2019年10月26日土曜日

大学時代の自分へ

最近、職場で産学連携の取り組みを担当することになり、この年になって大学に足を運ぶようになる中で痛感していることが1つあります。
それは、自分の「学術的な研究経験のなさ」。

自分は理工学部の出身ではあるけれど、大学院に行かずの学部卒。
そして、大学4年の研究室も「楽な方の」研究室を選んだことで、すんなりと卒業はできたものの、「研究」がどういうものかは結局知らずにパスしたようなものでした。

それでもこれまでの仕事は、産業界の中でのビジネスの話なので実際のエンジニアリングの技術さえあればやり方は問わない形が多く、そんなに研究経験を問われることはなかった。
でも、今は産学連携を進めていくにあたって話すべき人たちが大学の教授陣。それも、トップは一級の先生が多い(ビジネス展開できるだけ研究の進捗度と大学側もそういう人を選任する面もある)。そういった人たちと話をしていくにあたり、研究の世界にいる人たちが使う言葉や、基礎知識として持っている共通認識や進め方が、ビジネスの世界とは勝手が違っていて、自分が苦労することも、逆に相手の先生に苦労させてしまうことも多いように感じるここ最近です。

「産学連携」って言葉は広がっているけど、うまくいっているケースが少ないのは単純な「ビジネスの目線」と「研究の成果」の足し算掛け算の前に、世界観の共通点を見つけ出すことが前提として求められる(じゃないと平行線のすえのケンカ別れ)、という隠れた事実を実感しています。
この2つを行き来できる人が少ない感じ。

それでも、そんな世界の違う人たちとの意見交換・情報交換は新鮮で、別の世界の引き出しができるとこんなにも自分の可能性は広がるか、という驚きやワクワクするタイミングも多々あるのも事実。

ここ数週間で、ひとつIoT×AIをテーマに農業の世界でプラスアルファとなる仕組みづくりを研究計画として立案して、ようやく昨日(10/25)計画書を都産技研に提出してきた。
これを叩きにして実現性を感じてもらえるなら、次のステップに進んでいくだろう。

自分の中で「なぜITを選んだか」「なぜスキルを身につけるのか」という部分にはやっぱり「困っている人たちの力になれるように」とか「社会の課題をITで解決してみたい」「まちで暮らす人たちがより楽しく暮らせるといい」とかそういう思いがある。

そこに向けて、「こういった産学連携を推進することになるから、もっと君が研究の素養を身につけていれば話は早かったぜ」、と大学時代の自分に教えてやりたい気分です。まぁ持ってるもので勝負するしかないので、なくてもやるしかないんですけどね。

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