、波の向かう方向と自分の行きたい方向を考えながら乗っていくってのはそういう意識を持っていないとできないことなのかなと思います。

いやー、信長って勉強になるなぁ。
でも、単に歴史の教科書を読んでもこうは思わない、こういうとこまで自分の落としこみはできないと思う。そういう意味じゃ、この津本陽さんの作品は気づきが多い、「傑作」って定評のある理由もわかる気もします。1989年の出版。その頃の俺はこの本をたとえ本屋で見かけていても、20年後に読むことになるなんて思いもしなかったんだろうなぁ。。。今から20年後に読む本ってどんな本だろう。