2008年11月13日木曜日

本「学はあってもバカはバカ」

著者 : 川村二郎
かまくら春秋社
発売日 : 2004-11-13
おもしろい本でした。

いい大学を出てて見た目がかわいいとかって理由だけで採用されて、正しい日本語すら使えないで全国のお茶の間に登場してる人気アナウンサーの話とか、考えてみればすごい話だよなと思いました。
テレビに出るって、そういうことですよね。
自分の不勉強がそのまま全国に伝わってしまう。何様だよって言われるかもしれないけど、人気があるとか、ギャラが高いとか、見てておもしろいとか、そういう要素でテレビに出るのもいいけど、その人たちの言動を見てその人たちから日本の文化や言葉を学んでる人もいたりする。視聴率がどうとかより、「おかしい日本語の番組ランキング」みたいのやったら興味あるなーと思いました。

あと、ラーメン屋の話とか。
「うちはだしにこだわっていて・・・」。他のラーメン屋がだしにこだわってないとでも言いたいんですかね。ラーメン屋がだしにこだわるのは当たり前だろ。何言ってんだ。
これはどの職業にも言えることだと思いました。IT業界にいるんだから、その中で求められる要素にこだわって仕事をするのは当然ですよね。これ読みながら、起きているのに目が覚める感覚を味わいました。「俺は仕事にこだわり持ってる。」なんて、あえて他の人に言う必要なんかない。でも、必要な要素のいくつかには確かにこだわりを持ってても、全ての要素が見えてるのかがわかってない今の俺はそんなこと言っていいんだろうか。持ってて当たり前のことってなんだろって今さらながら考えさせられたりしました。

自分がうまくいかないとき、誰かのせいにしていないか。
どこかでお客様を見下ろしていないか。これも印象に残った言葉でした。

あと、司馬遼太郎との付き合いの中での小話もおもしろくて興味深かったです。
相手をもてなすとき、雰囲気のある店とか、おいしい料理とかそういった類のもてなしはすぐに思いつく。でも、司馬遼太郎は「話でもてなす」ことを大事にしていたそうな。これは、意識したことなかったなと思いました。
相手のことを考えて、どんな話が好きそうか、最近の興味はどうなのか、自分の引き出しを探して、相手が気持ちよく過ごせるように準備して、もてなすこと。これは相手は嬉しいだろうな。この心遣いができる人が、世の中に何人いるだろう。これから意識していきたいと思った一節でした。

興味を持ったら読んでみて下さいな。

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