2009年8月26日水曜日

本「下天は夢か(2)」

著者 : 津本陽
角川グループパブリッシング
発売日 : 2008-10-25
「早く返却して下さい」って電話がかかってきて、急いで読んでました。^^;

<本の紹介>
尾張を統一した織田信長は、宿敵・斎藤氏を滅ぼし美濃を攻略した。木下藤吉郎が次第に頭角を現す。心の安らぎであった愛妾・吉野が世を去り、岐阜に居を移した信長は楽市・楽座など画期的政策を導入、「天下布武」を鮮明にする。近江の浅井長政に妹・お市を嫁がせると、明智光秀の要請を容れ、ついに足利義昭を奉じ上洛を果たす。信長の軍略・政策を明らかにした津本歴史文学の最高傑作。
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信長って、やっぱ只者じゃなかったですね。
なんか、大将というか、人の上に立つ人がどうあるべきかってものを考えさせられた一冊でした。彼が頭良かったのもそうですけど、「目的を達成する為に何をすべきか」ってのをしっかり考えて、周りをうまく巻き込みながら、問題点を見つけて、対応として打てる手をどんどん打ちながら、部下の才能をしっかり見出して発揮させてやれる場所を提供していく。

「勇将の下に弱卒なし」って言葉は、勇気の有る将軍の部下には臆病な兵士はいない。直訳するとそうなるけど、結果的にそうなるもんだってことなのかなと思いました。はじめからそうだったわけではなく、数々の戦いを経るうちに弱い部下がやられ強い部下が残る、そういう淘汰が常に発生していることがまず1つ。そして、空いたポストに据える部下を年功序列にせず、部下の才能によって実力主義で抜擢する大将がいることが1つ。そして、そういう大将には大将を選んで仕えるような有能な部下(諸葛孔明や豊臣秀吉、明智光秀、黒田官兵衛)が集まる可能性が高いことが1つ。
そういう意味で、相手に「仕えるに値する大将」と思われ続けることが一番難しいはずで、そういう意味で信長ってそういう要素を持ってた稀有な日本人だったんだろうなと思いました。

仕事も、1人でしているわけじゃない。
どんだけ「この人と仕事がしたい」と思ってもらえる自分でいられるかは、見られてるとこ、問われてるとこなんだろなと思います。
これは、仕事なら上司と部下だけど付き合う場合でも同じか。「自分がどんだけ惚れるに値する男か」を相手に示してあげられると、違うんだろうなぁ。。。まだまだ頑張らないとですね。なんて。^^;

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