2024年6月29日土曜日

一冊の本が紡ぎ出す次の物語


いつの頃からか、僕は借りた本でなく、自分で購入したり誰かにもらったりして自分のものになった読み終えた本に「木嶋蔵書」という蔵書印を押して手放すことにしていて。


今日は、そんなことを続けていたら本当にあった嬉しい話。


約10年前、自分が奥多摩の日帰りサイクリングツアーをたくさんしていた頃、知らない人から一通のメールが届く。

「『木嶋蔵書』って蔵書印のある本を読み終えて、このハンコを検索したら見つかったのがあなたで。気持ちよさそうなサイクリング企画をされてるのですね。これも何かの縁ですし、こんな出会いも面白い。僕もサイクリング参加してみていいですか?」

そんな形で、僕の手を離れて旅をしていた1冊の本が、僕につながる新たな物語をつくってくれたことがあって。


その後何度か、その方とは一緒に奥多摩でサイクリングを楽しんだのち、仕事の都合で東京を離れることになり早数年。


先日、ずいぶん久しぶりにメッセージをいただいた。

「また東京戻ってきました。キジさん、相変わらず楽しそうなことしてますね。僕もまた参加させてくださいね」と。^^


そんな思いがけない楽しい出会いがあることを知ってしまったから、僕は読み終えた本に今日もせっせとハンコを押す。

読み終えたこの一冊が、次に読んでほしい誰かの手を経て、次はどんな物語を僕に持ってきてくれるだろう。楽しみ楽しみ。^^

 

2024年6月23日日曜日

ひと息つく6月

春のイベントラッシュもひと息ついて、ちょっと主催のイベントがない2週間くらいを過ごしてます。(数人の飲み会の幹事くらいはあるけど、もはやなんのストレスもない)

平和というか静かというか、でもこういうひと息つける時期があることでゆっくり整理できることもあるなと。今のうちに、読めてなかった本に目を通し、インプット増やしておこう。

最近読んで面白かったのはこちら、「ハチはなぜ大量死したのか」という1冊。
書評とともにどうぞ。

3月に2人の養蜂家に登壇してもらったイベントで紹介されていて、興味を持って読んでみた1冊。ハチミツの魅力みたいな話も最後に出てくるけど、基本的にはハチが鳴らす現代社会への警鐘というか、対症療法で状況をより効率的に、人間の思うように変えていくことに巻き込まれている立場の虫や花がどういう状況になっているかを考えさせるいい内容の本でした。これ養蜂の本ではない。社会をどう形成するかという本。そして、他の話にもとても応用の効く話。より効率的に、より売り上げを上げられる形にもわかるけれど、それが起こす反作用とか副作用についても認識しておく必要があるよなと自分のアプローチも考えていこうと思った1冊でした。

いろんな話を前に進めていこうとすると、急ぎたい気持ちや自分が一緒に取り組みたい人たちへの気持ちが先行してしまって、言い方や伝え方が「今考えるとよくなかったな」と思うことも出て来ていたり。ただ、それはもうやってしまったことで謝れる範囲は謝りつつ、話を前に進めながらその人たちにもいつか楽しんでもらえる形になればいいなとか思ってます。
まずはやってみよう。