2022年1月16日日曜日

マンガから学びを得ること

良質なインプットは、アウトプットの質を上げていくと思っていて、直近数年は特に漫画をたくさん読んでいる。このきっかけは2つあって、「バーテンダー」という漫画と、「これも学習マンガだ!」という企画でした。


まず「バーテンダー」という漫画がなぜきっかけになったか。

これは、作中のこのシーンがとても印象的でした。
「映画や本の登場人物がもしカウンターに座ったら、どんなカクテルがふさわしいか何を美味しいと思うかを考えて記憶の箱にしまう。そして時々取り出すことが大切だ」というシーン。

なるほど、自分も仕事で提案をつくったりする機会は多い。その提案の引き出しを増やすのに、自分もいろいろな作品に触れながら、その登場人物に提案をするとしたら自分ならどんなシステムを提案するか、何を伝えれば喜んでもらえるか、を考えていくのは有効だろうと思ったこと。ここに思い至ったとき、「あぁたくさん本を読んだりマンガや映画に触れたりすることが大切な意味って、こういうところにあったのだ」と思えたこと。
それが1つ。


そして、「これも学習マンガだ!」については、10年来の友人でありマンガナイトの代表山内くんの企画だったことが知ったきっかけ。山内くんがどれだけマンガを読んできた人かはずっと前から知っていたし、他の選者の人たちもそうそうたるメンバーで、この人たちが「学びがある」と言っているリストを見せてもらえるのだから片っ端から読んでみるのがいいだろう。無駄な時間になるかもしれないけれど、自分でイチから読み漁っていくよりはとっかかりとして良さそう、と思えたこと。

それと、選者の1人の里中先生がこの学習マンガの発表イベントで「マンガはたっくさん読んでも大した金額にならないところもいいところです」的なことを話していて、「そりゃそうだ」と納得したのもひとつありました。
大きな金額をかけて失敗したと思うことになる可能性は少ない。なら、始めてみるのがいいか、と。


そんなきっかけで読み始めたマンガだったけれど、実際に読んでみると本当に広く学びを得られる。この世の中でおよそマンガ化されていない職業や時代、世界はないと言われているのがよくわかる。
ようやく学習マンガの読了本リストは6割か7割くらい読めてきたところかな。。ただ、山内くんは新たに当初のリストから2020年選書とか追加で発表してきたり、東京オリンピック2020に合わせてスポーツ漫画特集を企画したり、どんどん読まねばいけないマンガのリストを増やしてくる。

果たして、読み終わるのはいつになるだろう。と思いつつ、今日もマンガを読み進めるわけです。

でも、そうやってマンガをたくさん読む中でわかってきたこともある。

1つは、やっぱり世界を「広く」知るのにマンガは有効だけど、「深く」知るなら活字の本に敵わない。なのでマンガだけを読んでいると物事を深く知ることにならないというのにも最近は賛同するようになって、活字の本も改めて読むようになってきた。要は向き不向きがあるのでバランスを取る必要があることを実感してきている、ということですね。

もう1つは、マンガの中でも学びの大きいマンガとそうでないマンガがあり、その差は大きく、特にスポーツを題材にした漫画や恋愛を主体に描く少女漫画は「学び」という尺度から少し外れてしまうこと。これは「スポーツ漫画特集」で選書されたマンガを読んで改めて感じることでもある。スポーツが悪いわけではなく、スポーツでしか学べないことやスポーツを通して伝えた方がいいことがある一方で、学びの大きさはやっぱり歴史や文化を学ぶことや、職業マンガを通してその業界やケーススタディをするといったことの方が大きくなる印象。

なので、上で書いたような百人組手の相手としてスポーツ漫画は有効だけれど、ジャンルの偏りに気をつけないと「目を通して終わり」という感じになってしまう気もしてきています。


まぁ、そういう理屈は抜きにしてマンガは気分転換にもなるし、職場や初対面の人との共通の話題としてもとても有効に機能していて、たくさんの漫画を読むようになって僕はあまり話題に困ることがなくなったな、という側面も感じています。

なので、これからもいろんなマンガや本を読みながらインプットを増やしていきたいと思う所存であります。少しずつ、毎年のまとめで書いているだけでなく僕が読んで面白かったマンガも紹介していけたらと思います。

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