2007年11月16日金曜日

本「セレソン」

著者 : ドゥンガ
日本放送出版協会
発売日 : 1998-04
1週1冊の読書マラソン、お次はこの本でした。

ジュビロにもいたドゥンガが書いた、ブラジル代表の本。
というより、自身の経験を踏まえて日本に向けて書いた本。

自分はこういう人生を歩んできた、ってとこから日本に来て感じた改善点や意識の違いを書いてる。それは、サッカー選手を芸能人と同じように報道してしまうマスコミに対してであったり、基本的なプレーよりも高度なテクニックを練習したがる日本の選手、そして練習させたがる監督に対してであったり、同じチームとして優勝を目指していくべきはずなのに選手の給料とスタッフの給料が異なる日本代表チームに対してであったり、その他基本的に引っ込み思案な日本人のメンタリティに対してであったり、俺この本読んですごい良かったと思いました。

ドゥンガすごい。サッカー選手としてもそうだけど、人間として尊敬できる人だと思いました。さすが、セレソンの主将としてワールドカップを制した男。

「人生チャンスは一度しか来ない。だから、その一回を全力でつかみにいかなきゃならない。五回も六回もチャンスは巡ってくると考えていたら、結局一度としてチャンスは掴めないだろう。」
「チームとして、どんな雑用をしている人たちでもその人たちの仕事で最高の成果を上げなければ勝利は望めない。選手も試合に出ている間、1度のルーズボールの勝負、1vs1の勝負だって負けちゃいけない。小さな勝利を積み重ねて、試合に勝ち続けて、ワールドカップはそうしてはじめて優勝できるものだ。」
「日本人は有名な選手だと気を使ってボールを真剣に取りにいかなかったりするが、それでは有名な選手側は練習に来てる意味がない。ミスを指摘しなければ、お互いに成長できない。チームの目的は、先輩後輩が仲良くすることじゃなく、優勝することだ。ボールを取りにいかない、指摘をしないのであればそれは優勝する為の練習ではなくなってしまう。負けた後で指摘しても意味がないんだ。ボールは取りに行く、ミスは修正させる、わからないことがあればわかるまで質問する。そんな基本的なことがわかっていない選手がプロとしてやっている。」

どれも、納得のことばっかでそういう意識で試合に望んでるブラジル代表に果たして日本代表は勝てるのか、技術や体格、スピードが同じでもやっぱり負けるんじゃないかって気がしました。マイアミの奇跡ってブラジル代表に一度勝ったくらいの事実がずっと語り草になるようじゃ、対等になるなんて望めなくないかって思いました。

物怖じする必要なんかない。他の人の意見にいつも右往左往することなんてない。自分がどうしたいか、それを達成する為にどうすれば良いのか、チャンスは一度しか来ないから、そのチャンスをものにできるように今できることをしておかなくちゃいけない。今の準備は、その一回のチャンスでものにできなきゃ意味がないとしたら、真剣に準備しなきゃダメだろう。
できなきゃ失敗した自分のおかれた状況で、またそこから最善を考えて成長していくしかない。
サッカー選手の寿命は短いから、サッカー選手は他のサラリーマンと比べると早く成熟する。ただそれは早いか遅いかの違いだけで、上に書いたような内容は人間として生活を営んでいく為にも大事なことだと思います。

次のチャンスはいつ来るだろう?それまでに俺がやらなきゃいけない準備って何だろう?
そのチャンスを必ずものにする為にも、自分にできることは全部やっときたいと思った今日この頃です。

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