2010年1月6日水曜日

本「蒼穹の昴(4)」

よっしゃここまで来たらラストまで一気に書きます!

<本の紹介>
人間の力をもってしても変えられぬ宿命など、あってたまるものか―紫禁城に渦巻く権力への野望、憂国の熱き想いはついに臨界点を超えた。天下を覆さんとする策謀が、春児を、文秀を、そして中華四億の命すべてを翻弄する。この道の行方を知るものは、天命のみしるし“龍玉”のみ。感動巨編ここに完結。
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なかなか興味深い内容でした。

光があれば、闇がある。
思惑通りに行った人もいるし、行かなかった人もいる。
でも、うまくできなくても、諦めないならまたチャンスもあるかもしれない。
遠回りしたからこそ見えてくるものもあるかもしれない。

個人的には、主人公の一人が最後に「施すのではなく、尽くすのだ」と言っていた言葉が印象的でした。400ページ近くある本のなかで、1行にも満たないたった13文字。でも、これってすごく深い、大事な姿勢な気がしました。
えらくなれば、人から見られる立場が変わることで自分の振る舞いも変わる人もいる。もちろん、出世したりして権限が強くなればできることも増えるし変わらなきゃおかしい部分もあるんだけど、えらいえらくないは人間としての上下とは関係ない。職務としての上下だけだ。そして、権限も強くなれば、給料も増えるかもしれないけどその分責任も重くなる。それは、背負っている人たちの数であり、その手に握っている人生の数とも言えるのかな。
そういう人たちに対しての意識が「相手に施す」じゃいかにも上からって感じで、そういう人たちは下の人たちが見えてないのよりは全然マシだけど、相応しくはないと思いました。「相手に尽くす」っていう表現に、優しさやいたわりを感じた。この違いは人の姿勢として大きく変わってくる部分なんじゃないかなと思いました。

自分の大事にしたい人に尽くすこと。それが一人であれ、複数人であれ、上であれ下であれ、国全体であれ、その部分はきっと変えちゃいけない。そう、思いました。

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