2020年1月13日月曜日

物流・ロジスティクス業務のあれこれ

■物流とは

  • 物流5大機能とは、①輸配送、②保管、③荷役、④包装、⑤流通加工。
  • 物流を見ればその企業の全景が見えてくる。
  • 物流で求められるのはスピード、コスト、質の3つ。

■ロジスティクスとは

  • ロジスティクスはこれまでわが国の企業に存在しなかった管理領域。
  • 本来ロジスティクスが一元的に担うべき機能が、これまでは社内の各部門に分散されていて、ロジスティクスとして有効に機能することができなかった。
  • ロジスティクスが本来の機能を発揮すれば、在庫の削減、適正在庫の維持、売れ残りに起因する廃棄処分の減少、欠品の極小化、物流コストの削減、物流サービスの適正化、物流施設の圧縮などさまざまな効果を生みだす。その結果、資産の圧縮や利益の増大という価値を企業にもたらす企業の新たな利潤源と位置づけることができる。

▼兵站

  • ロジスティクスという言葉は、実は昔から存在している。日本では兵站と呼ばれていたが、残念ながら日本の軍隊の中では軽視されてきた。
  • 「武器、弾薬、食糧、衣服、医薬品など前線の兵士が戦うために必要な軍需品を供給し続ける活動」「作戦軍のために、後方にあって連絡・交通を確保し、車両・軍需品の前送・補給・修理などに任ずる機関・任務」
  • 兵站がうまく機能しなかったり、兵站線が途切れてしまうと前線の戦闘力が大幅に低下してしまう。前線の戦闘力を支えているのは後方の支援力。
  • ビジネスの世界でも調達から保管、補給までの運営・管理全般を担うことになる。
  • 物流を管理するとは、「必要最小限の物の流れを確保する」こと。
    • 間違いなく顧客に流れることを確保する
    • できる限り効率的な流れを実現する
    • 必要な物しか流さないことを維持し続ける
  • 「われわれ小売業にとって品切れは単に売り上げ損ではなく、買いに来られた顧客の時間と希望を失わせる背信行為になることをわかっていません」
  • 「店舗数が増えれば、物流作業が大変になる。出店エリアが全国になれば、パートナ企業の配送費が高くなる。パートナが付いてこられなくなるのではないか。パートナが付いてこられるように、物流センターを開設しよう」
  • アスクルにある三菱鉛筆は、注文しやすさや、入手しやすさ(待っていれば、当日か翌日に届く)や品揃えの多さなどが積み上がって、アスクルの三菱鉛筆になっています。同じ製品でも、物流が頑張れば、高い商品力がつくれるのです。さらに、物流の品質が商品力を決めるケースがあります。商品破損があれば、その店に置かれている商品も全てその程度の品質だと思われるでしょう。また、通販で、髪の毛の混入があったり、商品違いがあれば、消費者は通販会社のレベルを低く見ることでしょう。
  • 中国の戦略家である諸葛孔明が、戦争をする際に食糧補給経路を確保することを最優先させたのも有名な話です。食糧補給経路がつくれなければ戦争しませんでした。また食糧補給経路がつくれない所に陣を張りませんでした。

