2007年7月16日月曜日

本「沈まぬ太陽〈1〉アフリカ篇(上)」

知り合いが読んでるってのに触発されて、「(自分としては全然記憶ないけど)犠牲者の中に小さい頃一緒に遊んでた子がいるのに、俺はその事故についてよく知らないし、この本も一度も読んだことがないのって、どーなの?」って思って、今さらながらに「よし、一回ちゃんと読もう。」って読み出した本。

山崎豊子さんて、ドラマにもなった「華麗なる一族」とか「白い巨塔」とか書いてる人なんだって。
ドラマ結局見なかったけど。原作も読んだことなかったけど。最近までこの人のことすら知らなかったけど。

で、読んでみた感想をば。ネタばれしまくりなんで気をつけて。笑
ほんとは、全5巻読んでから感想まとめて書きたかったんだけど、2巻まで読むのに2週間強かかってるから、、、このまま行くと全5巻読み終わるの8月のお盆前くらいになりそうで、絶対最初の方忘れちゃうんで小分けに書こうかな、と。

まずは、ひさびさに小説読んだんで、文字の多さに疲れました。苦笑
でも、逆にひさびさだったんで新鮮でした。

いつもは本読んでもスポーツ、株、資産運用、旅行、仕事関連、あとは詩集みたいなのって感じで、読んですぐ使えるジャンルのものが多かったんで、そういうジャンル以外の本もおもしろいなって思いました。

内容については、最初は俺と同じように会社で働いてる人たちの環境を改善する為に戦ってく話で、俺らがまさにやってきたことを時代や会社は違うけど書いてあって、親近感持って読んでました。
会社にとって、俺たちってどういう存在なんだろって悩むときも確かにあったし、業務時間削って対応することもあって、チームのパフォーマンスを落とすことに直結しちゃって申し訳ないと思いながらも「頑張ってね」って後押ししてくれる人がいたり。

好条件で妥結できたら「良かったなー」ってホントに思った。
でも、要求を呑んでもらえなきゃストにつながる。

で、そのストで影響を受けるのは、民間人。
俺らの会社は、民間への影響はそこまでないけど、やっぱ運輸業ってのはその辺特殊だなって思います。

首相だって、官僚だって、会社役員だって、スポーツ選手だって、芸能人だって、俺らみたいな一般人だってみんな足として飛行機や電車、バスを使ってる。

そんな中で、組合の活動として当然のストを行っただけで、その後の不当配転に次ぐ、不当配転。辞めろと言わんばかりの人事。会社に居場所がなくなるのってどーなんだ。

なんか、ものすごく疑問を感じた。
というか、読んでるだけで怒りを覚えることもあった。

でも、ここで「やってらんねー」って今の若者だったら即会社辞めちゃうとこだと思うけど、この主人公は筋を通して言うことは言いながら、ちゃんと仕事はしながら、そんな会社の仕打ちに耐えた。
通算、10年間。これって、すごい。ここまでできるのかって思った。
今の俺には、恥ずかしながら耐えられないと思います。
こんな人がホントにいたら(実際いたらしいけど)、なんて尊敬できる人なんだと思った。

その間、「今までの自分を償えば許してやるし、昇格もさせてやる。」って甘い言葉にも「筋が通らない。」ってキツイけどのらずに、耐え続けて。
会社のことより自分の保身のことだけを考えて、甘い汁だけ吸ってる、仕事なんか何もできないような奴が自分を出し抜いてってる状況に、切れず。

こういう会社に一番大事なのは「人の命を預かってる」って自覚だと思うけど、それを持たない連中がいることは、やっぱ残念に思います。

相手のことを考えて。自分にできることを考えて。
自分のしてることを客観的に見て。

なんでそうやって動けないんだろ?
なんでいつも、自分のことだけなんだろ?

ものすごく、考えさせられました。
多分、どこの会社でもあることなんだと思うし、仕事だけじゃなくプライベートにも通じるとこはあると思う。

「No」って言える強さ。
誰かの為に動ける強さ。
誰かを守れる強さ。
口だけじゃなく、中身を伴った強さ。

俺も、いろんな意味で強くなんなくちゃいけないすね。

あきらめたらそこで試合終了だよ。

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