2008年5月6日火曜日

撮りたい写真が撮れる人


庭園美術館を後にして、次に向かったのは恵比寿の写真美術館。

今使ってるデジカメ「FX01」で撮った写真の数も、最近50000枚を超えたんだっけ。

それなりに、撮りたいものを撮りたいように撮るスキルもついてきてると思うけど、こういった写真展にはあまり来たことがなかった。他の人の写真からも、いろいろ学びたいですね。

ちょうど、今日で終わる写真展が2つあったんで2つとも覗いて来ました。

◆「知られざる鬼才 マリオ・ジャコメッリ」展

この人の目の付け所、鋭い。
生に依存する死、死に依存する生。
その境界線を皺として捉えることを狙った作品は、なるほどなと思えるものが多くて。

写真ってシャッター押せば撮れちゃうから絵を描くよりも簡単かもしれないけど、人が出るなって思います。

顔に皺ができたりするのを嫌がる女性もいるけど、それだけの人生を歩んできたんだなって感じさせられた。特に、貧しい暮らしをしてるちびっ子とか俺より全然若いのに、いくつなんだろって顔立ちをしていたりして。背負ってきてるものの違いといえばそれまでだけど、世界中には俺より頑張ってる人なんてたくさんいるんだよなって思いました。

あと、大地の皺とも言える、道路や轍。人類がつけた破滅へのカウントダウンとも言えるけど、そこで暮らしている人たちの生活を支える生命線とも言える。そこにはやっぱり楽しいことや悲しいこと、人生におけるいろんなシーンが凝縮されていて、どんな道にもその道で暮らしてる人がいるんだよなって思うと、ボーっと見てた道がとっても意味のあるものに見えてきたりして。

最後の皺は、樹木の年輪。死を待つ木もあれば、活力を伴って成長していく木もあって、年輪が人の表情みたいに見えてくるからおもしろかったりして。この人よく見てるなーって思いました。

◆「シュルレアリスムと写真」展

こっちは、写真を表現の手段として位置づけたような印象。
人生や生死とかではなく、建物だったり、一見矛盾するようなオブジェを並べたり重ねたりして何かを表現する、そんなアプローチが見られて、同じ写真でもずいぶん違うんだなって思いました。マネキンの手だけ、足だけを使った写真とか、なんだこりゃって思うような写真もあったりして、あぁこういう撮り方もあるな、なんて思ったりして。

でも、自分とのリンクをあまり見つけられなくて、結構素通りしちゃった写真もあったなー。

まぁ、なんにしろ、勉強にもなったし写真を撮ることへの新たなモチベーションというか、こんな観点もあるなって思えたんで良かったなと思います。

また、来週から違う写真展もやるみたいなんで、足運んでみようかな。

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