「知っていますか 災害時のこと~東京医療保健大学と災害医療センターの協働について~」
立川および多摩地域の災害時に医療面で中心的な役割を果たすハズの「災害医療センター」。そこがどういう機能を持っていて、どんな人がいてどんな役割を担っているのか。例えば先日の台風のときとかどんな風に動いていたのか。そんなことが知りたくて、聞いてみることにしました。
会場入口の看板 |
会場に入ってみると、テーマの割に参加者は少なかったですね。まぁ、あまり告知もされていなかったのでしょうがないかもしれないです。
最初はNPの話 |
NPは医者の右腕となって動ける人のことで、5年以上の看護師の経験の後に2年の研修と試験の合格が必要。アメリカでは法制度も整備され、現在約27万人。それが日本ではまだ法整備もされずに400人を超える程度。ただし、日本でもこの動きは強化しようとしていて、通常の認定看護師や専門看護師とは1桁違う資格手当が出るとのこと。(ただ職場によって扱いも違うそうですが)。
こういう資格があり、職種があることを知らなかったので勉強にはなりました。
続いて災害医療センターのDMAT |
- 災害医療センター自体が、日本各地(都内は80ヶ所)の災害拠点病院のトップリーダーの位置づけとなること。
- 地域の防災拠点として通常の耐震基準の1.2倍の耐震強度で建てられていること。
- 通常500床程度が、災害時には900床程度まで格納可能なこと。
- 災害のうち、発生確率と死亡者の割合は自然災害と人為災害でかなり異なること。
- 自然災害は災害の35%で、死亡者の93%を占める。
- 人為災害は災害の65%だが、死亡者数は7%に留まる。
- よって、死亡者を減らしたければ自然災害の対応策を強化する必要がある。
- ただ、火山噴火や風水害、地震、津波はそれぞれ特有の事象や被災者の症状があり、医療に従事する側も気をつけるべき点は異なる。
- 以前から日本ではこういった災害を風化させないように、絵にして残されていた。ナマズの絵や、災害時の火の海、要石、神風などもそう。
- ただ対策としてこういったことに本格的に取り組みだしたのは1995年の阪神淡路大震災。それを教訓に、急性期医療対応のDMAT、災害医療を担う病院となる災害拠点病院、広域搬送の計画、そして情報共有のための方策が練られ、対策が進んでいる。
- 東京都における災害拠点病院もいくつかの種類に分かれている。主に症状により、緊急な対応が必要なものと動けるものとで対応を分けることになる。緊急対応は災害拠点病院へ、動けるものは広域計画発動により災害地域の外に出てもらう。
- その判断・指揮を執るのが災害医療センターとなる。
- 立川は地区としては「北多摩西部」となり、同地区に昭島市・国分寺市・国立市・東大和市・武蔵村山市を含む。(基本、この中でなんとかする)
- 立川市の災害医療センター周辺は激甚災害時の政府機能の移管先。そういった意味で、防災対策としての備蓄や電源・通信手段などの確保はかなり手厚い。
- 立川市に住むメリットは、そういった重要施設との距離の近さにあるだろう。他市や他地域から市や地区をまたいだ調整をせずに対応を進められるので、その意味での安心感はあるのでは。(ただ災害時に施設としては来たもの順・重症順に対応するので、そこに住んでいることでの優先権などはない)
詳しい資料などももらっているので、興味のある方は声かけてください。
休憩スペース |
まさに今回のテーマ通りですね。
いやぁ、普段接することの少ない人たちの話ってほんと新鮮ですし、知らないことがたくさんあることを痛感する。立川市民でよかったなとも思えましたし、こういう市民講座は機会としてありがたいと思いました。
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