2026年5月6日水曜日

【散策】『チ。 ―地球の運動について―』×東京シティビュー

MoN Takanawaからはじまった今回のお出かけトリップ、ラストはこちらへ。
「『チ。 ―地球の運動について―』×東京シティビュー」

「チ。」のファンなので、この展示がある間に、行けるときに行っておこうと。
会場は六本木ヒルズの東京シティビュー。空を見上げるにはうってつけのスポット。



「チ。」で印象に残っていることといえば、僕はやはり「文字」のチカラ。

「 文字は、まるで奇蹟ですよ。」
「本当に文字はスゴいんです。アレが使えると、時間と場所を超越できる。200年前の情報に涙が流れることも、1000年前の噂話で笑うこともある。そんなの信じられますか?私たちの人生はどうしようもなくこの時代に閉じ込められてる。だけど、文字を読む時だけはかつていた偉人たちが私に向かって口を開いてくれる。その一瞬、この時代から抜け出せる。文字になった思考はこの世に残って、ずっと未来の誰かを動かすことだってある。そんなの、まるで、奇蹟じゃないですか。」

本当にそう。
文字で、文章として残してくれていたおかげで、僕は今直接話を聞けなくなってしまった人たちの考えや見つけたことを知ることができる。それを次に活かしていける。

その「文字のチカラ」で時間軸を越えていくこのマンガは、本当に読む価値のあるマンガだと思う。




自分の好きなものを好きな人が、この国にたくさんいる。
展示のコメントメッセージってそういう部分を可視化してくれるから、とてもいいコーナーだと思う。


自分は何を信じ、何を実現したいのか。
それが大きなものになるほど1人では成し遂げられないし、一生をかけても叶わないかもしれない。でも、その思いは書き残すことができ、次の時代に託すこともできる。

伝えていくことがすぐに形にならなくても、いつか仲間を増やし、どこかで形になるかもしれない。
それができなかった時代もあったことを思うと、今誰かに自分の思いを伝えられることは幸せなことだと思うし、このありがたさを忘れてはいけないなと。

とてもいい展示でした。


最後に、僕が「チ。」の中で心を動かされたセリフを、上で書いた「言葉」について以外もつらつら書いておこうと思います。興味を持ってこのマンガを読み始めてくれる人がいたらいいなと。

「俺が言いたいのは、ピャスト伯の態度こそが、「自らが間違ってる可能性」を肯定する姿勢が、学術とか研究には大切なんじゃないかってことです。第三者による反論が許されないなら、それは信仰だ。」

「俺はずっとそれが不思議だった。「託す」とか「任せる」とか一見聞こえはいいですけど、実際、他人が自分の思い通りに受け継ぐかなんてわからない。それどころか思いもよらない反論をされる可能性もあるわけで、だから託すなんて不安でとても希望とは思えない。でも、実は、寧ろ反論や訂正をされることが託すことの本質というか、自分の思い通りいかない誤解とか事故とか予想外の存在とか、それこそ、教徒にとって異端者が。天動説にとって、地動説が。そういう他者が引き起こす捩れ(ねじれ)が、現状を前に向かわせる希望かもしれない。って思ったんです、ここ最近で。」

「どんな雄弁も語りを止めれば声は消える。どんな支柱も時が経てばいつか朽ちる。皆、死ぬ。万物は流転する。だが我々は方法を知った。信念を固定化し、思想を可視化し、瞬間を永遠に移し、"今"を遠い場所へ、遥かな未来へ、または誰かの所へ、届くようにする方法を。この方法は強烈だ。既存秩序を破壊し、階級を解体する力を持つ。我々はそれを実行する。これより出版活動を開始する。」

「確かに、僕らは敵対した関係でしたね。この世には様々な人がいる。正直者も、嘘吐きも、情けない奴も、勇敢な奴も。さらに驚きなのが、1人の人間にそのすべての要素が入ってることもざらにあるし、それが日々変化したりする。こんなに大勢いるのに誰1人、同じ人はいない。そりゃ争いは絶えないでしょう。でも、だけどです。過去や未来、長い時間を隔てた後の彼らから見れば、今いる僕らは所詮、皆押しなべて"15世紀の人"だ。僕らは気付いたらこの時代にいた。別の時代でもよかったのにこの時代だった。それはただの偶然で無意味で適当なことで、つまり奇蹟的で運命的なことだ。僕は同じ思想に生まれるよりも、同じ時代に生まれることのほうがよっぽど近いと思う。だから、絶対そんな訳ないと思いつつも、感情と理屈に拒絶されようとも、こう信じたい。今、たまたまここに生きた全員は、たとえ殺し合う程憎んでも、同じ時代を作った仲間な気がする。」