▼現状の企業は

  • 在庫を調達しているのは営業部門に属する人たちであり、「顧客のために自ら在庫を確保する」という考えによっている。
  • 「在庫確保は営業がやるから、顧客に届ける仕事は物流がやれ」という形で役割分担がなされているのがほとんどの企業の実態。
  • 「営業と物流の役割分担で顧客の要求を充足しているのだから、別に不都合はないではないか」という意見があるが、実はロジスティクスが存在しないことで企業は大きな損失を被っているのが実態。問題は、「その損失が誰にも見えていない」ということ。
  • 「欠品を出したくない」という基準で在庫を持つということは、在庫は常に多めに持つという形になって現れる。このような在庫手配は、倉庫の中に売れ残りの在庫を多く発生させる。もちろん欠品を出したくないという気持ちは理解できるが、だからといって売れ残りの在庫を多く抱えることは許されるわけではない。
  • 売れ残った在庫が結局廃棄処分されたら、大幅に利益が減ってしまう。営業部門がいくら売上を上げても、ほかで減益要因を生みだしてしまうことなど、本来あってはならない。
  • 生産部門は現実的には「販売動向」ではなく品目別の「出荷動向」を指標に生産している。ほとんどのメーカーでは、「市場動向」とは無縁で生産されているといっても過言ではない。市場動向が把握できない場合、基準となるのは生産原価や生産効率。端的に言えば、「できるだけ大ロットで生産する」ことが求められる。その結果、生産側の都合で作られたものと市場が求めるものとの間にギャップが生まれる。営業部門が嫌う欠品を抑えようとすると、必然的に多めの生産が行われることになる。これでさらに在庫が積み上がる。
  • さらに倉庫の中に在庫がたくさんあると、作業が非効率になる。500坪の在庫スペースの中で作業するのと1000坪の在庫スペースの中で作業するのとでは、作業導線の長さが明らかに違う。在庫が多いということは作業効率の悪化をもたらし、余分な作業費用を発生させることにもなる。
  • 物流に関しては、365日24時間稼働だけでなく、送料無料、返品無料、365日後まで返品可能という素晴らしいサービスに加え、できる限り翌日配送をするということを実現しています。リピート顧客を増やすために、どんな物流をするのかを意識していることがよく分かります。

▼在庫責任不在

  • 営業部門の関心事は売上と関係する「欠品」だけにあるという点。ただ欠品を出さないために確保した在庫の中に使われなかった在庫がいくらあっても、ほとんど関心を示さない。
  • 使われなかった在庫が営業部門で見えなかったら、残る物流部門にそのムダが見えるのかというと、それは見えない。物流部門は、注文を受けた商品を在庫から取り出して、顧客に届けるという活動をしているだけだから。
  • 本来このムダが見えるのは、在庫の調達から顧客への納品までの活動を一元的に管理するロジスティクス部門だけ。ロジスティクスが不在の場合には、「使われなかったムダ」に代表されるような調達から納品までの過程において発生していると思われるムダが企業内の誰にも見えないのは必然的な結果。
  • 「在庫を削減しろ」とトップから指示が出ると、生産や営業、物流などの関係部門の責任者が集まって会議が開かれる。多数の関係者が集まること自体、在庫についての責任不在を象徴している。組織的に明示された在庫責任者がいないということ。
  • ムダな在庫にはその置き場が必要になる。在庫が多ければその分倉庫も広くなる。在庫を置くスペースに当然、費用がかかる。これまで「倉庫費用は物流コストだから物流部門が何とかしろ」ということで、在庫を発生させている営業や生産、仕入部門は倉庫費用にはほとんど関心を示さないでいた。ただ物流部門は在庫の量を調節できない立場なので、「何とかしろ」といわれてもどうにもできない。つまり在庫に関わる在庫費用は誰も管理していないエアポケットになり、誰にも解決できないムダな費用が発生することになる。
  • 在庫責任を持たないまま、倉庫作業が行われるようになると出荷のある商品と出荷のない商品の置き場が入れ替わり、出荷のある商品のエリアだけが出来てくる。作業管理としてはよくやっていても、その先の在庫管理には大きな問題がある状態で、商品の入れ替えでムダな作業が発生している状況。
  • 責任のないところに管理はない。
  • 欠品した場合の対応は誰がどうするのか。お客さまへの連絡と再発注について。

▼ロジスティクスの実現するSCM

  • 出荷情報を卸売業者からメーカに共有しても、受発注が発生することで卸売業者の出荷情報はまったく使えなくなっている。受発注をやめ、情報共有した範囲内では出荷情報のみをベースに供給活動を行うことが必要。注文という行為が情報共有の阻害要因として位置づけられることを知るべき。
  • 顧客が供給側に要求するのは「欠品と過剰在庫を出すな」という1点だけ。流通加工の要求はあるだろうが、短納期はもちろん多頻度注文も小口注文も発生せず、緊急注文もない。
  • 結果的に、物流コストの低減は当然、多頻度小口の物流サービスに起因する積載率の低いトラックが走り回ることもなくなる。交通混雑の緩和になることはもちろん、環境負荷軽減に大いに役立つ。
  • サプライチェーンにおける1つの機能はそれをもっとも得意とする1社に任される。需要を予測し、在庫を管理する能力は卸売業者よりメーカのほうが明らかに優れている。
  • 商品の向き、におい、天地、セロファンとか重ねると破損する原因となり得る。
  • 高額品の定義は?サイズの大きすぎる高額品は対象にならない?
  • 中国から日本に持ってくる物流は、コンテナミクシングという手法を使っています。しまむらが直流で店舗別に仕分けた段ボールを日本で店舗別に仕分けて配送していますが、その比ではありません。各小売店の専用コンテナにさまざまなアイテムを積載して、中国工場から直接小売店の物流センターに納品しているのです。これによって、コスト削減とリードタイム短縮が実現します。これは、チェーンごとの取引金額の10~30%にもなっているそうです。

