2026年5月5日火曜日

【散策】書道博物館


下谷七福神巡りの最後に、「書道博物館」にも寄ってみた。

正直、書道は苦手科目。
というか、左利きなので右利き用にできた字が上手く書けないのは当然じゃないか、という開き直りが半分以上ある。
上手に書けなくてもいいから、内容は伝わるレベルの字が書ければいいという感じでこれまでやってきた。
そんな僕が書道の博物館に来ることになるとは、縁ってあるんですね。

そんな「書道博物館」では、運のいいことに「中村不折」の展示会をやっていた。
この「書道博物館」の初代館長であり、書家でも洋画家でもあった中村不折は交友関係もものすごい。ここの近隣の正岡子規、夏目漱石やらとのやりとりのエピソードだけでも、例えば夏目漱石の「吾輩は猫である」の挿絵が中村不折で、漱石から不折へ「挿絵のおかげで売れた」という誉め言葉があったり。お世辞ではなく、実感を込めてのものだったろう。

また、その洋画家としての中村不折の作品や欧州修行時代に持ち帰った作品へのコメントがとてもわかりやすく、見せ方として見習うべきところも多いと思いました。
時系列での上達の程度もよくわかる内容で、見どころが多かったです。

そしてここでも博文館。中村不折の欧州修行時代、家族を支えたのは博文館だったそう。樋口一葉だけじゃなく、時代の柱となる人を支えてきたのが博文館だったのだなぁ。と。


本館の方では、石板や硯などの道具の展示も。
マンガ「シュトヘル」でも、一族の象徴としての「文字」の書かれた石板を命に代えても守ろうとするシーンが描かれているけど、実際文字に残せさえすれば、後世にその人の意志や当時の出来事は伝承されていく。

文字を残すこと、物語を伝えること。
それが当たり前ではない時代があったことを忘れてはいけないなと思いました。

今、この文章を書いていることも、そんな思いを持ったことがひとつ発端となっているかもしれない。

館内は基本的に写真撮影は禁止で、許されたところのみOKという形だったので紹介できるのはほんの一部ですが、ぜひゆっくり見てみることをオススメします。