2009年9月12日土曜日

本「まず、戦略思考を変えよ」

<本の紹介>
21世紀、戦略は最高のアートになる。情報化の嵐が「戦略の進化」を加速する時代。いまマネジャーに求められる新しい思考スタイルとは?その先を読め、そこから戦略思考が始まる。その先に戦陣を築け、そこから戦略行動が始まる。
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この本は、戦略系の仕事をしている経営者や管理職、リーダの人たちに限らず、いろんな人が読んでみるといいと思います。自分の将来どうしていきたい、に対してのアプローチが変わると思うので。

以下、自分の勉強になったポイント。
・「危機感」を持つということは一種の「才能」であり、ビジネスにおける「天才」と呼ばれる人々は、例外なく、まさに野性的といえるほどの鋭敏な「リスク感覚」を持っているが、この「リスク感覚」は使わないと「退化」していく。「リスク感覚」を喪失するということが、実は「最大のリスク」である。
・現代の市場においては、先行ランナーがこれまで走った後を追いかけ、追いつき、追い越す、という「抜き去り」の戦略思考ではなく、先行ランナーがこれから走っていく方向を見定め、その場所に最短距離でいち早く先回りするという「先回り」の戦略思考を身につける必要がある。
・戦略とは、決して「楽をする」為のものではない。「楽ができる戦線」を探す為のものではなく、「苦労すべき戦線」を選ぶ為のもの。ビジネスは、それがビジネスである限り、必ずきわめて現実的な苦労や困難に直面する。問題は、どの苦労を選ぶか。
・「ネット革命の本質」とは、「情報主権革命」。これまで「情報弱者」であった人々が「情報主権」を獲得していく革命。
 ・誰でも容易に欲しい情報を入手できる「情報バリアフリー革命」
 ・誰でも容易に自分の意見を発信できる「草の根メディア革命」
 ・誰でも容易に高度な知識を利用できる「ナレッジ共有革命」
・これまでのような「山登り」の戦略思考では、ドッグイヤーならぬシカダーイヤー(蝉の年)では通用しない。「波乗り」の戦略思考(偶然性のマネジメント)が必要になっている。
・単に「瞬時の判断力」や「責任を持った決断力」を身につけただけでは、「戦略的反射神経」を身につけることはできない。それには、「重層的な戦略を準備する」ということが必要。
 ・重層的な打ち手を準備すること。
 ・重層的な目標を準備すること。
・「優れた戦略」とは、たとえそれが失敗に終わっても、極めて価値ある何かを残すものであることを理解するべき。
・行動とは、最も洗練された認識のスタイルである。実際に戦術を実行して、現実の市場に働きかけることこそが、その市場を深く理解する為の最良の方法。

まだまだ勉強になったところはありましたが、全部書けないのでこのくらいで。
歴史に学ぶことはもちろん必要だけど、かつて起こったことから学んだことをそのまま活かせる部分と、より現状にマッチした形に加工しなきゃいけない部分が絶対にあって、それをどう見つけるのか。どういう変化がありそうで、その変化があっても大丈夫なやり方ってどんなやり方なのか。
自分の戦略を考える上で、いいヒントもらえました。

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