▼『総合物流施策大網』にみる「基本的方向性」

  • アジア地域における経済交流の深化、国際物流ニーズの高度化・多様化への対応
    ⇒スピーディでシームレスかつ低廉な国際・国内一体となった物流の実現
  • 京都議定書発効による環境対策の充実強化の必要、物流施設の効率的配置と交通インフラとの有機的連携
    ⇒「グリーン物流」など効率的で環境にやさしい物流の実現
  • 物流に対する在庫削減の徹底やきめ細やかな輸配送の要請、ITの急速な普及
    ⇒ディマンドサイドを重視した効率的物流システムの実現
  • 米国同時多発テロの発生を契機とするセキュリティ確保の要請、BSE問題等を契機とする食品のトレーサビリティの確保の要請
    ⇒国民生活の安全・安心を支える物流システムの実現
  • 雪の日は前泊。何があるかわからないし、雪かきの人手も必要。
  • 資材管理と商品管理は分けておく方が無難。資材管理は、HHT読み取り後はPCに接続する方式でも十分に間に合う。
  • 街道沿いや住宅街の店の品ぞろえで重視しなければならないのは、売上を最も伸ばせる金曜日の午後から日曜日の午前中にかけて。

■在庫の見える化

▼在庫とは

  • 将来の値上がりに備えて持つ在庫
    • 「値上がりしたときに売ってその差額を稼ごう」という投機目的あるいは「将来原材料の値上がりが予想されるので事前に確保しておく」予防的な目的。
    • 現品を破損させないように管理しておけばよいだけで、その数量の管理は特に必要ない。そこに回せる資金の範囲内で確保すればよい。
  • 将来の販売に備えて持つ在庫
    • 一般的な在庫はこちら。市場の不透明化により、不良在庫化する危険の大きい安全第一の在庫大量手配はできなくなっている。
    • どのくらいの量を持てば良いか?を検討する必要がある。

▼在庫実態の確認方法

  • 月間の3つの数値を把握する。出荷データに基づいた在庫管理なくしてロジスティクスなし。
    • 1つ目が在庫アイテムごとに月間何日出荷があったかという「出荷日数」。
    • 2つ目がアイテムごとの「月間出荷量」。この月間出荷量を出荷日数で割ると、「1日当たり平均出荷量(出荷1日当たりでどれくらいの量が出ているか)」が出てくる。
    • 3つ目が「月末在庫量」。月末在庫量を1日当たり平均出荷量で割ると、「出荷対応日数(いまの在庫量はあと何日分の出荷に対応できるか)」という数値が出てくる。
  • 縦軸に出荷対応日数、横軸に出荷日数を並べると、品目別の在庫管理状況がわかる。出荷対応日数が1日~100日までばらつきがある場合、在庫としての管理はなされていないと言える。
  • インターネット上のカタログであれば、商品在庫数を表示できるので、在庫がないものは「在庫ゼロ」と表記できます。一方、紙のカタログでは、カタログに載っているものは「あるものだ」と思ってお客さまは注文されるので、お待たせすることになります。

▼役割分担(責任帰属の明確化)

