2009年9月15日火曜日

本「闇の支配者に握り潰された世界を救う技術」

<本の紹介>
水で走る自動車、ガンが完治する電磁波、寿命を千歳まで延ばす技術、海水を真水に変える装置、地球上を瞬時に移動する円盤…。すでに実現している数々の大発明!それらは一体、なぜ封印されたのか。
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この本は、読んでみて衝撃的でした。ドラえもんじゃないけど、「こんなのがあったらいいのに」っていう技術をホントなら人類は既に手に入れてるって話。
ただ、それはずーっと「闇の支配者」に封印されてきた。なぜか。「石油・製薬・軍需の利権確保の為」に。新しい技術は、現在の基盤や価値観の上で勝ちをおさめている人たちにとっては、できれば出てきて欲しくないものだろう。それは、誰でも納得できると思う。仕事の話をしててもよく話題になるキーワードは「属人化」だったりして。

これは、悪い見方をすれば「自分のアイデンティティとなる今までに自分が頑張って覚えてきた仕事を、他の人ができるようになってしまったら自分がいる意味(自分の価値)がなくなるじゃないか」っていう属人化してるスキルや経験を持ってる人の心理。
それと、できるだけ属人化は排除したいけど、ユーザやクライアントのコスト削減要求に対して、自分たちのリソースを最大限に発揮しようと思ったら「誰でも何でもやれる形」よりも、「○○は誰」ってそれぞれの分野に専門家を立てて、適材適所でまわすことが一番安くできる方法だっていう管理者サイドの認識。
大きくはこの2つが壁になってるんじゃないかと思ってる。

そういう意味で、自分たちが築き上げてきたものの価値が大きい程、独り占めしたくなる気持ちってのはよくわかる。そして、社交界の常識というか、集団心理ってのは似たもの同士を集めるから、そういう「最高レベルの勝ち組」がいるとしたら、その人たちは容易にはノウハウを下にいる人たちに落としてきたりしないんだろうな・・・ってのもわかる。

だから、この本に書いてあることが全て本当だったとしても、「そうなんだろな」と思いました。「なんで分けてくれないんだ、それがあればこんだけ多くの人が助かるのに!」ってのは、一見世の中全体を見てるようで完全に庶民側の立場の人からしか出てこない論調な気がします。人は、出来てるところ、自分が困ってないことにはなかなか目が向かないし、人から言われたことはやらない生き物だから。そして、自分の損になることをあえてやる人が少ないからこそ、やる人が賞賛される。自分が自分事として捉えたことには異常に執着しても、それ以外は無頓着、それはB型に限ったことではないんじゃないかなと思いました。(ちなみに俺はB型デスが^^;)

ただ、内容いいこと書いてるとは思うけど、1つ1つの論拠が薄いのが少し残念だったな。
書いた人が文系なのか、証明と呼ぶには少し粗い展開が多い。それでも、テーマがおもしろいだけにハマる人は一気にハマると思います。
賢者の石は実際にあった。瞬間移動は実は既にできる。エジソンよりも偉大な発明を世の中に残したにも関わらず、歴史上から抹殺されてる人がいる。地震や竜巻は誰かの仕業。などなど。

中でも、タイムリーにおもしろいと思ったことが1つ。
酒井法子さんの逮捕は記憶に新しいですが、覚せい剤の他に大麻も所持してたって話があった。それってホントに悪いこと?なぜ、いけないのかがおろそかにされてはいないですか?

大麻って、「麻」の別名に過ぎないってことは知ってました?かつては日本で普通に作られてて、その証拠に各地に「麻」のつく地名はたくさん残ってる。調布は麻が育てられていたし、多摩川や多摩丘陵も「多麻」の意味に他ならない。麻生区なんてのもあるよね。実は七味唐辛子にも入ってるから、みんな常習はしてないまでも微量ながら口にはしてる。インドでは今も普通の漢方薬として売られていたり、国によっては合法です。
そして、麻は植物素材としては最高の強度を持ち、上にも書いたように日本でも(育てれば)身近なところから簡単に調達できる。鎮痛剤として痛みを和らげ、うつ病や目の病気、リウマチなどにも効果があるらしいです。手術や歯の治療で使う「麻酔」は文字通り、大麻を使うことを意味している。そして、ハーバード大学の医学者によれば大麻には致死量がないんだそう。少なくとも、これまでの調査で死亡例が報告されておらず、幻覚作用もないそうです。むしろ鎮痛作用がある為、凶悪犯罪につながる危険性は全くと言っていいほどないのが真相とのことです。
トヨタの子会社では、麻の一種、苧麻(ちょま)からバイオプラスチック原料を抽出し、自動車部品を生産する見通しを明らかにしたそうな。苧麻はケナフに匹敵する二酸化炭素吸収能力を持ち、九州や沖縄では、年に5,6回も収穫できる。トヨタ自動車では、自動車の樹脂部分をどんどんこうした素材に転換すると言っている。それもやってみたらわかるけど、いろんなところでネットで検索できます。
ちなみに、こういった麻についての「おかしいだろ」を公に掲げて活動している団体もありました。
こちら

この本は、予想だけど著者の想像で書かれている部分も多分にある。でも、考え方とかアイデアをたくさんもらえたし自分としては良かったです。学問を細かく細かくして、本当に意味のあるところから遠ざけて、「遠ざかることが価値なんだ」って、そんな社会の価値観を裏で誰かが形作ってる場合もあるそうなんで、みなさん自分のことは自分で考えてみて下さいね。
「一番何もわからない人を育てる方法は、MBA(経営学修士号)を取らせることだ。」って言ってる人もいるみたいです。自分の周りにもMBAとか目指してる人は多いけど、どれだけの効果があるもんなんだろか。違う世界が見えてるもんなんだろか。それとも、取ってない人たちより視野も狭く、レベルも下がってたりしてないだろうか。

「ポーカーを30分やってもカモが誰かわかんない奴は、自分がカモだ。」

世の中いい人ばかりじゃないし、正しいことばかりでもない。
自分に知識がないことを棚に上げて、うまくいかないのを誰かのせいにばかりしてても前に進めないですよね。知らないことは失うこと。今やるべきことは、少しでも自分の仲間と知識を増やすことかもしれない、と感じた1冊でした。

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