【散策】毛利庭園


港七福神を巡りながら、次に訪れたのは毛利庭園。
六本木ヒルズに隣接する緑のスポットですね。

ここも昭和記念公園の日本庭園と同じく、池泉回遊式の庭園だったので池を一周しながら景色を見てみようかと。


先日の昭和記念公園での日本庭園の講座で教えてもらってから、「回遊しているときの景色がバチっと決まるポイントをいくつかつくる」「木は成長する。目線の高さを覆わないように手入れする」「滝は奥行きの空間があるように見せる配置に」とかいろいろ庭園らしく見せるための工夫があることが、こういうとこでもわかるようになってきたことを感じた時間でした。




それにしても六本木ヒルズすごいな。
これをイチから構想して作り上げてしまって、この一角で完結するまちが出現した感じになっている。
カッコいい。
そこで過ごして気持ちのいい空間をつくると、人はそこに集まってくるのだろうなと改めて。

【散策】港七福神

続いては、先日の下谷七福神に続き港七福神。
目的地へのルートの途中にあった3つだけ立ち寄れたのでご挨拶をしてきました。


まずは「麻布氷川神社(毘沙門天)」。


続いて、「大法寺(大黒天)」。


そして「十番稲荷神社(宝船)」。
ここは七福神めぐりではめずらしい宝船の巡拝所とのこと。
確かに全員いた。


残りの5つは、また改めて散策するときに訪ねていければと。



【散策】ヒュースケンの墓


続いてやってきたのは、光林寺。
ここには、日米修好通商条約を結んだハリスの右腕・ヒュースケンが眠っているとのこと。
ここをなぜ訪ねてみようと思ったのかは忘れてしまったけれど、、いつかの自分が行きたかったところなので立ち寄ってみることに。


こちらの建物の脇を通ると墓地があり、その中にありました、ヒュースケンのお墓。
今の日本の歴史の一部を形作った1人であることは間違いない。合掌。


このヒュースケン、調べてみるととても日本のことを愛してくれていたようで。

ヒュースケンがハリスの通訳で慶喜に謁見したとき

・・・(外国とは異なり)日本の宮廷には人目を引くような豪華さはない。しかし宮廷の簡素さ、気品と威厳を備えた臣下たちの態度、宮廷に栄光を添える洗練された作法などはどれもダイヤモンドより輝いて見えた。あらゆる世界の大国をはねつけてきたこの帝国がようやく世界に仲間入りをしようとしており、僕の心は感動に震えた・・でも西洋の文明は日本のためになるのだろうか。僕はこの国の純朴さ、飾り気のなさを愛す。この豊かな国土のいたるところに満ちている笑い声。どこにも悲惨さを見いだせない。おお、西洋人よ。汝らは自らの悪徳をこの幸福な国に持ち込もうとしているのではないか?・・・
ーーー

相手国となる日本の立場やすでに持っているいいものにも目を向けながら、自分の仕事に当たってくれていた人がいたことを、忘れてはいけないかなと。
そして自分も、自分の考えを相手に押し付けてしまうことのないよう、伝え方を考えたり相手の異なる意見も取り入れる姿勢だったりを持ちながらコミュニケーションを取っていけるといいのかなと改めて。


帰り際、何の花かわからないけどとてもキレイな香りにリフレッシュした気分で帰路につきました。ありがとうヒュースケン。

【散策】蟻鱒鳶ル(ありますとんびる)

MoN Takanawaをあとにして、「懐かしいな」と暮らしていた港区の未訪スポットをめぐるサイクリング。

続いて到着したのは、「蟻鱒鳶ル(ありますとんびる)」。

「三田のサグラダ・ファミリア」と呼ばれたこちらのビルがついに2026年3月10日、行政の検査を経て完成したとのことで眺めに行ってきました。

すごい建物。。でも街なかにこんな建物があるまちも面白いですね。
もし立川にあったら、ロゲイニングのスポットなんかにぜひしたいとこでした。

【散策】ひらけ モン!展

 

「MANGALOGUE:火の鳥」を見終えて立ち寄ってみたのは同じ建物で開催していた「ひらけ モン!展」。

実は今回この火の鳥も楽しみだったけど、もうひとつ、高輪ゲートウェイ駅にまだ立ち寄ったことがなかったのも足を運んでみようと思ったきっかけだったりする。

2006年、就職2年目の24歳で初めて買ったマンションが芝浦アイランド。
今も田町・品川間を通るときはレインボーブリッジ方面を見て、ランドマーク的にそびえ立つこのマンションを愛着を持って懐かしんだりしている。