  • 入出荷についてはロジスティクス部門が、営業部門は販売に専念するのが理想的。営業は在庫には一切関知しない。
  • ただ通常出荷についてはロジスティクス部門で把握できるが、それ以外の特売やセールのような一時期に大量に出荷が見込まれる特別出荷についてはその情報は営業担当者しか知り得ないので、事前にロジスティクス部門に伝えることをルール化する。このルールを守らなかったことによる欠品の発生は、営業部門の責任。
  • 工場は、ロジスティクス部門が提示する調達計画を最大限重視して生産する。生産効率を考えて安易に「提示された必要量」以上を作ってしまい、それが在庫として残ってしまった場合、その在庫責任は工場が負う。
  • 「出荷以上に生産部門が生産をしたため、倉庫から在庫が溢れ、新たに倉庫を手配しなければならなくなった」と説明したら「責任転嫁するんじゃない」と叱責された。物流部長は責任転嫁をしたわけではなく、責任の帰属を明確にしただけ。それに対して、理不尽な言葉を吐く社長は大いに問題。

■在庫の最適化

▼生産体制の一新

  • 生産効率よりも市場が必要とするものだけを作るということが優先される。いくら安く作っても、それが売れ残ったのでは結局製造原価は高くなる。「必要とするものだけを作る」という原則を貫徹するためには、少なくとも「まとめて作れば安くなる」というこれまでの生産における常識を破壊することが必要。
  • 「いくつ作っても同じ原価で作れる」という生産方式を構築する必要がある。いくつ作っても原価が同じだからこそ、市場動向への柔軟な対応が可能となる。
  • これに難色を示す企業はロジスティクスで遅れをとることになり、ロジスティクスにより得られるメリットを享受できない、企業間競争に大きな遅れをとることになる。

▼在庫が多い体質はコストを増やす

  • 在庫は物流の立場からすれば作業を邪魔する存在。在庫が多いほど作業効率は低下する。物流拠点に置く在庫は、管理のために設定した水準の範囲内に維持する。必要以上の在庫は置かない。
  • 当然ながら、「売れるかわからないけど、安心のために持っておきたい」という根拠のない在庫は一切置かない。
  • 物流拠点の中の在庫スペースの割合が多い企業ほど在庫が増える傾向にある。こういうところでは、在庫が置ききれなくて新たに在庫スペースを確保するという事態が当たり前のように発生する。その結果物流コストが上昇する。
  • 「需要予測は、外れる前提で予測しましょう」「精度を上げるには、予測までのリードタイムを減らしなさい。リードタイムが2分の1になると精度は4倍になりますよ」とお伝えしていますが、インターフォンや入店客情報からの需要予測など、まさに予測までのリードタイムを減らす方法を採っています。結果、3分の1の廃棄ロスで、数%の利益率が向上できています。

▼売上への貢献

  • 在庫は棚卸資産と呼ばれるように企業の資産を構成する一要素であり、遊休資産ではないが、売上への貢献という点では疑問もある。
  • 「在庫が多いほど売上は大きくなるのか?」そんなことはない。在庫は、「顧客納品に支障が出なければ、少ないほどよい」。在庫への資金投下が少なくてすめば、その分の資金を他のもっと売上を上げる資産に投入できる。そうすればROAは高くなり、企業の利害関係者の評価も高くなる。

▼WMS

  • 通常、在庫管理などは販売管理といった基幹システムの一つの機能として利用することが多いが、わざわざ物流センター専用のシステムを持つのは、WMSの狙いが倉庫業務の効率化と物流品質の向上にあり、それらを可視化してマネジメントすることにあるからです。月末時点の商品在庫数や在庫金額を把握するための、販売管理とはその目的が大きく異なります。従って、物流センターにはWMSによる物流管理が不可欠であり、具体的には、次のようなマネジメントが必要となります。
    • ①作業計画と進捗管理:入荷や出荷業務の作業量を把握し、人員や作業時間を計画します。そして、作業の進捗を把握し、計画した業務に遅れがないように管理します。
    • ②在庫管理:単に現在庫数を把握するのではなく、在庫をコントロールすることが大切です。そのため商品の販売動向を見極め、最適な在庫数を把握し、発注計画につなげます。
    • ③生産性管理:一部では自動倉庫の利用が進んでいるとはいえ、倉庫の作業は人に頼る範囲が大きく、その生産性が作業スピードや物流コストに大きく影響します。常に作業工程や作業者ごとに生産性を把握して業務改善につなげます。
  • 高度なコンピュータ活用が必要になりますが、ピッキングする商品の類似性によってオーダー内容を組み替え、バッチを分けたり、カートを分けたりすることもできます。

