2009年5月3日日曜日

本「渡部昇一の昭和史 正」

近代日本史を教科書で教わってきた僕らの世代は、肝心なことになればなるほど日本の言い分を知らず、世界から見てどうだったって事実だけを暗記してきた。
おかげさまで、日本は"敗戦国"として世の中に認知され、僕たちは靖国に参拝するだけで是非を問われるような、とても世界に「日本が好きだ」なんて大声出して言えないような心象を持ってしまっている。

でも、本当にそうなんだろうか。
もしペリー来航時に戦いを挑んでいたら、明治維新が失敗に終わっていたら、日清・日露戦争で世界に無様に負け姿をさらしていたら、、、日本はきっとこんなに(世界的に見たら)平和で安全に生きていける国になってない。
日本には日本の歴史があって、他国の文化を取り込んでいくだけの素養・見識を持った人物がいて、好奇心旺盛で技術力の高い、そして組織としてのまとまりを重んじる民族性があって、はじめてアジアの中でも欧米の植民地と化さなかった。
国内で対立もしたけど、「日本はこれからどうしていくべきだ」ってことを本気で考えてた人たちが確かにいた。
そんな人たちの尽力のかいもあって日本は開国から数年で欧米にすぐさま並んで、世界的な流れの中で欧米との政治的な意味合いもあって占領した国もある。でも、その国のことを日本は考えて、基盤となるインフラをちゃんと整備して、下手な真似を一切せず、いまだに日本に対して親日感情を持ってくれてる国だって多い。欧米が植民地にした国は何も整備されず、搾取されただけだ。どっちが相手の国のことを考えてるって言えるんだ?

日本人は南京大虐殺で20万人の中国人を殺したことになってるけど、当時の資料では南京には5万人しかいなかったそうな。どうやって20万人も殺すんだ?数の問題じゃないと言っても、ほとんどの民間人を日本人は殺していない。世界的に、戦争をする際には民間人を守る為に兵隊は軍服を着ることになっている。それをしなかったのは、ゲリラ戦術を取ったのは中国じゃないか。ゲリラ戦をしかけられれば、戦ってる相手は怪しい民間人は殺さざるを得なくなる。それで「民間人を殺す日本人」というのは、全く間違ってる。だから、この南京大虐殺だって、原爆を落として20万人以上の犠牲者を出した国が、自分たちだけが殺したわけじゃない、日本だって同じようなことをやってるじゃないかって言いたいが為にでっちあげた事実だったんじゃないかってことがここ数年公開されてきた資料から明らかになってきてる。

そして、外務省のボロボロの状況も。外務省に親が勤めている人は、海外赴任が多いので日本以外の場所で幼少を過ごして、その間に仲良くなった人たちがまた海外での経験を活かして外務省に入っていって・・・結局、外務省は血縁関係や昔から知っている人たちが集まって温床化してしまって、自分たちの先人がした過ちを認められる状況じゃない、と。
真珠湾攻撃が日本の意に反して奇襲攻撃になってしまったことは、前日の夜米国赴任していた外務省の人たちが誰かの送別会のために仕事そっちのけで飲み会をしていて、翌日の定刻までに「宣戦布告」って外務省として一番大事な仕事を果たせなかったことが原因になっていて、今でもそれが日本国民全員の泣き所になっているとしても、自分たちを守る為に謝罪一つできない人たちが集まっている、と。

そんなことが書いてある本です。
俺はこれを読んでものすごく為になったし、日本には日本の言い分があって、歴史の中でそうやって振舞ってくれた先人たちに感謝したいと思いました(一部のダメ日本人を除いて)。日本をもっと好きでいていいんだなって思えるようになりました。いい本だと思います。自分たちの先輩って、すごい人たちいたよ。彼らが必死で守りたかった日本の今の現状を見せたら、ガッカリされるかもしれない。でも、その国で笑って生きてる自分たちがいることを、もしどこかで会えるなら見せてあげたいなと思います。
そして、そんな先人たちに負けないように、自分たちもこれからの世代の為にできることをしていけたらいいのかなと思いました。

この本は、今まで生きてきた価値観を変えることになるかもしれない1冊になると思います。
時間がない人でも興味のある人がいたら、予定キャンセルしてでも読んでみて欲しいと思った本でした。

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