その芝浦アイランドを買ったときに構想として話されていたのが、「この場所に駅ができる」という話。当時はもちろん「芝浦駅(仮称)」と呼ばれていた。
新駅の名称公募でも「高輪ゲートウェイ駅」に次いで2位だったのがこの「芝浦駅」だったとのこと。

その駅が完成したことは知っていたけど、見に行けてなかった。
もし引越さずに芝浦アイランドに住み続けていたら、きっとよく使っていた駅になっただろう。もう一つの未来を見に行こう、と。

高輪ゲートウェイ駅からケープタワーがバッチリ

そんなわけで、ここの駅そしてこの施設ができた経緯がどう紹介されているのか、とても興味があったのでした。そんな展示がこちら。


たしかに「20年以上かけて」と書かれていて、自分が2006年に聞いていた時期と合致する。あれからずっと、その計画の実現に動いていた人たちがいて、その間にあった社会の出来事の影響はきっと受けながらも、ようやく実現にこぎつけたのだなぁと。
口で言うのは簡単だけど、実現するのは簡単じゃない。その社会インフラをつくる、ということに必要な年月を思うと、「よくぞ」という思いはあったなと。





そして、この場所のネーミング。

「物語をつむぎながら、新しい門を開いて次の問いへとひらかれていく場でありたい」
物語のミュージアム。
そんな願いを込めてつくられた場所の、こけら落としの公演が「火の鳥」なんて、もうこれしかないような作品のセレクション。

そんな公演を見ることができて、自分は運がよかったなと思ったのでした。


まだまだ僕の物語も、港区から舞台を変えて続いている。
さて、続きを編みにいきますかね。

それぞれが持つ物語が楽しいもの、豊かなものであるといいなと思いながら、展示をあとにしたのでした。

【散策】MANGALOGUE:火の鳥

「MANGALOGUE:火の鳥」がすごいらしい。
そんな噂を聞いて、せっかくお出かけする気になっているのだからと一昨日の5/4(祝月)、早速見に行ってきました。

会場は、高輪ゲートウェイ駅直結のMoN Takanawa。
カッコイイ建物。巣みたい。



火の鳥のフォトスポットがお出迎え。


会場は地下深く、ぐるぐると潜っていった先にあったホールにて。
席は余裕があったけど、「前の方が演出を楽しめる」と言われたのでなるべく前の席を見つけて座らせてもらった。


マンガローグとは、マンガに描かれた絵や言葉を起点に、マンガを一人で読むのではなくみんなで体験するものとして会場全体で物語を共有する、ライブ形式の新しいマンガ体験とのこと。

進行役を写真のロボット「鉄腕アーム」がつとめ、マンガを読み進める役「マンガローガー」をこの日は新内眞衣さんが担当。豪華声優陣の声も楽しみながらみんなで火の鳥の物語を読んでいきました。マンガローガーに自分を投映しながら、一緒に読んでいるような感覚が得られるのは新鮮でした。

そして題材となるマンガ「火の鳥」、手塚先生の作品の中でも名作中の名作で物語の流れとしては大昔の過去からはじまり一気にずっと先の未来へ、そして少し進んだ過去、ちょっと手前の未来、、とだんだん時間軸が今に近づいてくる構成で話が進んでいく、他ではあまり見ない形になっている。そんな中、今回は一番先の未来編の話。

50年も前に書かれたとは思えない、今の社会情勢とその先に起こりそうな出来事をピタリと言い当てたような物語は、これからの生き方を考えさせられるところもあるよなと。

今の人間たちの時代って、地球で何回目なんですかね。そして最後なんだろうか。とか。


個人的には、AIの回答を自分の回答として裏を取らずに進めようとする人に強い違和感を感じる人なので(ちゃんと自分でも考えなよと)、AIを「ツールとして使いこなす」スキル、そしてどこからは自分でやるかの分別は持っておきたいなと改めて。

でも総じて面白かったですし、なんかこのマンガローグの体験を通して「丸読み」ってこれと同じシステム、そこにいる人たちみんなで同じ物語を同じペースで楽しむのに適したシステムだなと思ったりもしました。
あれに途中で感想とか思ったことを言っていくのをありとしてみたら、このマンガローグみたいな学びを得ながら読み進める体験は気軽にできそうだなとか。
(参加した人たち全員を毎回同じように安定して楽しませるエンタメ性、みたいなとこは作りこめないとこで、逆にこのマンガローグでつくりこまれていた部分かなと。でもそれをしないことでもいい発見や話の飛び火がありそう)


面白い体験でした。行ってみてよかったです。