■物流コストの最適化

▼物流コストとは

  1. 工場・仕入先から物流拠点までの輸送
  2. 物流拠点のスペース、拠点内作業
  3. 物流拠点から顧客への配送


  • なぜ、この「1梱包当たりのコスト」をお勧めしているかというと、毎日でも計算できるくらい簡単(短時間で誰でも)であり、物流以外の部門の影響が少ないから。売上の増減の影響を受けづらい。
  • (人件費+賃料+水光熱費通信費+宅配便+運送費)÷総梱包数=1梱包当たりの物流コスト
  • もっと簡単な指標もあります。1人時当たりの出荷梱包数です。先の数字は、本日1,000ケースを出荷して、200人時を投入していたら、1人時当たり5ケース出荷したことになるのです。これを前日と比較して、何が良かったのか、悪かったのかを振り返ることで、生産性の向上が図れます。毎日この数字を出して朝礼をするように指導した現場があります。この現場では、始めて1ヶ月で15%も生産性が向上しました。

▼物流ABC

  • 物流ABCとは
    • アクティビティに原価を集めて計算すること。作業を分解し、単価を算出し改善に活かしていく。
  • 算定手順
    • アクティビティごとの作業時間を把握し、総時間に対する構成比を計算する
    • アクティビティごとの月間単価(人件費)を「月間総人件費×作業時間構成比」の式で計算。
    • 各アクティビティの月間処理量を求める。
    • アクティビティ単価を「月間人件費/月間処理量」の式で計算。
  • 物流ABCの3つの効果
    1. 顧客ごとに物流サービスを踏まえてどれだけのコストがかかっているかがわかる採算に問題のある顧客の物流サービスの見直しを促すことができる。
    2. 物流拠点の現状の作業実態を解明できる個々の作業にどれだけのムダがあるかがわかり、適正人員の計算などもできる
    3. 物流コストの責任区分を明示できる物流部門が責任を負うべき範囲、他の部門が負うべき範囲が切り分けられる
  • 拠点内作業の最適化
    • 作業のムダを見つける場合に、最初にすることはその作業を定義すること。定義から外れる動きは全てムダとする。ムダが多いほど時間を浪費していると考えることができる。
    • 物流ABCにおいては、ムダ(削減余地)は「1処理当たり作業時間-標準作業時間」という式でアクティビティごとに把握される。

▼生産性向上のために

  • 生産性の向上には3つのパターンがあります。時間だけの観点で言えば、物流に対する投入時間は、標準時間×回数の総合計です。Aという作業に投入した時間×回数に、作業Bの時間×回数、C,D,,,と全てを足した時間が部t龍投入時間です。この時間を減らすパターンが3つあるのです。①作業にかかる標準時間を減らす、②作業にかかる回数を減らす、③作業自体をなくす―という3つのパターンです。
  • 毎朝パートさんや社員に対して、目標と昨日実績を繰り返して、良かったこと、悪かったことを分かりやすく説明をしています。この現場長の朝礼運営の素晴らしさも手伝い、さらに生産性が向上しています。

▼3PLへのアウトソーシング

  • 「物流は荷主企業にとってコア業務ではない」状況で、経営資源を割けなくなっている。
  • 3PL事業者が3PL事業者足りうるのはそう簡単なことではない。物流システムの設計、構築、運営管理において荷主企業の物流部門より明らかに高い能力が要求されるから。荷主企業の指示どおり動いていればよいという感覚が多分に残っていると、荷主企業を超える能力を身につけていくのはそれなりに時間がかかる。
  • 荷主企業がアウトソーシングする際に抱えている課題に対して各種の選択肢を用意するのは3PL事業者の役割。その選択肢から荷主企業が納得できる答えを見いだせれば、課題をクリアできる。

