2021年6月24日木曜日

生き残るために

 コロナでの入院中から退院後まで、本当に多くの人に励ましの声をかけてもらいました。

自分がこれまでに知り合い、共に過ごした周りの人たちのやさしさに改めて感謝をし、自分は人に恵まれてきたのだなぁと実感をしたし、そういう人たちだからこそ自分のような大変な目にはできればあってほしくない。何か還元できるものはないか、と考えたとき、今回の経験から2つ伝えられることがあったのでまとめて書いておきたいと思います。


①「基礎体力は大切だ」という話

1つ目は、基礎体力の話。僕は普段「ぶらつくジャック」という毎日の歩数をはかって勝負するゲームを歩くの好きな仲間内50人くらいでしているのですが、結果的にこれをしていたことが今回の生還できたキーポイントだったように感じました。

40℃近くの発熱が数日続いたら、普通ならフラフラ状態ですよね。でもいざ入院となった先で医師の問診に答えていて言われたのは、「思ったより体力消耗していないですね」「体がお強いのですね」ということでした。「基礎体力はあるほうなので」と答えてはいましたが、このコロナ禍の半分テレワークのような状態でぶらつくジャックがあることで、1日1万歩近くは「他の人たちに負けないために」歩く必要があり、実際に歩くことが習慣になってました。最初自転車通勤していたのに、歩数が稼げないからと徒歩通勤に切り替えたりするくらい。笑。

結果、毎日2時間弱は歩いていてちょっとやそっとじゃバテない体力はついていたし、それを持ちだしながら過ごせたことで、味覚と嗅覚をロストして食欲が一気になくなってしまっても発熱期間中に体力をあまり落とさずに済んだ、という面もあったなと思います。

そういう意味では、ぶらつくジャックの対戦相手になってくれているメンバーにはいつも歩くモチベーションをありがとう、と感謝ですね。

歩くだけなら誰でもできるので、ぜひ1日の中で歩けるタイミングを見つけてみなさんも基礎体力づくりに励んでおくと生還できる確率が歩いた分だけ上がると思います。1人では続かないという人、僕も同じだったので仲間とぶらつくジャックを始めました。興味ある人は、招待しますので声かけてください。いろいろ作り込んだスプレッドシートをお見せしましょう。^^


②療養先を選べるなら「迷わず入院」すべし

もう1点は、療養先の選択が命の選択になり得る、という話。最初陽性となったとき、自分は保健所から①自宅療養、②ホテル療養、③入院の3択からどれかになる、という説明を受け、①の自宅療養を希望しました。これは、仕事にいきなり穴を開けられないけれど、自宅の仕事環境を②③で構築はできないでしょう、という環境面での消去法でした。(ディスプレイいくつもあるし、インターネット回線は計測不能なくらい早いし大きいホワイトボードあるし仕事をするには申し分のない環境)

自分の場合は1人暮らしで、発熱していても同居人にそれをうつす心配はなかったので保健所側も割とスムーズに「①がよければどうぞ」という形でした。保健所側にとっても、病院やホテルの手配の話がなくなるので楽な面もあったのかもしれません。ただ、そのまま症状が回復するくらい軽度のものであればそれでよかったかもしれませんが、病状がよくならない場合、実は選択肢として①はあまりよくなかったなと後から思うと感じました。

その理由は大きく3点あって、まず「医療行為が受けられない」。次いで「食事を自分で用意する必要がある(が買いに行けない)」。そして「素人判断に頼らざるを得ない」。この3点。

入院したからこそ比較ができた、というところですが、やはり他のたくさんの症例を見てきている医師の方の判断に頼ることができるのは、個人のサンプル数1の症例+インターネット上の玉石混交の情報をベースにするよりも余計な疑いを持つ必要がなく、精神的な安心感という意味で大きかったなと思います。また、発熱した際にもナースコール1本で解熱剤や冷えたアイスノンまで無限に処方される。薬の効きが悪いと感じたら、別の薬を試すことも提案してもらえる。ここにさえいれば水際で生き残れる、という物心両面でのサポート体制はありがたかったなと。
レントゲンも、採血も、血糖値の検査ツールも点滴も皮下注射も専門の医療機器とその扱いを心得た人たちにお願いできるという点でも、データを見ながら回復傾向が把握できるというアプローチからも選べるなら入院、と感じました。

そして食事についても、やっぱりあたたかい食事、それも野菜中心で明らかに健康に良さそうなメニューがベッドで待っていれば出てくるという点も非常にありがたい。熱がある中で食事を準備するのはどうしても億劫で、「食べれればなんでもいい」「ゼリーとかでいい」となりがちだったのでこれも回復には大きなポイントだろうと感じました。

最後は1つ目で書いたことの裏返しですね。入院していない状態で、素人判断に頼らざるを得ない対応を自分で決めて、後で後悔しないか。症状が改善しなかったときに、後から「あの時こうしていれば」と思わないか。そういった点でも、自宅療養は患者側に判断とその責任を委ねられる分、プレッシャーもまたあるなと感じました。

そんなわけで、保健所から選べると言われたら必ず「入院」を希望した方がよいと感じました。別にVIP待遇の個室でなくても相部屋でもなんでもいいです、医療行為を受けられる環境に入れるかどうかが命の選択に直結すると感じました。
特に、症状が悪くなる時は一気に悪くなってしまうので手配とか言っていられなくなる前に。。


以上の2点、多くの人たちはすでに気をつけていることかもしれませんが、改めて命の危険を感じて生還できた大きなポイントだったと思い、書かせてもらいました。

みんなでこのコロナ禍を生き残れるといいですね。
同じような状況になり得る、誰かの参考になれば幸いです。

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