2006年5月9日火曜日

本「遺伝子ビジネス革命入門の入門」

今日、読み終わった本。

 バイオ・ゲノム・遺伝子とかって正直リアルに感じてなくて、「なんかすごそう」くらいにしか思ってなかった。だから、少し勉強しようと読んでみた。これから、いろんな価値観が変わってくるかもしんないね。
 医療分野では、遺伝子に直接作用するような薬ができる。子供の誕生前に、その子の設計図がわかる。遺伝的な病気にいつ頃かかりそうなのか、そしてその中で最良の結果が出るようにする親の姿を見るのが一般的になるかもしれない。
 「おめでとうございます。現在妊娠3ヶ月ですよ。」って話はそれで終わることはなく、「ただ、このお子さんは、最大IQは100を超えることはありませんし、将来、音楽など芸術関連の職業につくことはできないと思われます。また、40歳で心臓の疾患にかかる可能性が高く、たばこを吸えば50歳で肺ガンになる確率は90%でしょう。さらに、これまでの経験から申し上げますと、このような遺伝子構成をもった人の生涯収入は…」
「確か、IQが100以下の子供のためには、ABC遺伝子を組み込んだ組換え遺伝子リンゴがよいと本で読んだことがあるわ。それから、心臓病予防にはDEF遺伝子が組み込まれた観葉植物を育てるといいのよね。そうそう、この子の将来の生命保険がどのぐらいの額になるか、生命保険見積り会社に行って調べてもらわないと。正確に調べるには血液が1ml必要だったかしら」
 それでも、生命保険会社がその人の遺伝情報を知っていたら、そしてかなり高い確率でガンになることがわかっていたら、ガン保険に加入することを拒否するかもしれない。それができなきゃ、今度は生命保険会社の方が破綻することんなるかもしれない。特殊能力獲得遺伝子なんかも売られるようになったりして。「この遺伝子を取り込めば天才や運動能力に優れた子供ができますよー。」親からしてみりゃ、手の届く範囲でできることはやってあげたいと思うんじゃないかな。そしたら、それは莫大な利益を生むビジネスになる。
 近親婚が良くない理由とかも俺は考えたことなかったけど、遺伝の法則を考えてみたら当たり前だった。優性遺伝症・劣性遺伝症、どっちも併発する恐れがあっかんね。でも、それも遺伝子の操作で解消されて、むしろクローンとかで親が誰かわかんない(もしかしたら同じ親からの子供かもって)赤の他人と結婚するより、血統のわかる近親婚が増えてくのかも?問題はわけわかんない程複雑になってく。
 ま、まだ先の話だけどね。でも、やっぱ良いこともあって。「あなたには遺伝的にこっちの薬の方が効くから、こっち出しておくね。」って個人差の出る一般的な処方じゃなく、オーダーメードの医療ってのが実現するかも。効かない薬かもしれないのに無駄に金払うのやだもんね。
 寒さに強い稲や、乾燥に強い果物とかができたりして、食料に困ってる人を助けられるかも。他にも、いっぱいあると思う。結局、時代が生まれた時代でどう生きるか、だと思うけど、ちょっとこーいう知識は持っておいた方がいいかなと。知らないことが、失うことに直結するかもだから。
 「遺伝情報の地図は、人類が作成した地図の中で最も素晴らしい地図になった。」そう思える未来になったらいいなと思います。

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