▼その他コスト削減案

  • 人員減
    • 真の原価低減は人数を減らして初めて達成できる。だから工程の改善はあくまでも人数を減らすことに焦点を当てなければならない。
    • 人員を減らす場合、成績の悪い者を減らすと抵抗されてモラル低下につながる。反対に成績の良い者を減らすと積極的に協力される。
    • パートタイマーの1歩の原価は、0.7円または0.8円です。福利厚生費を加えた時給を、計測した1時間当たりの歩数で割った金額です。この原価を減らす方法はないのでしょうか。あります。早く歩いてもらうのです。女性がエクササイズになるくらいのスピードで歩くと、時速4kmだといわれています。その場合、少し歩幅が広くなり1歩70cmで歩きます。それで計算すると、1時間5714歩で、約6000歩です。それで計算すると、1歩0.18円になるのです。原価が4分の1になるのです。
  • 段ボール値段の削減
  • 発電(太陽光、太陽熱、風力)して電気代の削減
  • 同梱(作業量、時間とコスト見合い)
  • 場所の賃貸
  • 返品を減らすことができれば
  • 総量⇒オーダピックをいきなりオーダピック(量が少ないうちはこれでもいいかも)

▼在庫削減

  • スーパーマーケット方式
    • スーパーマーケット方式とは、前工程をマーケット、後工程を顧客として捉えたもので、顧客である後工程で、前工程へ必要な部品を、必要なときに、必要な量だけ取りに行くという「ジャストインタイム」の徹底化。生産、在庫ともに一切の無駄を省いたといわれる方式。
  • 環境指標
    • 運輸系には環境指標が作られていない。

■ザッポスの場合

  • 物流センターの大きさ7万坪。
  • 端から梱包エリアまでを5分で結べるコンベアシステムがある。
  • 受注から発送までのサイクルタイムは最短1時間。
  • サイト読込時間は5.02秒、アメリカのネット販売サイトの中で常にトップ。
  • コールセンターに関しては、通常電話番号が見えないように表記する企業が多いのですが、ザッポスでは、誰でもすぐ見つけられる場所に、英語対応番号とスペイン対応番号の両方を表記しています。さらに通常、効率を考えて短時間に電話が終えられるようにしますが、ザッポスは時間の短さより顧客満足を優先しますので、長時間話すこともざらです。また物流センター同様、365日24時間稼働です。

■業務

  • 正確な入出荷・棚卸には、ハンディターミナルなどのバーコードスキャナと併せて利用されます。商品にJANコードが付いていない場合や、梱包単位でスキャンしたい場合は、自社でバーコードラベルを発行し貼付する方法もあります。この場合のバーコードは、正確にはJANコードとは言わず、インストアコードとなります。
  • JANコードには標準タイプ(13桁)と短縮タイプ(8桁)の2つの種類があります。さらに、標準タイプには、最初の7桁がJAN企業(メーカー)コードとなっているものと、9桁がJAN企業(メーカー)コードとなっているものに分けられます。物流業務におけるJANコードの活用は、いうまでもなく商品管理が最も代表的であり、単品管理には欠かせません。
  • 一番大切なことは、間違った商品を送ってはいけないということ。ネットユーザーの間では、悪いウワサが信じられないくらいのスピードで広がるもの。

■バス停の移動

  • バス会社のOK
  • 市の行政のOK
  • バス会社からの陳情
  • 国土交通省のOK
  • バス停の移動

■流通BMS

  • 経産省では、流通業の新たなEDI「流通ビジネスメッセージ標準(流通BMS)」を策定しました。流通BMSの特徴は、次の通りです。
    • ①インターネットを利用した通信
    • ②メッセージフォーマットの統一
    • ③検品レス、伝票レスを目指した業務の標準化。
  • 小売業10社で延べ2100項目あったメッセージフォーマットが約520項目に統一されたことは、非常に大きな成果であったといえます。さらに、流通BMSには業務プロセスを改善する狙いもあり、小売業が入荷時に検品を省略することや伝票をなくす試みは、業界全体で大きなコスト削減が実現すると期待されています。
  • SCMラベル(荷番)のバーコードの形式は「GS1-128」、桁数は28桁。
  • このコードのバーコード作成ツールは有料のものが多く、日本ではフリーツールが存在しない。ただし、海外のwebサイトで1枚ずつなら作成できる。(http://barcode.tec-it.com/)
    1. サイトアクセス
    2. バーコード形式を「GS1-128」に設定
    3. SCMラベルを入力
    4. そのまま「Generate Barcode」を押下し、バーコード生成
    5. バーコードを右クリックで画像コピー
    6. コピーした画像を「形式を選択して貼り付け」でビットマップで貼り付け

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